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フィリーズレビュー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
フィリーズレビュー
(桜花賞トライアル)
Fillies' Revue
(Japanese 1000 Guineas Trial)[1]
第55回フィリーズレビュー(2021年3月14日)
優勝馬:シゲルピンクルビー
開催国 日本の旗 日本
主催者 日本中央競馬会
競馬場 阪神競馬場
創設 1967年3月19日
2024年の情報
距離 芝1400m
格付け GII
賞金 1着賞金5200万円
出走条件 サラ系3歳牝馬(国際)(指定)
負担重量 馬齢(55kg)
出典 [2][3]
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フィリーズレビューは、日本中央競馬会(JRA)が阪神競馬場で施行する中央競馬重賞競走GII)である。競馬番組表での名称は「報知杯フィリーズレビュー(桜花賞トライアル)」と表記される[3]

スポーツ報知」は、報知新聞社が発行するスポーツ紙。同社より寄贈賞の提供を受けている[4]

正賞は報知新聞社賞[2][3]

概要

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3着までの馬に桜花賞の優先出走権が付与されるトライアル競走[4]

1967年に創設された4歳(現3歳)牝馬による重賞競走「阪神4歳牝馬特別(はんしんよんさいひんばとくべつ|報知杯桜花賞トライアル)」が、本競走の前身[5]。競走名は1983年に「報知杯4歳牝馬特別(ほうちはいよんさいひんばとくべつ)」と改称された後、2001年より現名称となった[5]。なお、関東でもオークスへの優先出走権をかけたトライアル「サンスポ賞4歳牝馬特別(2001年以後フローラステークス)」があったため、便宜上「4歳牝馬特別(西)」とする場合もあった。

施行距離は1975年から1978年及び中京競馬場で行われた1991年と1994年に芝1200mで行われた[6]のを除き、芝1400mでの施行が定着している。

地方競馬所属馬は1995年から、外国産馬は2004年からそれぞれ出走可能になり[6]、2010年からは外国馬も出走可能な国際競走となった[7]

競走条件

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以下の内容は、2024年現在[2][3]のもの。

出走資格:サラ系3歳牝馬

  • JRA所属馬
  • 地方競馬所属馬(後述)
  • 外国調教馬(優先出走)

負担重量:馬齢(55kg)

桜花賞のステップ競走に指定されており、地方競馬所属馬は桜花賞の出走候補馬(2頭まで)およびJRAの2歳GI競走優勝馬に優先出走が認められ[5][8][9]、JRAで行われる芝の3歳重賞競走優勝馬にも出走資格が与えられる[5]

賞金

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2023年の1着賞金は5200万円で、以下2着2100万円、3着1300万円、4着780万円、5着520万円[2][3]

歴史

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  • 1967年
    • 4歳牝馬による桜花賞トライアルの重賞競走として「阪神4歳牝馬特別」の名称で創設。
    • 「報知杯桜花賞トライアル」の副称がつく(1974年まで)[5]
  • 1975年 - 名称を「報知杯阪神4歳牝馬特別」に変更[6]
  • 1983年 - 名称を「報知杯4歳牝馬特別」に変更[6]
  • 1984年 - グレード制施行によりGII[注 1]に格付け。
  • 1991年
    • 阪神競馬場の改修工事に伴い、中京競馬場の芝1200mで施行。
    • この年から桜花賞の優先出走権取得条件が上位5頭から上位3頭に変更[5]
  • 1994年 - 京都競馬場の改修工事に伴う開催日割の変更のため中京競馬場の芝1200mで施行。
  • 1995年
  • 2001年
    • 馬齢表示の国際基準への変更に伴い、出走条件を「3歳牝馬」に変更。
    • 名称を「報知杯フィリーズレビュー」に変更[5]
  • 2004年 - 混合競走に指定、外国産馬が出走可能になる[10]
  • 2007年 - 日本のパートI国昇格に伴い、格付表記をJpnIIに変更[11]
  • 2010年
    • 国際競走に変更され、外国調教馬が8頭まで出走可能となる[7]
    • 格付表記をGII(国際格付)に変更。
  • 2015年
    • 出走可能頭数を18頭に拡大。
    • 外国馬の出走枠を9頭に変更[12]
  • 2020年 - COVID-19の流行により、「無観客競馬」として実施[13]
  • 2025年 - 施行日を土曜日に変更予定(実質はチューリップ賞との曜日の変更である)。

