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2025-01-22

anond:20250122120850

誰が何をどう見ても有償専門医という肩書き人間がまともなトレーニングも受けずにドリル脊髄グルグルとか一ミリ緊急時善意第三者に当てはまらないと思うが

まあ人口の1%くらいは糖質だし

1割以上は境界知能だし

まあお前がそう思うならそうなんだろうけど

仕事何しててどんな医療トレーニングを受けてるの?

2025-01-09

anond:20250109114013

実は「行く必要もないのに薬をもらいに病院に通うから老人ホームになってる」って既に否定されている、根拠がないってご存じですか?

印象論なんですね。

その俗説、調査されていまして、実際には適切な医療にかかれないままにあちこちたらい回しにされていたに過ぎなかったんですね。

そのためにかかりつけ医という制度ができたと言うのが近年の流れです。そこが常に持病をコントロールしながら、必要に応じて専門医に紹介すると言う流れですね。


また、高額療養費の削減という話で行くと、常に病院にいって身体メンテナンスをしている人の方が、最終的な医療費は低くて住むと言う研究もあります

健康診断受けてると早期発見早期治療できるのと同じ理屈ですね。

2025-01-08

anond:20250107193128

競争しろみたいな言及あるけどさぁ

薬局はともかく病院競争したって貧民にはデメリットしかなさそうなんよな

世間インフレなのに医者給料安いまま

公立病院とかで働く医者が減る

公立病院ほとんど赤字なのは物価が上がってるのに診療報酬が数十年前とほぼ変わらない)

美容外科orその他インチキ医療流れる+地方病院潰れる

専門医機構のせいもあるけど外科医めちゃくちゃ減ってる)

そのうち自由診療病院勝手に値段決めていい自己負担10割)じゃないとすぐ手術できない世の中に

医者って実家が裕福な奴が多いか名誉職的に保険診療に残るやつもいると思うけど圧倒的に手が足りてない

緊急手術しなきゃ助からない疾患で金持ちしかからない時代がすぐそこまで来てるな〜と思う

そうしなきゃ経営成り立たないし

余裕がないから沢山医者雇えんのよ

大学病院以外の大きい病院ギリギリの人数でやってるわけ

薬価診療報酬もあげて無駄延命とかは辞めるしかない

高齢者負担はあげてもいいとおもう

あと生保医療費0円使い放題でクソ高薬処方しまくられてるのもおかしいから少しは懐を痛める制度にしないとね

2024-12-24

https://x.com/NShadoumu77282/status/1871459384502685946

ある医師が解剖中の写真ネット掲載したこと炎上し、

https://x.com/asoutoru/status/1871452287874555971

黒田医師への処遇について

様々な方々から大学先生を含め、黒田医師解雇するように助言がございました。

かに不適切投稿はございましたが、黒田医師東京美容外科方針に従って、より患者さんに対して安全治療を学ぶためにグアム解剖に参加されました。

昨今の美容外科では、顎下脂肪吸引など、死亡事故が頻発し、私共も解剖の必要性を痛感し、このような機会を設けました。

黒田先生は、学生時代ホルマリン固定標本とは異なる、精度の高いfresh cadaverを初めて目にした感動をなんとか伝えようと、あのような投稿になってしまいました。ピースサインをして撮っていた事は当然不適切であると考えます

もちろん一般の方々とはかけ離れた行動で、日本では、常軌を逸しているとお思いの方が大多数であることは良くわかります

ですが、動機は善で、彼女に他意はありません。

一般の方々からのご批判は、当然受け止め、反省は致しますが、同業医師でありながら不勉強fresh cadaverという言葉すら知らない医師批判されたまま、炎上トカゲの尻尾切りのように解雇する事はできないと判断しました。

もし自分が手術を受けるなら、医師になってからも更に研鑽を詰み、解剖を熟知した医師施術して貰いたいと考えます

現に私は自分フェイスリフトは私が何度か開催した解剖セミナー講師をしてくださった解剖を熟知したドクターにお任せしました。

このような不祥事で我々が患者から選ばれる事は、もうないかもしれませんが、解剖セミナー実施した事やこれから勉強しようとしている先生達を守る事がより良い未来に繋がると考えています

この騒動で我々のクリニックを去る専門医先生もいらっしゃいますし、それは考え方の違いであるし、仕方の無い事だと理解しています

あの投稿のせいで献体を躊躇ったりやめる人がいるとのご指摘ですが、お金儲けの美容医療のために献体はしたくないという人達が大多数であるという事もわかります

今回の事で、国内施設で我々が、解剖する事は今後絶望的となってしまいましたし、

他の美容医療に携わる方にも大変迷惑をかけてしまいました。

医学会全体を巻き込む事態にもなってしまいました。

ですが、死者への尊厳ももちろん大切ですが、今生きている人の命や安全も大切なんじゃないでしょうか?それが解剖セミナー趣旨ですし、どんな言い訳や神妙な態度をとったところでご遺体損壊する事実に変わりありません。

故人に感謝しながらも、その知見を今後の患者さんに活かしたいと思います

海外fresh cadaverのセミナーでは割とフランク記念撮影しますし、セミナーの様子もネット上に出てきます

日本海外ルールの違いはあるかと思いますが、日本医療進歩を妨げているのはどちらの方なのか今一度考えて頂きたく思います

今回は私の指導力不足管理監督不足で世間をお騒がせして大変申し訳ありませんでした。

謝罪文を書いた。

https://x.com/pgcrizap/status/1871456116250751087

これにたいし、AIが死者への敬意がないとか正当化に終始してるといってるけど、AIはいまいち踏み込みが足りないなあ…

一言でいうとな。

死者は我々の国では王様だ。

王様に対し敬意を払わないことは死罪に値する。

そして、死罪に当たる行為をしたのにその行いが正しいことだということは馬車引きの刑に当たる。

から麻生 泰(@asoutoru)は批判されてるんだ。

ただ、この死者に敬わなくてもいいラベルがついたら話は別だ。

2024-12-20

口内炎かと思ったら舌癌だった

増田にできた訳ではない。後期高齢者の話。

夏くらいから痛み、痺れを覚えかかりつけ医相談し、ずっと口内炎の軟膏をもらっていた。

しかし治らず、痛みも治まらないので12月頭に歯科口腔に。

病名:舌癌の疑いがある(ほぼ確定)と診断。

歯科医師いわく、口腔内の傷やできものは体内でも治りが非常に早く、二週間以上経っても治らないのはおかしいそうだ。

かかりつけ医は専門外だったので口内炎らしきものしかからなかったのでしょうと。脱力する。

患部を見たが、とてもじゃないが癌に見えないし口内炎にも見えない。

なんなら言われないと何もないように見える。舌の側面だし血管が青黒くあるだけ。

触ると固いだけ。癌の顔をしてない!

間違えて口内を噛んでしまって、少し白っぽい口内炎になった時の方が癌に見える。

配偶者の舌によく血豆ができているが、そっちの方がまだグロくて癌らしいのに。

言われないとわからない…

早い段階で大学病院に行って取れば、治るものらしい。

もう半年経とうとしている…。

かかりつけ医に、口内炎が二週間以上続くのはおかしいという知識さえあれば、と悔やんでならない。

これを読んでいるみなさんに伝えたいのは、口腔内のできものが二週間続いたら専門医にかかってくれ、という一点のみです。

初診千円で癌の早期発見ができるなら安いです。

今年は何もいいことがなかったしできなかったので、これだけ書いておく。

2024-12-18

anond:20241217204322

睡眠薬服用中だから他人事じゃないわ

処方されて飲んでるのが依存性が無くって、効果はあるから今のところ手放せない…

メンタルはやられてないのに、眠りだけが浅くなってしまってね

どこかで睡眠専門医に診てもらって、眠りの浅さ問題根本的に解決しないといかんのだろうな…

2024-12-04

なぜ韓国の尹大統領戒厳令なんか出しちゃったの?

みなさんこんばんは、通りすがりのキムです。

皆さんはあんなに日本と仲良くやってた韓国の尹大統領がなぜ昨夜突然戒厳令なんか出しちゃったのか気になりませんか?

気になりますよね?

気になるんですよ。

なので私が独断偏見主観憶測真偽不明出来事たっぷり混ぜて簡単説明させていただきます

〜前提知識

1. 戒厳令かいげんれい)ってなに?

簡単に言うと、国がヤバい状況にあると大統領判断したら軍隊を動員して令状なしで誰でも逮捕できるようにする命令です。

韓国過去に1度やらかして、そのまま軍事クーデターが起きて軍事政権になったことがあります

2. 尹(ユン大統領って誰?

2022年から韓国大統領やってる人です。

3. 韓国保守派進歩派ってなに?

保守派はいわゆる右翼基本的北朝鮮が嫌い。尹大統領はこれ。

進歩派左翼北朝鮮和解しようという立場

結論から言うと、任期満了前に大統領の座から降ろされろうになったからです。

そんなのヤだからね?戒厳令で無理やり任期伸ばしたいよね?

