老舗出版社KADOKAWAと新興IT企業ドワンゴの経営統合はサプライズだった。あれから5年。ドワンゴ創業者の川上量生氏が持ち株会社カドカワの社長を引責辞任した。事実上の解任だ。KADOKAWAの角川歴彦氏が川上量生氏に「見切り」をつけたかたちだ。 角川氏と川上氏の「蜜月」関係は終わった カドカワは2月13日、川上量生(のぶお)社長(50)が同日付で辞任し、代表権のない取締役になったと発表した。新社長には松原真樹専務(65)が昇格する。 川上氏が創業したドワンゴの動画投稿サイト「ニコニコ動画(ニコ動)」の不振で、親会社のカドカワの2019年3月期の純損失が43億円の赤字に転落する見通しになったことから、降格で責任をとる。 川上氏はドワンゴの取締役も辞任して顧問に就任。ドワンゴの荒木隆司社長(61)も退任し、後任に夏野剛取締役(53)が就く。夏野氏は