荒神ヤヤ🐉
@connectomancer
札幌空襲の次のページで何もなかったかのように学校パートがあって、え、回想?と思いきや戦争が始まっても想像以上に変化は少なく日常は続いていく事を繰り返し執拗に描いてて、これを漫画で出してくるのは読者の読解力を信頼してるなと思った
そしてやっぱり自分はIQ90くらいのほんわかしたかわヒロインよりも、体育会系の距離感近い脇役のほうが好きという事が再認識させられた。
これを高校の時に、いやせめて今の仕事について多くの人の死を見る前に読んでおけば、もっとこの主人公ズの葛藤に感情移入できたんだろうな。名作だけど旬を逸してしまった感は否めない。
とても懐かしい感情で、死がだんだんと日常に入り込んでる頃の嫌な感覚を思い出した。とっくに忘れていたけれど、まあたしかに、最初の頃は嫌だったな。
他の作品だと誰かを殺すか殺さないかと葛藤がある中で、最終兵器彼女のヒロインは仕事なので敵は殺すし相手の顔すら覚えないほど業務化してるけど、それはそれとして、日常を中断されて殺しに行くのを心底嫌そうにしていて、本当に死が日常を侵食する経験としてリアルだ。作者の実体験に基づいてる?
やはり私達は不完全なものの中に美しさを見出してしまう。10代は情動を生み出す扁桃体は十分に大人なのに、理性を司る前頭葉の発達は20代に完成する。だから大人から見た時に答えが見えている問いに懊悩したり、不条理・不合理な行動をするけど、時としてそれはとても美しく見える
十分に合理的な人間が出会ったら、友好/敵対の関係を問わず、あるべき関係性に一直線に進む。それはそれで早くかつ遠くにいける良さはあるのだけど、やはりしっちゃかめっちゃかのランダムウォークしながら見る人をハラハラさせてあるべき形に落ち着いていく姿にしかない美がある