株式市場の次に通貨市場が大変動に晒される可能性が十分にある。こうしたなか、どうにも気になるのが素人向け(今回はあえて「素人」という言葉を使う)のFX(外国為替証拠金取引)の勧誘だ。 今、手元に一冊の本がある。FXを気軽に長く楽しんで儲けましょうという趣旨の入門書だと思ってほしい。この著者だけが無理解なわけではないし、この人に個人的に恨みはないので書名を伏せるが、この内容がひどい。こうした入門書で、FXの世界に素人が入るのは危険だから警告したい。 FXの危険な勧誘には、独特のパターンがある。為替レートの変動ではなく、スワップで儲けるなら安定していて、安心だという印象を与えようとすることだ。 手元の本も「鍵を握っているのはズバリ、スワップ」とか「為替差益よりも金利に重きを置く」といった項目を立てて、スワップの受取で儲けることを推奨する。 スワップの受取を目的にポジションを取るなら、必然