歴代優勝馬

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コース種別を表記していない距離は、芝コースを表す。

優勝馬の馬齢は、2000年以前も現行表記に揃えている。

競走名は第8回まで「阪神4歳牝馬特別」、第9回から第16回は「報知杯阪神4歳牝馬特別」、第17回から第34回は「報知杯4歳牝馬特別」[6]

回数 施行日 競馬場 距離 優勝馬 性齢 所属 タイム 優勝騎手 管理調教師 馬主
第1回 1967年3月19日 阪神 1400m ヤマピツト 牝3 JRA 1:25.0 池江泰郎 浅見国一 小林信夫
第2回 1968年3月24日 阪神 1400m フアインローズ 牝3 JRA 1:24.3 簗田善則 坪重兵衛 吉田久博
第3回 1969年3月23日 阪神 1400m ヒデコトブキ 牝3 JRA 1:24.5 久保敏文 伊藤修司 伊藤英夫
第4回 1970年3月15日 阪神 1400m タマミ 牝3 JRA 1:24.2 高橋成忠 坂本栄三郎 坂本栄蔵
第5回 1971年3月28日 阪神 1400m エリモジェニー 牝3 JRA 1:24.7 新田幸春 大久保亀治 山本慎一
第6回 1972年4月30日 京都 1400m シンモエダケ 牝3 JRA 1:25.1 藤岡範士 田之上勲 久保光吉
第7回 1973年3月18日 阪神 1400m ニットウチドリ 牝3 JRA 1:22.8 横山富雄 八木沢勝美 鎌田三郎
第8回 1974年3月17日 阪神 1400m エビスオール 牝3 JRA 1:25.8 柴田政見 内藤潔 加藤友三郎
第9回 1975年3月16日 阪神 1200m テスコガビー 牝3 JRA 1:10.4 菅原泰夫 仲住芳雄 長島忠雄
第10回 1976年3月21日 阪神 1200m スカッシュソロン 牝3 JRA 1:10.8 福永洋一 古賀嘉蔵 飯田正
第11回 1977年3月20日 阪神 1200m ダイワテスコ 牝3 JRA 1:10.7 横山富雄 尾形盛次 大城敬三
第12回 1978年3月19日 阪神 1200m サンエムジョオー 牝3 JRA 1:10.1 田所秀孝 田所秀雄 松本肇
第13回 1979年3月18日 阪神 1400m シーバードパーク 牝3 JRA 1:25.4 小迫次男 本郷重彦 ホースマンクラブ
第14回 1980年3月16日 阪神 1400m シャダイダンサー 牝3 JRA 1:23.4 吉永正人 松山吉三郎 吉田善哉
第15回 1981年3月15日 阪神 1400m ブロケード 牝3 JRA 1:25.1 柴田政人 高松邦男 伊達秀和
第16回 1982年3月21日 阪神 1400m ツキマリー 牝3 JRA 1:25.6 太宰義人 中村好夫 望月篤
第17回 1983年3月20日 阪神 1400m ダスゲニー 牝3 JRA 1:24.0 大崎昭一 新関力 三島武
第18回 1984年3月18日 阪神 1400m ダイナシュガー 牝3 JRA 1:24.0 安田富男 高橋祥泰 (有)社台レースホース
第19回 1985年3月17日 阪神 1400m エルプス 牝3 JRA 1:23.7 木藤隆行 久恒久夫 小畑安雄
第20回 1986年3月16日 阪神 1400m メジロラモーヌ 牝3 JRA 1:23.9 河内洋 奥平真治 (有)メジロ牧場
第21回 1987年3月22日 阪神 1400m コーセイ 牝3 JRA 1:24.5 増沢末夫 尾形盛次 (株)アイ・ケイ・テイ・オーナーズ
第22回 1988年3月20日 阪神 1400m スカーレットリボン 牝3 JRA 1:22.8 竹原啓二 松山康久 (有)社台レースホース
第23回 1989年3月19日 阪神 1400m コクサイリーベ 牝3 JRA 1:22.8 松本達也 新関力 鮫川三千男
第24回 1990年3月18日 阪神 1400m エイシンサニー 牝3 JRA 1:23.9 岸滋彦 坂口正則 平井豊光
第25回 1991年3月17日 中京 1200m イソノルーブル 牝3 JRA 1:09.8 松永幹夫 清水久雄 磯野俊雄
第26回 1992年3月22日 阪神 1400m ディスコホール 牝3 JRA 1:24.3 岡部幸雄 山内研二 (有)社台レースホース
第27回 1993年3月21日 阪神 1400m ヤマヒサローレル 牝3 JRA 1:24.0 猿橋重利 湯浅三郎 山口節子
第28回 1994年3月20日 中京 1200m ゴールデンジャック 牝3 JRA 1:10.4 四位洋文 北橋修二 (株)協栄
