厚生労働省は7日、新型の豚インフルエンザに感染した札幌市の患者から、抗ウイルス薬のタミフルが効かない恐れがある耐性ウイルスが見つかったと発表した。新型インフルのタミフル耐性は8例目だが、タミフルを服用するうちに耐性を持ったと見られている。今回の患者自身はタミフルを使っておらず、初めて人から感染した事例の可能性もある。 厚労省などによると、患者は10代女性。8月22日、発熱して受診した札幌市内の医療機関で簡易検査が陽性で別の抗インフル薬のリレンザを投与、翌日には熱が下がった。9月下旬になって、同市衛生研究所の遺伝子検査でタミフル耐性の結果が出た。このため、国立感染症研究所で調査、今月6日に耐性だと確定した。 女性の家族は発症しておらず、周辺でタミフルを服用して症状が改善しない患者は増えていない。 タミフルを服用中に耐性を持ったとされるこれまでの報告例では、耐性ウイルスは感染力が弱かった