モロッコ・アガディール(Agadir)の養豚場でブタを抱えるユダヤ教徒のヨエルさん(2008年2月19日撮影)。(c)AFP/ABDELHAK SENNA 【4月2日 AFP】イスラム教徒にとって豚肉は御法度だが、モロッコでは観光業の発展と畜産業者の実利主義のおかげで、養豚業が一大ブームを巻き起こしている。 「観光業があるところに豚あり」と語るのは、沿岸部にある都市アガディール(Agadir)郊外で250頭の豚を飼育しているサイードさん(39)。元は養鶏業を営んでいたが、鳥インフルエンザの打撃をこうむり、20年前にフランス人と共同で養豚業を始めた。 観光客の数が2010年には1000万人を超えると予想されるモロッコ。サイードさんは3年以内に豚を倍増させて需要の急増に応えたい考えだ。だが、自分自身はイスラム教の教えに従って豚を食べない。「イマーム(宗教指導者)は豚を飼育していることで、わたし