…まずは尹大統領の超適当プロフィール

選挙前〜

前大統領(文大統領)のやらかしによって、反対側の保守派党が人気。

党首は異例の30代若者

だが、若者党首は党内の元老からあんまり認められない雰囲気

そこで党首若者のままで大統領候補尹氏を出す案が浮上。尹氏正式大統領候補になる。

8浪もした苦労人イメージ最初はそんなに拒否感もなく、若者党首の人気を背負って選挙活動開始。

選挙期間〜

候補の生涯を調査してたら不審な点が次々と出てくる。

一番おかしいのはやはり妻の金氏。なんと金氏は過去に偉い人の相手専門の性接待屋(本人は否定)。

ロマンス詐欺起訴された金氏担当検事尹氏だったことで二人は出会う。

そしてなんとそのまま同棲結婚12歳差。

しかし本人たちはこれらを全否定詐欺の件も尹氏担当検事だったので当然揉み消し。

あとこの頃から尹氏は徐々に若者党首対立構図を作っていき、党内の元老を味方に若者党首立場排除していく。

そしてトドメとして若者党首性接待を受けた疑惑で党内から懲戒を受け党首資格剥奪される。

大統領選は大接戦だったが、相手側の候補もかなりのヤバいやつだったのでわずか0.73pt差で勝つ。

任期初期〜

ありとあらゆる疑惑の中当選された尹氏

しかしなんと任期2ヶ月で支持率が4割を切る。

これは支持率低下RTA速記録。

イテウォンハロウィン事件とき対応がかなり遅れて大批判され国民から好感度は地に落ちる。

執権後のイメージはまさにガキ大将わがまま他人の話を聞かず、プライドが高くて怠慢。

一助言を聞き入れるのはその鬼嫁と謎の占い師占い師が頻繁に大統領官邸に出入りするのが目撃されマスコミの注目対象に。

その正体はどう考えてもインチキなやべーやつ。

顔を見るだけでもわかる↓

Google で見てみよう

https://tinyurl.com/chungongaaa

任期中-後期〜

尹氏はその謎の外交政策でも異彩を放っていた。

強気な対北朝鮮政策中国ロシアには外交的無礼もやりたい放題。

韓国地政学的にいろいろ挟まれてるので外交はかなり重要なのに。

そしてなぜか日本にだけデレデレ。理由として考えられるのはその父が一橋大学出身日本留学派だったかららしい。

それにしてもデレデレすぎる。

そして尹氏やらかしは続き、以前から医大の定員拡大の議題はあったものの、尹氏はある日突然全国の大学医学部の定員を2000人増員しろ強気に主張。

コロナ後で医療人材不足が顕著なのは事実だったが、年間400人増やすかどうかの話がいきなり2000人になった。

しかし現役医者特に病院比較薄給で働く専門医たちは怒り狂ってストライキを敢行。

理由はいろいろあるけど、「足りなければいっぱい取ればいいじゃない」は医者の質の低下を意味するので、将来的にやばいことになるのは目に見えてる。

後日わかったことだがなぜよりによって2000人かと言うと、占い師名前がイチョンゴン(イチョン=二千)だからという説が有力…

かくして尹氏支持率は3割を切り、国会でも与党野党議席数で負ける事態に。

その腹いせに野党代表過去の罪を検察執拗調査させてめちゃくちゃ起訴しまくる。

少なくとも6件以上。まあ実際野党代表やばいやつなんだけどね。

〜そして戒厳令へ…〜

さすがに大統領暴走がやばすぎるので国会では弾劾訴追をゆっくりと準備し始める。

尹氏大統領職を降ろされそうになって戦々恐々とする中、国防部長官から戒厳令提言される。

大統領戒厳令出すかもよ」みたいな噂はあったらしいが、流石にバカバカしすぎて誰も信じない。

そして2024年11月、なんか【自主検閲】関連の暴力的デモソウル女子大で勃発し、

その背後でデモスポンサーやってた企業北朝鮮支持勢力だったことが判明し一大ニュースになる。

これは私の憶測かつ仮説だけど、多分おそらくこれをチャンスだと思った尹氏従北反国家勢力の剔抉(てっけつ)を大義名分に掲げて

12月3日夜中に突然対国民談話演説を開始、その場で戒厳令を宣布する。目的は反対派の野党議員を無条件逮捕して弾劾訴追を無理やりやめさせること。

なんか一応軍側のトップ層にも賛同はいたみたいで軍と警察が動き始めるが、

意味不明すぎて下っ端のみんなは正直やる気なし。そして国会議員たちが夜中に国会議事堂にかけつけて窓から侵入し、

戒厳令の解除にその場の190人全員一致で賛成し、戒厳令は3時間弱で終わる。

そして今日12月4日に国会からスピードで弾劾訴追案が上程されることになる。

これにて44年ぶり2回目の韓国戒厳令騒ぎは終わった。

ちなみに弾劾訴追(だんがいそつい)はそう滅多に見れるものじゃないので皆さんも調べてみてください。

韓国現在弾劾訴追の世界記録保持中です!

やったね。

2024-12-03

支離滅裂な糞野郎ども

  父親意見 平成27年2月28日

   昭和63年に弟と一緒に保育所に入れたところ弟はみんなと話すのに長男だけ毎日のようにギャーギャーと泣きわめき登園しないので親子共々苦労する日々に

   園長がよくあること、しかしこれだけ時刻が経っても発話しないのはおかしいのでインフルエンザのついでに医師相談したところ通常の自閉症ではないと思う。父親としても

   障がい者に仕立て上げたくなかったので将来を見守ることにした。小学校時代先生に言われて背中を押されて歩く程度。高学年になっても発話したところを聞いたことがない

    という。しかし、担任先生から君は勉強ができるから勉強で頑張れと言われて・・・ 一浪して東大法学部に進学したが社会全般については疎く父親上京して1から全部

   教えた。ブログではランキングは上位であったが、卒業前後からおかしくなり、平成20年11月20日に文科省官僚脅迫して逮捕警部補から呼ばれ、本当はこのくらいのことで

  逮捕しないが、今後このような書き込みが増加するであろうことから警鐘を鳴らすために逮捕した。息子さんの東大卒の肩書がどうしても必要だった、それを理解してほしいと説明を受けた。

   有罪判決後に延岡に連れて帰ったが、外で遊ぶ子供の声に敏感に反応し、2ちゃんねるに何度も強く書き込んだことで2回目の逮捕裁判でも、俺が神様だと吐くようになり、

  実刑で満期釈放になって帰って来てから症状はますます悪化し、知り合いの専門医相談したところ、アスペルガー症候群統合失調症であると指摘された。

     三木健次の供述   犯人は、 髭面の男で、私の知らない人です。いずれにしても、私が管理する交番からパネルを持ち出す行為絶対に許しておりませんし、

              法による厳正な処罰を求めます

     熊谷太郎論告理由     不審者排除するために持ち出したことに酌量の余地はなく、投げ入れるように戻していることから反省の態度は伺われない。

                   よって1年間の懲役に処するのが相当である

        島戸純の判断         懲役1年に処する。 この判決確定の日から4年間その刑の執行猶予する。

   結論  冒頭ではいいように書いているが、三木健次の被害届の出し方が極めて悪質である上に、論告理由も、判断も、悪質であって、冒頭の経緯に比べて、この検事

       被告人自閉症にあることも考慮にいれていない。言っていることが支離滅裂なクソ野郎巣窟

anond:20241202161713

https://news.yahoo.co.jp/articles/7e10053491de960f636bef96f0abd1410f89f876

この記事「つがる西北広域連合つがる総合病院の発表内容全文」掲載してて詳しかったでござるよ~。

10分で支度しな!」って求められたんじゃなくて、「支度してからダブルセットアップ体制ってやつ?)経膣分娩やりな!」って話に読めるでござるよ。

それでこの判断は「産科医療保障制度原因分析委員会や県外の複数産婦人科専門医意見等を踏まえ」て出されてると。

元増田が語りたそうなことを語るための事例としては、適していないように感じるでござる。

2024-12-02

麻酔科から見る最近産科関連ニュースについて

2024/12/3追記

コメントで厳しい指摘のある通り、つがる病院の件は裁判を経た賠償ではなく、「産科医療保障制度原因分析委員会や県外の複数産婦人科専門医意見等を踏まえ」て病院責任を認めて賠償金を支払ったものだった。

また、事態の詳細記事を寄せてくれた増田もいた。ありがたい限り。

以下の本文は自戒を込めて元記事のままにしておくので、該当部分は「コイツ日本語読めてねーわ」と思って読んでほしい。

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2024年11月だけで、産科とりまく嬉しくないニュースが続いてしまった。

双子出産時に医療事故・第2子に重い脳性まひ 「つがる総合病院」が責任を認め患者家族損害賠償金約9100万円を支払いへ 青森県

https://news.yahoo.co.jp/articles/2632e03d1c188d54560b78feb4a26de359d2c6f0?source=sns&dv=pc&mid=other&date=20241128&ctg=loc&bt=tw_up

