<大学講師の講義給の「1コマ」は1カ月4回分のことで、そこには事前の準備や試験の採点など付随業務も含まれている> 上智大学で、非常勤講師への賃金不払いが取り沙汰されている。学科コース全体で使うオンライン教材の作成など講義時間外の賃金の支払いを請求したところ、大学側は「講義給に含まれている」として支払いを拒んだという。 大学講師への給与は、講義への対価として支払われるが、事前の準備、質問対応、試験の採点等、もろもろの付随業務も含むと理解されるのが普通だ。教材作成への対価を別に払ってほしい、という訴えは珍しい。コロナ禍でオンライン用教材の作成等、負担が大きくなっていることから、この部分もきちんと評価するべきだと、ということなのだろう。 講義の対価がそれなりの額なら不満は起きないだろうが、ここに書くのがはばかられるほど安い。相場は「1コマ3万円」だ。誤解する人が多いが、これは1回90分の講義の額