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2017年11月10日のブックマーク (3件)

  • 53歳「絵の天才」と呼ばれる男がなお抱く渇望

    「普段はシャーペンで下描きを描くし、消しゴムも使いますよ。ただ、昔からなるべく一発で書こうとか意識してる。それは中1か中2の頃に、手塚治虫先生が『マンガの描き方』 (光文社)で『落書きする時はなるべく消えないもので描きましょう。そうすれば上手くなります』という解説をしていて、なるほどと思って守ってます。だからいわば手塚先生のおかげですね (笑)。ものぐさなので、下描きを描くのも、消すのも嫌で、怠惰を突き詰めたのが、一発描きなんです」 フリーランスイラストレーターを続けるのはやはり厳しい。あきらめて業界を去る人も少なくない。 そんな人から見たら、寺田さんは実にトントン拍子にイラストレーター、漫画家として出世してきたように見えるかもしれない。 「ある意味、3歳から人生に凹凸がないんですよ。俺がラッキーなのは、自分がやりたいこととスキルと適性が全部一致していたこと。小さい頃からラッキーだと自覚

    53歳「絵の天才」と呼ばれる男がなお抱く渇望
  • 苦難の道を歩むコンゴの女性版サプール〈サプーズ〉

    数年前、〈Societe des Ambianceurs et des Personnes Elegantes(おしゃれで優雅な紳士協会:略称SAPE(サップ))〉が、アンダーグラウンドのサブカルチャーを象徴する存在として注目を集めた。コンゴ民主共和国の首都キンシャサで、自ら〈サプール〉と称する男たちが、高級ブランドのスリーピース・スーツやワニ革のローファーを身に纏い、周りの視線など意に介さず、街を優雅に闊歩する。サプールたちは、ドキュメンタリーやギネスビールの広告でフィーチャーされ、さらには、ビヨンセ(Beyonce)の妹ソランジュ(Solange)が歌う〈Losing You〉(2012)のMVにも出演した。 世界がサプールに恋する理由は明白だ。アフリカ大陸有数の最貧国でもあるコンゴ民主共和国で、ブルーカラーの労働者たちが時間とお金を費やして金持ちセレブかのように装う、それは見ていて楽

    苦難の道を歩むコンゴの女性版サプール〈サプーズ〉
  • 石を磨いたら3500年前の超細密彫刻が現れた

    1年近くかけて磨き上げられた石「ピュロスの戦い」。幅は約3.5センチ。(COURTESY THE DEPARTMENT OF CLASSICS, UNIVERSITY OF CINCINNATI) 古代の戦士の墓から見つかった石。そこにこびりついた数千年分の石灰や汚れを落としてみると、驚くほど見事な彫刻作品が現れた。 幅わずか3.5センチの瑪瑙(めのう)の石が初めて発見されたのは、2015年のこと。ギリシャ南西部で、3500年前の青銅器時代の墓から1400点もの副葬品が出土。この石はそのなかの一つで、当時は単なる石の玉という程度にしか考えられていなかった。 墓の発見自体、注目に値するものだった。状態の良い人骨が葬られており、「グリフィンの戦士」と名付けられた。一緒に埋葬されていた飾り板に、頭と翼がワシ、胴体はライオンという想像上の生物グリフィンの姿が描かれていたためだ。その他の副葬品には、

    石を磨いたら3500年前の超細密彫刻が現れた