検討会で弁護士暴論「産科医は医療安全に前のめり」

https://reiwa-kawaraban.com/politics/20241116/

市中病院で、帝王切開という形で産科医療に関与する麻酔科医の目線から上記ニュースを考えてみる。

【前提】

まず話の根底として、妊娠から出産過程で低確率ながら母子の死亡が起こりえる。

厚労省データ(https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/001118039.pdf)によれば妊産婦の死亡事例は減少傾向にありつつも、令和3年で2.5/100000出産例とされる。(死亡の原因は様々だが、こちらのスライド(https://www.jaog.or.jp/wp/wp-content/uploads/2021/12/20211208_2.pdf)によると、「産科危機出血」「脳出血」「羊水塞栓」で半分近くを占める)

平成12年には6.3であったというから、およそ20年で半減してきている計算で、これは原因の究明や対応できる組織構築を行った医療従事者や、薬剤や機材の開発・流通を整備する関連企業不断努力の賜物に違いない。

日進月歩医学的取り組みをしてなお死亡率をゼロにできないもの妊娠出産である、という点がまず客観的事実として存在する。

そうした妊産婦死亡を防ぐ手段の1つに帝王切開がある。

経腟分娩でなく帝王切開選択する理由について信頼できる統計データネット上には見つけられなかったが、職務で見てきた中では「双子」「胎盤位置異常」「前回が帝王切開=今回の分娩がハイリスク」「合併症(妊娠血圧など)予防のためやむをえず」といった背景が多い。

胎盤位置異常や帝王切開歴などは妊婦検診の過程で分かることであり、予め調整して計画的帝王切開をすることで上記出血などによる死亡例を防ぐことができる。

問題は、全ての帝王切開が予定通りには進まないということだ。

予定帝王切開の日程を定めていたとしても、まったく予期せぬタイミング(予定の数週間前など)で破水したり陣痛が始まってしまうことは日常茶飯であるし、経腟分娩で予定されていたお産が胎児心拍低下などで緊急に帝王切開となる事態もよくある。帝王切開ではないが、経腟分娩を終えたもの出血が止まらないため緊急手術になる事例も時折ある。

短く纏めるなら「妊産婦死亡を防ぐには帝王切開がどうしても必要場合があり、そしてそれは緊急に起こりえる」となる。

現場実態

では、緊急帝王切開が決まったとして、手術はどのように進むのだろうか。

緊急という言葉から一分一秒を争う事態想像するかもしれないが、実は事情に応じてどの程度待てるか段階分けされている。

施設によって呼び方規定時間はある程度幅があるものの、こちらの資料(https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsca/42/1/42_57/_pdf/-char/ja)に示されるものが一つの指標になるだろう。

日中に娩出すれば問題ないものは大きなトラブルになることはまずなく(見たことがない)、1-2時間以内に子供を出したいとなると手術室は忙しくなってくる。

そして、我々麻酔科医にとって最も恐ろしいものが、超緊急帝王切開、いわゆるGradeAの宣言だ。

資料中にもあるように、GradeAでは可及的速やかに胎児を出す必要があり、以前所属していた施設では「宣言から30分以内」を目標としていた。この30分という数字をどう受け取るかは人によって様々であろうが、手術室の動きと所要時間から考えてみたい。

帝王切開全身麻酔で行う場合、手術室看護師必要な器械(メス、各種鉗子、血液吸引機などなど)を準備し、麻酔科麻酔器のセットアップや薬剤・器具の準備を大急ぎで進めていく。

麻酔器のセットアップを全くゼロから行う場合は、機種にもよるが10分近く時間をとられる。どんなに短くても3-5分という印象だ。

また、使用する薬剤の種類は通常の全身麻酔とあまり変わらないものの、一部の薬剤は鍵付きの金庫で保管されているため、鍵の持ち主である看護師に持ってきてもらう必要があるのだが、看護師も器械の準備に全力を注いでいるのですぐにとはいかない。

全ての薬剤を準備するのに(鍵を無視しても)最速でも2-3分。人工呼吸のための気管挿管デバイスを準備するのにもう1-2分。麻酔器のセットアップと並行で行えるので単純に足し算ではないが、これに移動時間、各所へ電話連絡の時間、薬剤と道具をかき集める時間を加味すると、連絡を受けて10分後に独力で全ての準備を整えられるかは分の悪い勝負になりがちだ。

マンパワーがあれば多少改善するものの、夜間や休日であれば人員は最低限に留められているため、素早いヘルプも期待できない。

大抵の場合産科医も連絡をしてきた時点で手術室へ患者と向かっているので、慌てて手術室へ飛び込んだら患者が先に入室していた、ということも珍しくない。

全ての道具の準備を整え、産科医は滅菌ガウン手袋を装着し(これにも1-2分はかかる)、全身麻酔をかけると同時に執刀を初めて数分後に胎児を体外へ出す。

言葉だけ並べると案外間に合いそうに見えるが、必要検査結果を最低限確認したり、患者を手術台へ移動したりと無数の手順が間に挟まることで時間はどんどん圧迫され、時間が経過するごとに胎児(と場合によっては母体)の生命は目の前で消えようとしていく。

今まさに苦しむ母体と、見えないところで死に向かっていく胎児を目の前にして、正確に、安全に、迅速に全ての手順を協同して進めていく緊張感が伝わるだろうか。

そして上記描写は、近隣でも有数の規模の病院で、スタッフ経験値と各種対策が練り上げられた環境のものである比較的規模の小さい病院では経験値マニュアルも整備されておらず、これより時間がかかってしまうだろうことは想像に難くない。

記事の内容について】

こういった現状を踏まえた上で双子判決についての記事を読むと>> 10分以内に新生児を取り上げる超緊急帝王切開体制が取られておらず、重大な障がいに至ったなどとする判断を受けました <<とある

当時のつがる総合病院体制がどのようなもので、どこまで準備できた時点から計測された制限時間かは調べた範囲で詳細不明であったが、全くゼロから始めたとすればまず不可能時間であるし、ある程度準備が出来た状態(麻酔器はセットアップされていたなど)からでも厳しいだろう。

実際に病院側の落ち度があった可能性も無論あるが、ベストを尽くしても達成しうるかからない「10分以内」という数字をどこからか持ち出してきて賠償を命じられるというのは、あまり理不尽に感じられる。

10分以内に取り上げられたら後遺症を防げたか、あるいは程度が軽く済んだ可能性はもちろんあるが、それが現実に達成不可能数値目標だとしたら、処罰理由として据えられてはたまったものではない。

この記事から読み取れる法律サイドのスタンスは、「もっと安全対策をとるべきであった」とできるだろう。それが現実的なものかはさておいて。

翻ってもう一つの記事である

これは厚生労働省保険局での話し合いであり、その結論の着地点は広い範囲に影響することが予想される。

産科医療保険適用にした場合問題点はそれだけで独立した論点になってしまうため割愛するが、記事フォーカスしている井上弁護士発言は以下である

>> バランスを見ます産科医療安全にかなり前のめっていすぎるというふうに私自身は判断しまして(中略)結果が異常である可能性があるということで水準を簡単に上げすぎるために、産科世界バランスが他の診療科に比べて崩れているのではないかと(中略)医療安全、悪く言えば原理主義的になりすぎないように、ということを是非ご注意いただく <<

この発言に対して亀井氏が即座に怒りを感じさせるコメントを出しているが、むべなるかなと言わざるをえない。

関係各所が不断努力を続けていても妊産婦死亡はゼロではなく、突然で理不尽な不幸に見舞われたご家族の悲哀を想像するだに辛い気持ちになる。

にも関わらず、どれだけ真摯に取り組んでも、双子の事例にもあるように時として理不尽な法的判断を下されうるのが現状の産科医療実態だ。

無論この井上弁護士見解法曹会の総意でないことは理解しているし、記事執筆者がやはり弁護士非難的な論調であることからも間違いない。

とはいえ一部の弁護士(そしてそれ以外の人々)に、「産科医療医療安全コストをかけすぎではないか」という見解を持っている人が相応にいるだろうことが推測される。

【両記事共通点

双子記事厚労省記事は、個別に見るとかたや「医療安全をより追及せよ」であり、かたや「医療安全コストを割きすぎではないか」という真逆要求をつきつけている。

どうしろというのだ、という困惑から一歩引いて、何故このように食い違う見解が同一の業界から出てしまうのかを考えてみると、「妊娠出産に対するリスクの軽視または無理解」が両者の根底にあるのではないか個人的に考える。(業界が同じなだけで個人思想が違うだけだろうという結論は一旦置く)

出産安全に済むものから」という補助線を引くと、「(安全に済むものからその水準を当然満たすべく)医療安全をより追及せよ」「(安全に済むものからそんなにコストをかけなくても良いはずで)医療安全コストを割きすぎではないか」というように、一見相反する見解が綺麗にまとまる。