第29回 1995年3月19日 京都 1400m ライデンリーダー 牝3 笠松 1:21.8 安藤勝己 荒川友司 水野俊一
第30回 1996年3月10日 阪神 1400m リトルオードリー 牝3 JRA 1:21.9 佐藤哲三 小林稔 名古屋友豊(株)
第31回 1997年3月9日 阪神 1400m キョウエイマーチ 牝3 JRA 1:21.4 松永幹夫 野村彰彦 松岡正雄
第32回 1998年3月15日 阪神 1400m マックスキャンドゥ 牝3 JRA 1:22.4 四位洋文 伊藤雄二 田所英子
第33回 1999年3月14日 阪神 1400m フサイチエアデール 牝3 JRA 1:23.0 武豊 松田国英 関口房朗
第34回 2000年3月12日 阪神 1400m サイコーキララ 牝3 JRA 1:23.0 石山繁 浜田光正 (株)中村
第35回 2001年3月11日 阪神 1400m ローズバド 牝3 JRA 1:21.7 小牧太 橋口弘次郎 (有)社台レースホース
第36回 2002年3月10日 阪神 1400m サクセスビューティ 牝3 JRA 1:21.6 藤田伸二 山内研二 高嶋哲
第37回 2003年3月16日 阪神 1400m ヤマカツリリー 牝3 JRA 1:22.7 安藤勝己 松元茂樹 山田博康
第38回 2004年3月14日 阪神 1400m ムーヴオブサンデー 牝3 JRA 1:21.3 安藤勝己 松元茂樹 (有)社台レースホース
第39回 2005年3月13日 阪神 1400m ラインクラフト 牝3 JRA 1:21.2 福永祐一 瀬戸口勉 大澤繁昌
第40回 2006年3月12日 阪神 1400m ダイワパッション 牝3 JRA 1:23.1 長谷川浩大 増沢末夫 大城敬三
第41回 2007年3月11日 阪神 1400m アストンマーチャン 牝3 JRA 1:21.8 武豊 石坂正 戸佐眞弓
第42回 2008年3月16日 阪神 1400m マイネレーツェル 牝3 JRA 1:22.5 池添謙一 五十嵐忠男 (株)サラブレッドクラブ・ラフィアン
第43回 2009年3月15日 阪神 1400m ワンカラット 牝3 JRA 1:22.4 藤岡佑介 藤岡健一 青山洋一
第44回 2010年3月14日 阪神 1400m サウンドバリアー 牝3 JRA 1:22.8 渡辺薫彦 安達昭夫 増田雄一
第45回 2011年3月21日 阪神 1400m フレンチカクタス 牝3 JRA 1:22.3 北村宏司 大竹正博 (株)ヒダカ・ブリーダーズ・ユニオン
第46回 2012年3月11日 阪神 1400m アイムユアーズ 牝3 JRA 1:22.8 N.ピンナ 手塚貴久 ユアストーリー
第47回 2013年3月10日 阪神 1400m メイショウマンボ 牝3 JRA 1:22.1 川田将雅 飯田明弘 松本好雄
第48回 2014年3月16日 阪神 1400m ベルカント 牝3 JRA 1:22.3 武豊 角田晃一 (株)ノースヒルズ
第49回 2015年3月15日 阪神 1400m クイーンズリング 牝3 JRA 1:22.5 M.デムーロ 吉村圭司 吉田哲哉
第50回 2016年3月13日 阪神 1400m ソルヴェイグ 牝3 JRA 1:22.1 川田将雅 鮫島一歩 (株)G1レーシング
第51回 2017年3月12日 阪神 1400m カラクレナイ 牝3 JRA 1:21.0 M.デムーロ 松下武士 吉田照哉
第52回 2018年3月11日 阪神 1400m リバティハイツ 牝3 JRA 1:21.5 北村友一 高野友和 (有)社台レースホース
第53回 2019年3月10日 阪神 1400m ノーワン 牝3 JRA 1:22.0
(同着)
坂井瑠星 笹田和秀 藤田好紀
プールヴィル 秋山真一郎 庄野靖志 吉田照哉
第54回 2020年3月15日 阪神 1400m エーポス 牝3 JRA 1:21.0 岩田康誠 北出成人 (有)フジワラ・ファーム
第55回 2021年3月14日 阪神 1400m シゲルピンクルビー 牝3 JRA 1:20.7 和田竜二 渡辺薫彦 森中蕃
第56回 2022年3月13日 阪神 1400m サブライムアンセム 牝3 JRA 1:19.9 池添謙一 藤原英昭 (有)サンデーレーシング
第57回 2023年3月12日 阪神 1400m シングザットソング 牝3 JRA 1:20.7 吉田隼人 高野友和 (有)社台レースホース
第58回 2024年3月10日 阪神 1400m エトヴプレ 牝3 JRA 1:20.1 藤岡佑介 藤岡健一 H.H.シェイク・ハムダン

