「有事」強調、肥大化止まらず 岸田首相、重要課題で手形連発―来年度予算案 2022年12月24日07時09分 政府与党政策懇談会で発言する岸田文雄首相(右端)=23日午前、首相官邸 岸田文雄首相にとって2回目の本予算編成となった2023年度予算案は、一般会計総額が前年度から6兆円以上増え114兆円を超えた。5年間で大幅増額を図る防衛費を筆頭に、予算規模は重要課題で膨張。首相は「有事」を強調して歳出を正当化し、財政規律は後回しとなった。 物価高・脱炭素対応を評価 防衛費増、説明要望も―経済界 「歴史的な難局を乗り越え、未来を切り開くための予算だ」。首相は23日の政府与党政策懇談会でこう訴えた。夜の岸田派会合でも「有事の宰相という言葉が適切か分からないが、覚悟を持って取り組まないといけない」と表明。物価の高騰や安全保障環境の変化に対する国民の危機感を「錦の御旗」にしようとする姿勢が目立つ。 防