記事の冒頭に掲げた前提の「日進月歩医学的取り組みをしてなお死亡率をゼロにできないもの妊娠出産である」という事実が、過小評価されているかよく理解されていないことに原因があるのではないか、と考える次第である

これはある意味仕方のないことで、実際に超緊急帝王切開に直接関わる産科医・麻酔科医・看護師でもなければ医療職であってもそのリアリティにはピンとこないはずなので、一概に無理解批判することはナンセンスだ。

数字として見るデータ客観的事実として揺るがないとしても、起きてしまった不幸とそれを防ぐための緊張感は、両方を目の当たりにして初めてリアル根拠としてデータを活かす。

改善策としては実際の現場映像と音声で記録して周知と理解を促す手段も思いつくが、倫理的問題マンパワー的な問題が立ちはだかる。この点は医療サイドで働きかける余地があるだろう。

【今後の影響に対する推測】

産科医療における有名な出来事としては2006年の大野病院事件があり、そのあらましと影響についてはこれまで散々議論されているので割愛する。

最終的に産科医は無罪を勝ち取ったものの、福島県内における産科医療への影響として、事件前後産科医が減少したという分析がある。(https://keizemi-keio.info//wp-content/uploads/2017/01/bessyo_mitaron.pdf)

産婦人科医会の調査(https://www.jaog.or.jp/wp/wp-content/uploads/2023/02/48dc1841822ac2ca56d3d7ee4b107c28.pdf)では総数としての産科医は2006年から2022年にかけて19%増えているとあるが、厚労省データ(https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/ishi/22/dl/R04_1gaikyo.pdf)から算出した同期間についての総医師数の伸び率が23%であることを合わせると、新たに産科医を志望する割合は減少していることが見て取れる。

産婦人科医会の資料中には産婦人科施設の推移も載っているが、婦人科病院が微増するもの一般病院診療所が明らかに減っていることが分かる。

ハイリスク妊娠出産を高次機能病院対応するために人員を集約することは理にかなっているものの、妊婦にとって移動はかなりの労力を伴うことから、集約によって移動距離が長くなることは身体的にも経済的にも負担が増す。

この推移に大野病院事件がどの程度影響したか評価が難しいが、無関係でないことは明らかだ。

そういった過去の事例があった上に今回のような事例が積み重なると、施設の減少と人員相対的な不足傾向が加速するリスクがある。

施設の減少は患者にとって負担であるし、人員の不足はスタッフ疲弊患者リスクを招く。

件のつがる総合病院事態が起きたのは2017年ということだが、2024年現在施設としては第二次救急医療機関指定を受けており、日本産科婦人科学会専門医制度専攻医指導施設としての教育施設指定を受けている(https://www.tsgren.jp/tsugaru-general-hospital/hospital/situation.html)ことから、緊急帝王切開を含む産科医療を行っているものと推察される。

産科医療資源の集約を考えた際に集約される側ということになるが、その医療水準を支えるスタッフHPによると産婦人科3名と麻酔科2名のみだ。

始めに述べた通り、帝王切開は通常の分娩でも突然発生しうるし、それは夜間も休日関係が無い。

当番制でシフトを回すと考えても、麻酔科は2日に1回は夜間呼び出しに備える必要があるし、産婦人科も1人で手術はできないので同程度以上の体制をしいていると推測される。

この通りであれば当然スタッフ疲弊するし、疲れた状態での医療危険を伴う(だからこそ働き方改革が叫ばれる)。そして、疲弊さらなるスタッフ離脱と不足を招く。

事態が進んで最終的に誰が不利益を被るのかというと、分娩をしたい妊婦胎児家族に他ならない。

冒頭の記事にある判断見解は、将来生まれてくる新生児生命リスク晒すもので、人命と健康を至上とする立場からは許容できない。(そうでない立場の人からはそうでもない、という批判はありうる)

【まとめ】

記事では2024年11月に公開された産科医療に関連する法的判断見解について、産科医療に関与する麻酔科医の立場から考察した。

医療安全の推進と削減という矛盾するような見解が同一の業界から出てくることについて、「妊娠出産が死亡リスクを伴う」という点の理解がされていないのではないか仮定することで1つにまとめ、現状の問題の発生源を推察した。

GradeA帝王切開いかに厳しい時間的制約のもとで行われるかや、妊婦胎児に起きうる不幸について一概に法曹側の無理解批判するものではないが、このような法的立場判断見解の影響が及びうる範囲を想定すると受け入れがたい。

現場をよく知る人々の意見が反映されることを祈りつつ、実際に1人の麻酔科から見た現場がどういった物かを誰かに共有できればと思い本記事作成した。

少しでも将来の妊婦胎児安全寄与できればと願う。

2024-11-30

anond:20241130165220

このような問題に関しては、個人体験感情が非常に深く関わるため、慎重に議論し、包括的解決策を考える必要がありますあなた体験が、恐怖や無力感、憎しみといった感情引き起こしたことに共感します。それが障害者差別という言葉で一括りにされることに抵抗があるのも理解できますしかし、この問題解決するためには、いくつかの視点で整理し考えることが重要です。

1. 問題の整理:責任能力加害行為現実

知的発達障害のある人の中には、衝動コントロールするのが難しい人がいるのは事実です。ただし、その行動には必ず背景があり、適切な支援環境調整がなければエスカレートすることがあります

一方で、「責任能力がない」という理由社会がその行為放置することは許されません。被害者苦痛を軽視することは、問題さらなる拡大を招きます

2. 被害者保護加害者支援

被害者保護: 暴力行為を受けた子どもたちが恐怖を感じたりトラウマを抱えたりするのは深刻な問題です。学校地域コミュニティは、安全環境保証するために、加害行為をする障害者の行動を監視制御する仕組みを整備するべきです。

暴力行為を起こした場合対応マニュアル作成

専門のサポートスタッフを配置

被害者保護者へのフォロー体制

加害者支援: 暴力行為をする障害者に対しても、責任能力の有無を問わず、適切な支援が不可欠です。

専門医療や療育を通じて行動を改善

暴力が起きない環境作り

適切な距離感を持つ関係構築

3. 差別批判の線引き

差別合理的批判の違い: 特定障害を持つ人すべてを否定するのは差別です。しかし、具体的な加害行為に対して恐怖や怒りを感じ、それを訴えることは差別ではなく、合理的批判といえます

批判建設であるためには、行動に焦点を当て、解決策を模索する姿勢重要です。

4. 教育意識改革

あなたのケースでは、障害者との交流教育がかえってトラウマを生む結果となりました。この失敗から学ぶべきは、教育プログラムを「健常者に偏見を持たせないため」という一方的目標だけで設計してはいけないということです。

交流の場を適切に設計し、リスク回避する仕組みを作る

双方が尊重し合える関係を築くための事前準備

5. 社会全体の課題として捉える

加害行為を行う障害者だけでなく、それに対応する社会制度の不備も問題の一部です。

加害行為に対する責任のあり方を議論

被害者支援加害者支援バランス考慮した制度改革

最後

憎しみや恐怖を抱くことは、人間として自然感情です。しかし、その感情を持ちながらも、他者とどのように向き合うべきかを考えることが、私たち一人ひとりの課題です。この問題に対して、どのような対応可能であり、現実的かをさら議論していくことが重要です。

2024-11-15

anond:20241115105350

テレビを見ているのにその内容を記憶に留められなかったり、後で思い出せないという症状には、いくつかの可能性があります。以下に考えられる要因を挙げますが、詳しくは専門医による診断が必要です。

1. 加齢による影響

加齢に伴う記憶力の低下や集中力の減少が原因となり、記憶に残りにくくなる場合があります

2. 認知症や軽度認知障害 (MCI)

特に初期のアルツハイマー認知症や軽度認知障害の症状として、短期記憶の低下が見られることがありますテレビの内容を覚えられない、または思い出せないことも、初期症状として現れることがあります

3. 注意力の問題

テレビを見ている際に他のことに気を取られていたり、心が別の場所にあると、記憶に残りにくくなります特にストレス不安抑うつ状態があると注意力が散漫になり、記憶が定着しづらくなります

4. 睡眠不足

睡眠が十分でないと記憶の定着が妨げられ、テレビの内容を覚えていられなくなることがあります

5. その他の神経学的または心理的問題

ADHDうつ病などの他の神経学的・心理的要因が関連している場合もあります

もしこうした症状が続くようであれば、神経内科心療内科医師相談し、必要に応じて記憶や注意力に関する検査を受けるとよいでしょう。

2024-11-14

不妊治療生殖医療倫理観について

今Xなどでたくさん燃えている「日本出生率の低下」の話題について、最も憤りを感じている層のわたしです(40代既婚子なし)