脚注・出典

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参考文献

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  • 「報知杯フィリーズレビュー(GII)(桜花賞トライアル)」『中央競馬全重賞競走成績集 【2歳・3歳編】』日本中央競馬会、1209-1266頁。 

注釈

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  1. ^ 当時の格付表記は、JRAの独自グレード。

出典

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  1. ^ International Cataloguing Standards Book 2024 (Japan)” (PDF) (英語). 国際競馬統括機関連盟(IFHA). 2024年4月29日閲覧。
  2. ^ a b c d 重賞競走詳細(レース別・関西)” (PDF). 日本中央競馬会. p. 8 (2024年). 2024年4月29日閲覧。
  3. ^ a b c d e 2024年第1回阪神競馬番組” (PDF). 日本中央競馬会. 2024年4月29日閲覧。
  4. ^ a b 2024年度第1回阪神競馬特別レース名解説” (PDF). 日本中央競馬会. p. 3. 2024年4月29日閲覧。
  5. ^ a b c d e f g 歴史・コース:フィリーズレビュー 今週の注目レース”. 日本中央競馬会. 2024年4月29日閲覧。
  6. ^ a b c d e f 中央競馬全重賞競走成績集【2歳・3歳編】
  7. ^ a b 第1回 阪神競馬成績集計表” (PDF). 日本中央競馬会. pp. 751-753 (2010年). 2016年3月7日閲覧。(索引番号:06071)
  8. ^ [地]が出走できるGI競走とそのステップ競走について【2024年度】” (PDF). 日本中央競馬会. 2024年4月29日閲覧。
  9. ^ 競馬番組一般事項” (PDF). 日本中央競馬会. pp. 20-22 (2024年). 2024年4月29日閲覧。
  10. ^ 2004年の成績表参照。
  11. ^ 第1回 阪神競馬成績集計表” (PDF). 日本中央競馬会. pp. 719-721 (2007年). 2016年3月7日閲覧。(索引番号:06071)
  12. ^ 重賞競走一覧(レース別・関西)” (PDF). 日本中央競馬会. p. 8 (2015年). 2016年3月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年3月12日閲覧。
  13. ^ 3月14日(土曜)、15日(日曜)の中央競馬の開催等について”. 日本中央競馬会 (2020年3月12日). 2020年6月21日閲覧。

各回競走結果の出典

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外部リンク

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