Socket_AM2とは? わかりやすく解説

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Socket AM2

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/05 14:13 UTC 版)

Socket AM2
ソケット形式 PGA-ZIF
チップ形状 CPGA
OPGA
接点数(ピン数) 940
FSBプロトコル HyperTransport
FSB周波数 1 GHz
採用プロセッサ #採用製品を参照
前世代 Socket 939
次世代 Socket AM2+

この記事はCPUソケットシリーズの一部です

Socket AM2は、AMDが高性能・メインストリーム・低価格の価格帯のデスクトッププロセッサ向けに設計したCPUソケットである。Cyrix MIIプロセッサと同じ名称を避けるため、Socket M2から改名された。2006年5月23日にリリースされ、Socket 939Socket 754を置き換えた。

仕様

Socket AM2用のプロセッサはSocket 939のマザーボードと互換性が無く、逆の組み合わせも互換性が無い。また、Socket AM2は940ピンであるがSocket 940とも互換性が無い[1]。Socket AM2は、前世代のSocket 939がサポートしていたDDRメモリではなく、DDR2メモリをサポートしている。AnandTechは、Socket AM2のシステムは、同等のSokcet 939システムに対し、DDR2のサポートにより30%大きなメモリ帯域を持つが、性能の向上は最大で7%、多くのアプリケーションで2%であると報告している[2][3]

Socket AM2をサポートする最初のプロセッサコアは、シングルコアのOrleans(Athlon 64)とManila(Sempron)、そしてデュアルコアのWindsor(Athlon 64 X2Athlon 64 FX)である。Socket AM2向けのプロセッサのほとんどは、SSE3命令セットを持ち、90nmテクノロジで製造されている。最近のモデルは65nmテクノロジである(インテルの65nm CPUに対抗するため)。

Socket AM2はAMD Phenomプロセッサをサポートするが、一部のマザーボードメーカは、Phenomプロセッサを動作させるために必要な新しいBIOSファイルを供給していない。

Socket AM2は、サーバ向けのSocket Fやモバイル向けのSocket S1と共に、AMDの現世代のCPUソケットを構成している。

Socket AM2向けの、シングルソケットOpteronプロセッサも存在する[4]

初期の世代のAMDプロセッサソケットのテクニカルドキュメントは容易に入手できるが、"AM2 Processor Functional Data Sheet"(AMD文書番号31117)は、まだ一般に公開されていない。

後継

Socket AM2とピン互換の、特性に違いのある複数のCPUソケットが発表されている。

Socket AM2+

Socket AM2+はSocket AM2に対する中間的な後継のソケットである。Socket AM2+は分離されたパワープレーンとHyperTransport 3.0が特徴である。Socket AM2+のプロセッサはSocket AM2に挿入することが出来るが、HyperTransport 2.0だけでの動作となる。

Socket AM3

AMDは、Socket AM3のプロセッサはSocket AM2のマザーボードで動作すると発表しているが、逆は不可能である。AM3のプロセッサはDDR2DDR3 SDRAMの両方をサポートする新しいメモリコントローラを内蔵し、AM2とAM2+のマザーボードに対する後方互換性を持つ。AM2プロセッサは新しいメモリコントローラを備えていないため、AM3マザーボードで動作することは無い。

ソケット互換
マザーボード
Socket
AM2
Socket
AM2+
Socket
AM3
Socket
AM3+
C
P
U
Socket
AM2
Yes No
Socket
AM2+
Yes No
Socket
AM3
Yes
[注 1]
Yes
Socket
AM3+
No Yes
[注 1]
Yes

採用製品

CPU
チップセット

脚注

注釈 

  1. ^ a b BIOS次第で対応

出典 

関連項目

外部リンク


Socket AM2+

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/07/29 15:00 UTC 版)

Socket AM2+
ソケット形式 PGA-ZIF
チップ形状 Ceramic Pin Grid Array (CPGA)
Organic Pin Grid Array (OPGA)
コンタクト数 940
FSB システムクロック 200 MHz
最高 2.6 GHz までの HyperTransport 3.0
採用プロセッサ Athlon 64
Athlon 64 X2 (Athlon X2)
Opteron
Phenom
Phenom II
Athlon II

Socket AM2+(ソケット エイエムツー プラス)は、AMDAthlon 64 X2などのCPUで使用する、Socket AM2の後継のCPUソケットである。Socket AM2+は、Socket AM2からSocket AM3への移行途上のソケットであり、Socket AM2と完全な互換性がある。つまり、Socket AM2向けに設計されたプロセッサはSocket AM2+マザーボードで動作し、反対の組み合わせも動作する。

技術的仕様

Socket AM2 からの主要な変更点は、AM2+プロセッサの利用である。つまり、

  • 最大 2.6 GHz で動作する HyperTransport 3.0
  • パワープレーンの分離:片方がCPUコア向け、もう片方が統合メモリコントローラ (IMC) 向けである。統合グラフィックを使用するときのように、CPUコアがスリープで、IMCがアクティブのときのパワーセーブを改善する。

初期のAMDプロセッサソケットのテクニカルドキュメントは容易に入手できるが、"AM2r2 Processor Functional Data Sheet" (AMD 文書番号 41607)は、まだ一般に公開されていない。

AMDは、AM2プロセッサがAM2+マザーボードで動作し、AM2+プロセッサがAM2マザーボードで動作することを確認している。ただし、AM2マザーボードでAM2+プロセッサを動作させた場合は、Socket AM2の仕様(1GHz の HyperTransport 2.0、CPUコアとIMCに電力を供給する単一のプレーン)での動作となる。AM2プロセッサは、AM2+マザーボードでの高速なHyperTransport 3.0や、分離されたパワープレーンなどの利点を利用しない。

多くのマザーボードメーカーは、この互換性を有効にするBIOSアップデートをリリースしていない(今後もリリースしないかもしれない)。他のメーカは単純に、AM2マザーボードはAM2+プロセッサと互換性がないと表明している。[1]

AMDは、Socket AM2+からAM3へのアップグレードパスを確認している。

  • AM3プロセッサは、AM2+マザーボードで動作する
  • AM2+プロセッサは、AM3マザーボードで動作しない

ただし、AM2+のマザーボードでも製品によってAM3プロセッサの対応は分かれており、一部のマザーボードはBIOSのアップデートによって対応する。マザーボードメーカーがAM3プロセッサのサポートを発表していない製品でも動作することがあるがサポート対象外となる。

参照

[ヘルプ]

外部リンク


Socket AM2

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/05 03:34 UTC 版)

Athlon 64」の記事における「Socket AM2」の解説

Socket AM2(ソケット-)は、マザーボード用のCPUソケット規格のひとつ。電気的接点有するピンホールの数は、Socket 939より1個増えた940個で、Opteron用いられているSocket 940接点の数では同じだが、互換性無く接点配列変えられている。 扱えるメモリDDR SDRAMからDDR2 SDRAM移行しこれまでOEM版を除いてSocket 754版のみであったSempronもこのソケット移行しプラットフォーム統一された。また、AMD-Vにも対応したSempronを除く)。これにより、Athlon 64およびAthlon 64 X2Athlon 64 FXDDR2 800まで、SempronDDR2 667まで扱うことが出来るようになり、メモリ周りがさらに強化された。

※この「Socket AM2」の解説は、「Athlon 64」の解説の一部です。
「Socket AM2」を含む「Athlon 64」の記事については、「Athlon 64」の概要を参照ください。

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