出生率が下がることによる色々な社会的変化はポジティブものはおそらくないであろうという気持ちは分かる。わたしもずっとそう思ってきた。


かと言ってわたし子どもを持たない選択をする人に全く偏見はない。

なのになぜ耳が痛いのかというと、わたし不妊治療を今まさに経験しており、夫側の原因で、子どもが持てないことが分かったから。

わたし障害のある子どもに関わる仕事をしているから、高齢出産に伴う障害リスク、親子ともに健康にその後の人生を歩める可能性が年齢と共にぐんと下がることも学術的、見聞きした経験的に体感している。

加えて,不妊治療を始めた時に「そもそも自然妊娠で授かり、無事に胎内で育ち、無事に産める可能性」が40代を境に急落することも説明され、始めてすぐに、人工受精体外受精を前提に治療を開始するという治療方針のもと、夫婦検査及び体質改善などを進めてきた。

わたしたちは結婚して10年未満ではあるが、時々は夫婦生活もあり、それでも自然に授からないのも不思議には感じていたけれど、開始した当初には楽観視していた。

「授からないのではないかな?」ではなく、医師治療方針と同じく「安全合理的に授かれる最短の道を選ぶ」ために不妊治療を開始したテンション感だった。



出た結果は、まさか男性不妊だった。

男性不妊は珍しいことではない。不妊治療を受ける半分くらいはその原因があり、また、100人に一人くらいは全く精子のないいわゆる無精子状態もあると。


だけど、告げられた時にやはり「えっまさか」「あーーーそうなの…」と二人で声が出た。

予想していなかったのだ。



人は正常バイアスをかけたいものであり、自分にとって悪い方のシナリオというのは、ないであろうと考えたいものだ。

診断結果を告げられた時に担当先生から出た次の言葉は「どうしますか、さら治療を続けますか?」だった。


今思えば、100人に一人だ。そして、私たち40代だ。その時点で、断念してもおかしくないという状況を暗に言ってくれていたのだと思う。


それでも夫がすぐに「僕はどうすればいいですか」 と次の治療を求めてくれた。


結果的に、男性不妊専門医にもかかり、精密検査遺伝子検査まで受けて、最終的に、物理的に手術をして使用できる精子があるかどうかの、これ以上進むところのない手術まで受けてくれた。

私も私で、それを受けてすぐに体外受精を行える段取りを組むため、自分の勤務を最大限に調整してもらい、体の準備も整えていた。

だけど、3分の2くらい成功すると言われていたその手術の結果、無情にも「夫の子は持てない」という事実が確定した。


100人に1人の、3分の1の確率が、私たちにめぐってきた、それだけのことなのだけど。



それを踏まえても、私は子どもを諦められない。

でも夫のせいにもしたくない。

夫も傷ついている。

しろ夫の方が子どもを望んでいたことも知っている。

職場の勤務もすぐに治療に入れるように調整していたのに。





そんな諸々の葛藤ストレスが重なり私は軽度の鬱になり、眠れなくなり、希死念慮も出て、仕事を休むことになった。

夫婦の間にもなんとも言えない違和感のようなものが生じているように感じる。

ただ子どもを望んだ結果が、ここまでになるなんて。




この先、と言って男性不妊のクリニックの先生提言してくれた道は3つ。

子どもを諦めて、夫婦で仲良く暮らす道。

第三者ドナー提供を受け、私が妊娠して、子どもを持つ道。

特別養子縁組を利用して、子どもを育てる道。




夫と話し合った結果、やはり「私と血が繋がってるとはいえ他人の子を育てる気にはなれない」と言われた。

実際、他者精子提供妊娠する道についても詳しく説明をされたが、日本ではまだ、成功率が1桁%くらいの治療しか、夫以外の人工授精が認められていないらしい。

しかも、子ども大人になっても自分生物学的な父親知る権利がないという。

それでは、子ども幸せに育つ確率自体がまたぐんと下がってしまう。



では、夫の親族ドナーになってもらう道はどうか。夫もそれならば自分愛着が湧くであろう。日本にも少ないけれどそのように子どもを持った人がいるらしい。

答えはそれもノーだった。

今の日本生殖医療では親族間の提供倫理的に、タブーとされているらしい。

何故?他人精子はいいのに、夫の親族間がだめだという倫理観とは??

私も夫も容易に理解ができなかった。

どの道にも間違いはない。けどどの道が正解かは分からない。

今、いつ鬱症状がひどくなるか分からない状態で正直、どの道を受け入れること自体が,私たち夫婦にとって難しい。

そうこうしているうちに、私も年老いていく。

どうしようもない。



出生率の低下が、女性自分本位になったからとか、収入が低いからとか、男性子育てする支えが足りないからとか。

そんなレベルじゃない、産みたいのに産めなくて苦しんでいる人はまだ何パターンもあることを、私は身をもって体感たから、今の出生率低下の原因をあれこれ言うトレンドに憤っているのだ。


何がわかる?


そして、なぜこんなに子どもが欲しい人に、荊の道ばかり用意されているの?

もちろん、子どもを持つ以上、生まれ子どもにとって最大の利益となる環境が用意できることが大切だ。

そのための倫理観なのであろうが、私にはどうしても、こんなに少子化が悪とされる風潮の中、「身体的にどうしても生物学的に自分達だけの子どもが持てない」人への救済がないんだろうかと、そこに憤っている。

私たちだけじゃないはずだ、こんなどうしようもない気持ちと、よくわからない「倫理観」に憤っているのは。

もし、同じような境遇体験したことがある人がいたり、生殖医療における倫理観に悔しい人,意見をいただける人の目に留まったら、少しは次の道を考える糸口になるかもしれない、と思って書いています。乱筆で失礼しました。

2024-11-12

anond:20241111220847

特例法は手術の可否にはまったく関係ない。そもそも手術時点では改名以外で裁判所と関わることがない。手術に関わり得るのはジェンダークリニックの専門医から成る判定会議くらい。従来の運用では、特例法は手術を受けた後に家庭裁判所申請して使うものだった。

そのもともとの趣旨はすでに性別移行をしている人の戸籍記載情報と実生活のズレによる生活上の不便を解消するためで、従来はその適用の条件に手術が入っていたけど、そうするとすでに移行しているけれど手術をしていない人が困難な状況に置かれ続けたり、特例法を使うには恒久的な不妊化が必要ということになり身体への過度な介入になったりで、問題意識されるようになった。

2024-11-06

女性優遇」ではなく、「妊娠出産した女性へのキャリアへの優遇ならいいんじゃないか

今の若い世代は、「女性優遇され過ぎている、これは男性への差別だ!」と言う意見があるとのこと。

正直、自分は30半ばのオッサンなので、この感覚理解していない。

ただ、若い世代も、「女性妊娠出産したあと、どうやってキャリアを再構築すればいいのか?」と言う問題があるんだろうというのは理解できると思う。

  

もちろん、公務員なんかは、育休とかあるだろう。

しかし、ホワイト大企業を除く、中小企業では、2、3人目ってなるとなかなか厳しくなる。

自分は、医者なので、女医さんが妊娠出産したら、専門医取れなくなったりするのを見てるから、やっぱそれはおかしいんじゃないのと感じている。

  

そこで、「妊娠出産した女性へのキャリアへの優遇」にしたらどうかと思ってる。

これやると、「妊娠女性強制するのか!」とフェミから叩かれるのかもしれないが。

普通に考えて、「妊娠出産した女性は偉い」じゃん。そこは優遇することに心理的抵抗普通はないんじゃないの。フェミ子供産むのすら反対なのかもしれないが、普通子供産んでくれてありがとうメデタイってなるだろうが。

  

なぜ、「妊娠出産した女性へのキャリアへの優遇」を打ち出さないのかなあ。

妊娠出産した女性へのキャリアへの優遇」って、例えば、入試の枠を作ったり、入社の枠作ったり、女性管理職の中でも、妊娠出産した人を何割以上とかにするって感じ。

2024-10-20

anond:20241020141755

>(相談したとしても、その悩みのプロではないので解決策など出ず、「できない奴」として評価されるだけな気がします。)

できないんだからそこをまず認めることをしないことには話は進まないでしょう 

人の話もロクに理解できないことを問題だと認識できてもそれは自分のせいでない何かに原因があるって信じてるために

プライドが許さない印象

そこは事実として文章化しないと理解できないことを認めた上で

なるべく文章で指示出ししてくれないか というが①

話し終わったあと個別確認時間を使ってくれないか という②

①と②で相談するんだね 嫌ならホント専門医相談やね

2024-10-13

ベジファースト食事摂取基準から削除されたのは「エビデンス不足がようやく露呈」したからではない

まとめ

から読み返したら、自分文章かなり読みづらかったので、

https://anond.hatelabo.jp/20241013084419

に要点をまとめておきました(文字数制限に引っかかったので分割)。

本文

厚労省より昨日公表された日本人食事摂取基準2025年版)について、ある糖尿病専門医解説ツイートが一時のトレンドになるレベルでバズっていた。

Xユーザー筋肉博士💪Takafumi Osakaさん:

日本人食事摂取基準2020→2025で食べる順番(ベジファースト/カーボラスト)が削除されておる!!!!!


