長崎市で昨年6月、小学生の女児(当時7歳)にわいせつな行為をし、けがをさせたなどとして、強制わいせつ致傷と窃盗罪に問われた無職寺本隆志被告(66)の裁判員裁判の初公判が18日午前、長崎地裁(小松本卓裁判長)で始まった。寺本被告は罪状認否で起訴事実を認めた。 寺本被告は1992年に女子中学生2人を殺害して服役し、出所後に別の強制わいせつ事件を起こして再び服役した。検察側は冒頭陳述で「性犯罪の常習性について立証していく」と述べた。 起訴状では、寺本被告は昨年6月5日、長崎市内の路上で女児にわいせつな行為を行い、尻や腰にけがを負わせた。また、同5~6月に市内の住宅の物干し場に干されていた下着などを盗んだとしている。地裁は、女児の名前を公判で伏せる秘匿決定を出している。 検察側は冒頭陳述で、「女児に与えた精神的悪影響は重大」と主張。被告に複数の性犯罪の前科があり、計20年以上服役していたことに言及