ネタバレ厳禁それが「プロジェクト・ヘイル・メアリー」のなので、うっかりと感想を書くのは難しい。
まだ読んでいない人でいずれ読もうと思っている人は以下の文章を一切見ないことをおすすめします。
わたしやSFとかにはあんまり詳しくないのでとくに大層な感想があるわけではない。
ただひとつプロジェクト・ヘイル・メアリー(以下PHMと略す)を読み進めて、すぐに思い出したことがある。
それはPHMと同じ早川書房からかつて出版されていたハヤカワFTの「魔法の国ザンス」シリーズの第3巻「ルーグナ城の秘密」だ。
SFとFT、互いにジャンルは違えど共通項があっても不思議ではない親戚のような関係が両者にはあるが、
長い年月を経て最新のSF作品と遠い少女の日に図書館で読んだ両作に共通項が多分にあったのにはなんだか涙腺が緩んでしまった。
そう両方を読んだことがある人にはすぐわかりますね。
ここからはネタバレ、PHM未読の方は読まないほうが絶対によい。
そう蜘蛛なんです。
両作とも蜘蛛が主人公の頼りがいのあるバディとして活躍するのです。
ああ、なんという懐かしさなのでしょうか?
蜘蛛のバディ。
ドーアと蜘蛛のジャンパーとの奇妙な異種族間の友情、そして別れ。
あのときの感情を、あの遠い日を思い出さされて涙腺が緩んでしまった。
それにしてもどうして人間は蜘蛛がこんなにも大好きなんだろう?
だいたいにおいて蜘蛛が登場人物として出てくると主人公の味方だ。
唯一の例外は指輪物語くらいか?(まああれは設定フェチの言語学的変人が考えたものだから例外扱いで構いますまい)
最近だと異世界で蜘蛛になった少女が大活躍するマンガ・アニメまである。
そう人類みんな蜘蛛が大好きなのは蜘蛛の糸でも証明されてますね。
ゴキブリとか蚊とかには無慈悲な行いをする人が蜘蛛だけは殺さないとかそういう現象もあります。