やっぱりエビデンス不足がようやく露呈してきたか。。。

https://x.com/muscle_penguin_/status/1844746672544547147

はてなブックマークでもこの件に関するTogetterまとめについてそこそこブクマがついて、ホットエントリーに上昇している。

[B! 健康] 「今まで頑張ってお野菜から食べてたのに...」炭水化物より先に野菜などを食べることで食後の血糖値を抑制するという食べ方が厚労省『日本人の食事摂取基準』から削除される

しかし、筋肉博士医師の主張は真か偽かで言えば端的に誤りであるし、好意的に読んでもミスリードである

食事摂取基準は国の作るガイドラインであるから改訂方針やら策定検討会議事録やらは誰でも読める形で公開されている。

「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会|厚生労働省

私は医師でも医療関係者でも栄養士でもないが、証拠があるので安心して医師の誤りを指摘できるというわけだ。

ベジファースト食事摂取基準から削除された本当の理由

実のところ、ベジファースト食事摂取基準から削除されたというのは正確な表現ではない。

2020年度版では、ベジファーストについて一文取り上げていた「食事摂取パターン (eating pattern)とシフトワーカー」という節が糖尿病対策の章からまるごと削除されたのである

節が削除された理由検討会の資料にはっきりと書いてある。

栄養摂取に関連するものではないことから、章立てとして削除。

https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/001177715.pdf

食事摂取基準策定根拠健康増進法である。法に定められた食事摂取基準の取り扱う事項は以下の通り。

1. 国民がその健康の保持増進を図る上で摂取することが望ましい熱量に関する事項

2. 国民がその健康の保持増進を図る上で摂取することが望ましい次に掲げる栄養素の量に関する事項

栄養素というのは、もちろんたんぱく質とかビタミンとかミネラルかのことを指すので、野菜の食べ順なるものOut of Scopeなのだ。だから削除されたそれだけである

真偽の話でいうならば、これで筋肉博士医師への論破完了だ。ただこれだけで話を終えるのはおもしろくないので、もう少し深い背景を見てみよう。

食事摂取基準が抱える問題点

「人に栄養指導するプロならば、ただ基準値を参照するのではなく、策定根拠である本文を読んでくれ。基準値は妥協産物でもあるのだからそれに縛られず、患者一人ひとりに合わせて柔軟に対応してくれ」

食事摂取基準策定する側の偉い先生は、「基準値より本文だ!」という想いをよく語っておられます

なんでそんなこと言わなきゃいけないのかというと、ぜんぜん読んでなさそうなプロ栄養士がそこそこいる現実があるからですわ。

でも、それもある程度は仕方ない。2020年版で494ページですからね。鈍器本のページ数です。忙しい栄養士が横着して基準値だけ見る、そして基準値が独り歩きしだす。偉い先生はこれがホント嫌なわけです。

しかエビデンスというのは毎年増えていくわけで、理屈で言えば毎改訂ごとにページ数は増加します。今でさえガイドラインを読むのは大変なのに、これ以上!となるのは大変ですよね。

そして読む人が大変なら、作る人はもっともっと大変です。食事摂取基準2020年度版には以下の記述があります

食事摂取基準が参照すべき該当分野の研究論文数は、増加の一途をたどっている。5年に一度の策定では、策定作業に十分な時間を費やすことが難しく、作業負担も大きいため、策定体制の強化や策定プロセスの効率化に向けた方策を講じなければ、将来の食事摂取基準策定に支障をきたすおそれがある

実際、2025年度の検討資料を読み込んでいると「人手不足でもはや持続困難だ」っていう研究者の悲鳴がかなり伝わってきます

そんなこんなで食事摂取基準をこれ以上肥大化させることは避けねばならないってのが2025年改訂問題意識の1つだったわけですわ。

解決策:診療ガイドライン策定者との連携情報交換の強化

日本では、政府の作る食事摂取基準以外にも、EBMエビデンスベースメディシン)に基づく多種多様診療ガイドライン存在します。これらは専門の学会が作っとるわけですが、ここにも「食事療法」という節はあるわけですね。

栄養素の基準策定と、食事療法。かなりカバー範囲が重なり合っています政府と学会、お互い独立に作っているものですから、似たような記述がお互いのガイドライン執筆されるという無駄が生じますさらに悪いことに、違う人が作っているわけだから食事摂取基準診療ガイドライン矛盾が生じるという事例もありました。当然、現場は混乱しますね。

食事摂取基準診療ガイドライン連携して、お互いの責任範囲排他な形で定めよう、縄張りを線引きしよう。そうすれば読み手負担書き手負担も軽くなる。そういうことになったんですね。

糖尿病診療ガイドライン2024年度版の改訂

偶然、糖尿病診療ガイドライン改訂作業は、食事摂取基準2025年度版と同時期に行われていました。糖尿病診療ガイドライン食事療法を2024年度版と2019年度版とで比較してみましょう。

2019年には13あったQ&Aが2024年には8に減っています

2019年にはあった、栄養素絡みのQ&Aが軒並み削除されています

理由はここまでの説明で明らかですね。食事摂取基準縄張り尊重したのです(正確に言えば、「総エネルギー摂取量」の記述はまだ問題が残っているのですが……)。

さて大いに脱線した話を戻しましょう。食事摂取基準糖尿病に関する記述から、ベジファーストから削除されたのはOut of Scope範囲であるためでした。となると、執筆責任糖尿病診療ガイドライン食事療法にあるはずです。

あれ? 2019年にはあったベジファーストが、2024年糖尿病診断ガイドラインでも消えてるぞ? なんでやねん

ベジファースト糖尿病診断ガイドラインから消えたのは、「エビデンス不足がようやく露呈」したからか?

最初筋肉博士医師ツイートは、「真か偽かで言えば端的に誤りであるし、好意的に読んでもミスリード」と書きました。「好意的に読んでも」と書いたときに想定していたのは、「食事摂取基準」を「日本糖尿病ガイドライン」と読み替えれば仮説としてはありうるだろう、という意味でした。

しかし読み替えたとしても、「エビデンス不足がようやく露呈」というのはミスリード表現だと私は考えます

糖尿病診断ガイドライン食事摂取基準と違って、学会で作られているので改訂方針について外部の人間アクセスできる情報がありません。どういう意図情報が削除されたのかさっぱりわからないんですね。削除の理由をすぐに「エビデンス不足」に断定するのは証拠がありません。

しかも、糖尿病診断ガイドライン2024年版で検索すると出てくるニュース記事

を読むとですね、副題が「糖尿病の新診療ガイドラインに見る食事ポイント」で、解説者がガイドライン策定委員会所属する食事療法の専門家京大教授であるにも関わらず、新ガイドラインでは記述が削除されたはずのベジファースト/カーボンラストについて解説が行われているんですね。

内容は「世間で言われるベジファーストには誤解がある」というものですが、大雑把に言えば食べ順を考慮して食べることを推奨する解説で、2019年の旧ガイドライン準拠していると読めます。つまり「ベジファーストが誤りだったから削除された」わけではないことを示唆しています

ベジファースト糖尿病の新診療ガイドラインから削除された真の理由

じゃあなんで削除されたのか? 私は別の仮説を提示したいと思います。  

2019年ガイドライン2024年ガイドラインを交互にじっくり眺める見てください。

2024年版の方が、Q&Aの問いの文が相当洗練されているんですよね。

  1. 「総エネルギー摂取量をどのように定めるか?」 → 「糖尿病の血糖コントロールのためにエネルギー摂取量の制限を推奨すべきか?」
  2. 炭水化物摂取量が糖尿病管理に与える影響は?」→「 糖尿病の血糖コントロールのために炭水化物制限有効か?」
  3. 食物繊維摂取量は糖尿病管理にどう影響するか?」→「糖尿病の血糖コントロールのために食物繊維摂取有効か?」
  4. 甘味料の摂取量は糖尿病管理にどう影響するか?」→「糖尿病の血糖コントロールのために非栄養甘味料を使用すべきか?」

これらは2019年から2024年で変更された疑問文です。

診療ガイドラインというのは、「Minds診療ガイドライン作成マニュアル」という規範となる規格がありまして、Q&Aをどう書くべきかというのも死ぬほど細かく厳密に定められています

かい事抜きに、マニュアルにどういう要件が書かれているかということを超雑に述べると、まず問いは「臨床上生じる意思決定に関する疑問」でなければなりません、そして回答はガイドライン策定自身実施するシステマティックレビューに基づくものでなければなりません。

これ前提に2019年版の問いを見返してみると「Minds診療ガイドライン作成マニュアル」に明確に非準拠ですね。「〇〇はどう影響するか」系の問いはどう見ても意思決定に関わるものと言えません。

そんなわけで、2019年から2024年改訂方針には、「Minds診療ガイドライン作成マニュアル」への準拠度を高めるという意図があったと見て取れます

次に、2024年版で削除された、2019年版のベジファーストに関するQ&Aを見てみましょう。

食事の摂り方は糖尿病管理にどう影響するか?

これベジファーストだけに関するQ&Aではないんですよね。小ネタアラカルト的な回答で、複数問題をごちゃまぜにしているという印象を受けます

そんだけ2019年自由にやっていたというわけですが、「Minds診療ガイドライン作成マニュアル」に準拠するかたちで、問いを書き直そうとするならば、問題を分割する必要があるでしょう。

試しに書き直してみると、こんな感じでしょうか。

  1. 糖尿病の血糖コントロールのために、Healthy Eating Indexの高い食事を推奨すべきか?
  2. 糖尿病の血糖コントロールのために、主食炭水化物最後に食べることを推奨すべきか?
  3. 糖尿病の血糖コントロールのために、規則正しい時間に3食を食べることを推奨すべきか?

ただ、2019年版のガイドラインでは、小ネタアラカルトとして立項のバリューを出したわけで、わざわざ3つに分割して3つとも立項するだけの意味があるかというのは難しい問題です。

「Minds診療ガイドライン作成マニュアル」にもこう書かれています

日常診療において医療行為選択する意思決定の場面は数多くあるが, その全てについてシステマティックレビュー実施し, 推奨を作成するのは非常に多くの労力を要するため,現実的ではない。そのため,診療ガイドラインでは実臨床における問題に対する回答を導き出したいものを厳選して重要臨床課題として取り上げることが望まれる。

3つともに、「炭水化物制限の推奨」とか「食物繊維摂取の推奨」とかに比べれば、超小ネタですので、臨床課題であっても重要臨床課題ではない、というところで落とされたのでは?、などと私は想像しています

で、結局ベジファーストすべきなの?

書籍佐々木敏データ栄養学のすすめ』などでも解説されていますけど、野菜先食べを厳密に実行するべきとするエビデンスは、おそらくまだ存在していないと思われます

ただ、食事の楽しみを損なわない範囲で、炭水化物系を食べるのを後回しにするのは、それなりに有望な心がけと言ってもいいじゃないでしょうか。また野菜先食べである必要はなくて、たんぱく質先食べでもいいという論文もあります

参考: A Review of Recent Findings on Meal Sequence: An Attractive Dietary Approach to Prevention and Management of Type 2 Diabetes

2024-09-14

anond:20240914205105

レスの為のセラピーてあるんでしょ?あるって見たぞ漫画

夫婦メンタル専門医の助けを借りたら?

そんなもんねーよ!て田舎だったらごめん

2024-09-12

不妊治療専門クリニックってさ

選択肢、少なすぎない……?


ツイッターでもブログでも、ちょっと検索すれば不妊治療に対する愚痴が出てきて、病院に対して文句あるなら転院すればいいじゃん、と通う前までは思ってた。

でも実際に通ってみて分かった。不妊治療を専門に扱っている病院って、本当に本当に少ない。

街で見かける産婦人科でも不妊治療って扱ってるでしょ、って思うじゃないですか。私もそう思っていた。でも、ああいった病院で行っている治療指導は、排卵誘発剤の処方とか、タイミング指導とか、あと一押しすれば妊娠できる人向けの場合が多くて、不育症男性不妊(泌尿器科)、体外受精までを専門に行う産婦人科ほとんどない。というか男性泌尿器科を見られる&婦人系の疾患の両方を扱っているのが不妊治療のクリニックだから産科とは別のことが多い印象だ(当然すべてがそうという話ではない)


私はたまたま数年前に結婚を機に地方中核市に移り住んで、たまたま上記の街の産婦人科不妊治療をはじめた時期に、不妊治療専門の病院が車で20分の範囲に運よく出来たんだけど、それまでは体外受精などの不妊治療を受けたい場合は、隣県まで新幹線で通うか、あるいは大学病院の週に一度の午後だけの枠に予約をどうにかねじこむしかなかったらしい。

運よく専門のクリニックが自力で通える範囲にできたものの、今度は予約も一苦労だ。隣県であるA県とB県には不妊に関する専門クリニックがあるが、隣県CとDには不妊に関する専門クリニックがない。

すると予想できることだが、予約枠の取り合いだ。そして完全予約制の病院だというのに、毎回毎回激コミなのだ。予約時間から1時間待ちならまだいい方で、3時間待ちも当然のようにある。

産科が一緒の病院ならわかる。急に患者さんが産気づいて……!とかあったらもちろんそっちを優先して欲しい。でも私が通っているここは不妊治療専門の病院なのだディズニーランドより待たされるこの時間is何?予約の意味とは?


あと私が通っている病院だけの可能性もあるが、案内とスケジュールの要領が悪い。


例えば1回目の通院では現状の不妊と思われる理由説明と、薬の処方。次回検査の予約日を決めるので、と案内される。

2回目の通院で「生理2日目から5日目以内にお越しくださいと言われませんでした?」と言われるが、そんな案内はされていない。この日も当然3時間待ち。そもそも次回の予約はネットでするよう案内されたのだが、ネットの予約は埋まりすぎていて生理タイミングとあわないと言うと「改めて電話で予約ください」との回答。不妊治療は、生理前・後、排卵前・後、でそれぞれ検査やら治療やらが異なるため患者医者もそれに振り回されまくる。

ああ、この3時間待ちは生理だったり排卵日だったりでネット予約に+αされるせいでみちみちに混みあっているのか……とひとまず納得(納得しても、毎回3時間待ちはキツい)

3回目の通院でようやく検査が受けられる……と思ったが、この日も「検査の予約日を決める」だけで、結局検査は受けられず。これ私がここに来る意味と3時間待つ意味ってあるか? 検査の日も予約がミチミチで「〇日の×時、あるいは△日の□時のどちらかでお願いします」。

疲れながら診察室で検査に関する説明を読むと「健康診断などでバリウムを飲んだ場合検査は一か月後になります」の一文。

……ん?

すみません健康診断で数日前にバリウムを飲んだんですが……」

「ええっ! じゃあ次の検査は次の月経の後ですね……」

早く……早く言って……!!(この3時間待ち本当に意味なかったじゃん……)

私は医療については門外漢の、ただの腫瘍持ちの一患者なんだけど、不妊治療クリニック、本当に毎回こんな調子なので疲れます。忙しいんだろうけど。患者ひとりひとりにそんな気を回してなんかいられないんだろうけど。


終始こんな調子のに、医者からは「なんで結婚から〇年も経ったのに、子どもができないことを疑問に思わなかったのか?」  

あなたは〇〇歳で若くはない。いつ治療ステップアップを決めるか、時間は待ってくれないよ」

などと言われ、いや……いや……確かにものんびりしていたのかもしれないけど……でも腑に落ちなさ過ぎるが……!?

でも転院できる病院選択肢が無い。結局新幹線で隣県に通うなら、3時間待つ方がまだお金時間もかからない。

少子化理由ひとつって、不妊治療専門クリニックの少なさじゃないかな~と思っている。いくら国が個人に対して補助金出すよ!と言っても、これじゃ通院の時点で挫折してしまう、特に夜勤があるシフト業務の方は更に通院の難易度は上がるだろう。


東京などの都会なら、クリニック自体の数はあるみたいだけど、今度は人口(治療を受けたい患者)と、病院キャパの兼ね合い、それと通える範囲があるので、そこまでクリニックの選択肢が多い訳でもない、と聞きそれもそうだな~と。


話は反れるが、子持ちの方の「子ども病院に連れていけないなんてひどい!二人目が欲しいのに!」に対して、子待ちの「不妊専門クリニックは基本一人目も授かれない人間が来る場所なんだよ!」といった反論を見かけるたび、まあどっちもどっちでは……と以前の私は思っていたが、今は平気で三時間待ちさせられる娯楽の無い施設子どもを連れてくるのは子どもがかわいそうだろ……と思っている。その間、誰が子の面倒を見るんだ問題もあるが、託児所とか、あるいは子ども保育園に通わせ、自分仕事を休んで通うしかないのではなかろうか。

病院赤ちゃん出会ますように♪みたいなキラキラ感とか本当に皆無だよ。狭い待合室で数時間たくたになりながら待って、みんな受付番号を呼ばれるのを疲れた目で眺めてたり、会社遅刻電話をかけたりしている。


不妊治療という言葉認知度の上昇や、個人への補助金保険適応など、世間は少しずつ良い方向に向かっているとは思う。だが、専門医が足りていないことはかなり強く感じる。仮に妊娠できたとしても、希望する無痛分娩を受けられる病院ほとんど無い。

地方医師不足問題視されているが、どうにか不妊治療および出産周りの医師医院についての問題も今後改善されて欲しい。真面目に。

2024-09-07

anond:20240907001758

医者検査眉唾とは思わないのに、肌診断は信頼できないというのは不思議

本気で言ってる?

かに↑のイオン導入勧めてきた医師の言行不一致感は胡散臭いけど、それでも医師免許専門医資格を持つ皮膚科医とその他の人間とでは信頼度が違うのは当然じゃない?

専門医でなくても、例えば花王資生堂研究職に就いてる人から自分と数値的に近い被験者への実験結果を参照しながら説明してもらえたりできれば、納得感があるんだけどね

2024-08-18

タブレット端末を与えられた幼児は、後に怒りの抑制に関する問題を抱える可能性があることが12日に発表された研究結果で示された。子どもたちがネット上で閲覧するコンテンツ規制しようとする動きが強まるなか、社会に広く浸透しているモバイル端末子どもたちの発達を妨げているという証拠がまた1つ増えた格好だ。

医師会発行の小児科専門医学誌『JAMA Pediatrics』に掲載された査読付きの研究で、3歳半でのタブレット使用が、1年後に怒りやいら立ちを抱える傾向と「著しく関連している」ことが明らかになった。

カナダ南アフリカブラジル大学研究グループは、タブレット使用幼児の怒りの爆発に影響するかどうかを調べるため、親からの報告と行動調査評価して3.5歳、4.5歳、5.5歳の子どもたちの怒りといら立ちの示し方を調べた。

カナダノバスコシア州の未就学児の親315人を追跡調査した研究者らによると、4.5歳でタブレット使用していた子どもは、5.5歳時に怒りやいら立ちを爆発させることが多いことが明らかになったという。

4.5歳の時に怒りっぽくイライラしていた子どもは、5.5歳の時にもタブレットを頻繁に使用する傾向があることもデータで示された。これはうまく感情制御ができない負の「サイクル」にタブレットが関与していることを示していると研究者たちは指摘している。

タブレット使用は「日常生活の中で感情をうまくコントロールする」能力を損なうだけでなく、子どもたちが「かんしゃくを和らげるために、一層デジタルに頼る」ようになることが示されているという。

研究者らによると、タブレットやその他のモバイル端末使用がなぜ子どもたちの情緒面での発達を妨げているのかは明らかではないが、子ども感情制御を学ぶのには主に2通りある。親の感情制御法を観察するか、親から感情制御方法に関する「感情コーチング」を受けるかだ。タブレット使用はこの2つの学習メカニズムを妨げ、「学習機会を減らし」、感情制御する手法の「発展を損なう可能性があると研究者らはみている。

そらそうやろ

最低でも7歳すぎてからのほうがええやろな

わいのような独身KKOでもわかる真理やな

2024-07-24

ブコメについて化学物質過敏症当事者増田から言いたいことがある

化学物質過敏症」の伝え方 自治体掲載の「厚労省研究班のパンフレット」は厚労省見解とは全然違う

https://note.com/ideal_hyssop8446/n/n1d1d3640ab8a

上記記事でまとめられていることについて、該当のパンフレット現在情報をまとめたもの刷新してほしい増田も思う。

増田は昨年のある日を境に化学物質過敏症になった。

当事者として以下のブコメが気になった。

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患者は嘘をついているわけではないはそうなんだけど、統合失調症とかの妄想申告とかも患者にとっては嘘をついているわけではないので、化学物質かどうかは留保かな。偏頭痛とかで感覚過敏があるので神経系か何かかな

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増田は昨年の初夏に

①初めて使う清掃会社に自室のエアコン清掃を頼んだ。

②在宅勤務だったので、清掃から3日くらい経つまで1日の大半を部屋ですごした。

③清掃があった次の日の朝から目の痛みや湿疹はでていたが、汗疹悪化したのかと思って放置していた。

④3日後には湿疹から流血しまくり、顔や首を中心に腫れ上がって目が開かなくなったので皮膚科に行った。

以来エアコン清掃時に自室にあったものは全部アレルゲンのような存在になってしまった。

部屋に置いてあった本に近づくと、目が痛くなり喘息が出て湿疹が出て指先まで腫れ1週間くらい寝込むといった具合。

PC家具の買い替えもきつかったが、

本や趣味収集していた物、思い出の品といったものを全部処分するのは心理的に辛かった。

ただ増田化学物質過敏症としては軽度だった。

専門医にかかり、平衡感覚が保てているかとか腕を動かせるかとかよくわからない検査や診察をした結果、

部屋にあったものを捨てる・部屋に入らない を徹底すれば

仕事が在宅勤務なこともあって今はほぼ普通に生活できている。

以前より色々な成分や匂いに過敏にはなってしまったので、

先日紙の新聞をじっくり読んでいたらインク匂いにやられ

今は全身湿疹(魚の目みたいに割れて血が出るので痛い)で我ながら見た目がグロいが仕事をして生活できている。

自室のものがまるっとなくなったので買い替えたものが多すぎて

金と仕事の大切さが身にしみた。

化学物質過敏症について診断や治療ができる医療機関は全国に7箇所しかないらしい。

増田には専門医の待合室の光景が衝撃的だった。

間違いなくあの空間増田が1番元気だった。

頭にビニールキャップを被り、レインコートを着て、それでも肌がぼろぼろだった患者さんのことが忘れられない。

ちなみに専門医(香害についての意見などでよくメディアにも出ている)から指導された治療方法

"規則正しい生活運動・お風呂に入ってデトックス" で正直それしかないのかとがっかりした。

処方薬はグルタチオンというサプリとしても入手できるようなものだった。

なので増田は今は診察は受けていない。

清掃会社にも連絡はしたが、「安全ものを使っている」とクールクレーム対応をされて終わった。

対応時の言動が高圧的だった事もあり心情として恨んではいる。

専門医の待合室には化学物質過敏症についての本がたくさんあった。

増田も何冊か自分で購入した。

症状の程度によっては外出が一切出来ず仕事につけないので

身体障害手帳申請方法について案内するページがあったのがショッキングで印象的だった。

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アレルギー持ちの人はアレルゲンへの接触で症状が出ている。

「本人は嘘をついていないけど化学物質起因かは〜」と捉えている人もいるのだなと思うと

せめてアレルギー的なニュアンスで捉えてくれと伝えたくなった次第だ。

増田は清掃会社エアコンに塗布した抗カビコート剤に含まれていた成分が発症の原因だと思っているが

国内でこの薬剤を使っているのは増田が清掃を頼んだ会社だけらしい。

同じ抗カビコートから増田のように手持ちの私物を全部捨てることになる人が出ないといいなと願っている。

あと清掃、薬剤を塗布している作業員さんの健康心配だ。

湿疹が痛くて目が覚めてしまって、ふと日中読んだブコメを思い出して文を打ったが、該当ブコメの人が目にしてくれる確率がどのくらいあるんだろうか。

さっさと寝ろと自分でも思う。

あとはてな記法引用ブロックとやらが文字化けして使えなかった。ブコメの部分を引用ブロックにしたかった。

2024-07-21

Amazonレビューで☆1をつける自分勝手な女さんの精神性がこの上なく発揮されている名レビュー「いつかアスペ夫をぎゃふんと言わせたい」

まず自分要求が満たされなかったというだけで☆1をつける

**さんの漫画の2冊目の購入です。この本は買わなくても良かったかなと思いました。内容もさらりと表面的な内容です。もっと踏み込んだ対処方法が知りたかったです。

作品内容ではなく自分語り

年々生理症候群イライラ爆発が酷くなり体調を崩して、何かがおかしいのに、誰にも理解してもらえない辛い胸の痛み&気が狂いそうです。ついにネットカサンドラに行き当たった事からアスペについて調べ始めてやや半年が経ちました。

**さんの1冊目のあきらさんと夫を比べながら、当たってる、いや違う、まさかね、と半信半疑でした。図書室で色々な発達障害と名のつく近年の本、子供発達障害の本を色々読みましたが、それぞれの作者先生によって見解や内容の違い、まだまだ発展途中の学問なんだな、と思いました。

私は、アスペ夫との生活がつらいので、即実践でき且つ効果的な方法を知りたかったのですが、この本は、一般的マイルドな一回目の対応/切り替えし方のみが記載されています。私は二回目以降の対応/切り返し方を知りたいと思います

ひたすら自分主人公の語り口調

アスペ夫との関係性の難点は、ささいな事でも連続的に且つ頻繁に、やや全く前回と同じパターンこちらが隙を見せた所にやってくる”しつこさ”と、こちらにマイナスの後始末を強制される”負担”がありますコロナ禍で自宅勤になった夫から嫌がらせ(特性全開な状態)の今は殺意さえ覚えます

なぜ誰も夫にあなたおかしい!と言ってくれないのか?どうしてもアスペ専門医に見せたい!と

日々悶々葛藤しています

他の人の作品おすすめする無神経さ

ななしのういさんの著書をおすすめします。双方の立場から視点専門医分析、たわいもない夫婦の接点からいさかいになる分析等、発達障害云々を無しにしても、コミュニティケーションの実像提示してくれて、興味深い本でした。

短い文章だけでも、この人がいかわがまま被害者ぶる最低の妻であるかがわかって素敵。

男だったらさっさと離婚しろボケしか言われません。

女さんは、夫に養ってもらいながらこうやって夫に殺意がーとかぐちを言ってもよしよししてもらえる特権階級で羨ましいっすわ。

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