イノシン
分子式: | C10H12N4O5 |
その他の名称: | 9-β-D-リボフラノシルヒポキサンチン、Ino、Inosine、9-β-D-Ribofuranosylhypoxanthine、アトレール、Panholic-L、Oxiamin、Inosie、INO、Hypoxanthosine、HXR、Atorel、β-イノシン、トロフィカルジル、セルフェル、リボノシン、パンホリック-L、オキシアミン、イノシー、ヒポキサントシン、Selfer、Ribonosine、Trophicardyl、β-Inosine、ヒポキサンチンリボシド、Hypoxanthine ribonucleosido、Hypoxanthine D-riboside、Hypoxanthine nucleoside、Hypoxanthine riboside、ヒポキサンチンリボヌクレオシド、ヒポキサンチンD-リボシド、ヒポキサンチンヌクレオシド、9-(β-D-Ribofuranosyl)-9H-purine-6-ol、9-β-D-Ribofuranosyl-1,6-dihydro-9H-purine-6-one、イノチン、Inotin |
体系名: | 9-β-D-リボフラノシル-9H-プリン-6(1H)-オン、イノシン、9-(β-D-リボフラノシル)-9H-プリン-6-オール、9-β-D-リボフラノシル-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-6-オン |
イノシン
(inosine から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/25 05:18 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。2021年9月) ( |
イノシン | |
---|---|
イノシン | |
別称 ヒポキサンチンリボシド | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 58-63-9 |
KEGG | C00294 |
特性 | |
化学式 | C10H12N4O5 |
モル質量 | 268.23 |
外観 | 無色固体(二水和物) |
融点 | 90 (二水和物) |
水への溶解度 | 1.6 g/100 mL (20 ℃) |
比旋光度 [α]D | −49.2 (18 ℃, c = 0.9, 水) |
出典 | |
Merck Index 14th ed., 4975. | |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
イノシン (inosine) は、ヌクレオシド構造を持つ有機化合物の一種である。ヒポキサンチン(6-ヒドロキシプリン)とD-リボースからなるN-リボシドで、その構造は ヒポキサンチンリボシドとも表される。Ino、Iと略記される。肉類などの中に存在する天然化合物である。
天然における存在
イノシンは肉類に含まれる。また、RNA中にまれに存在する微量塩基の一種である。イノシンの構造は、しばしば tRNA (transfer-RNA) に含まれ、特にアンチコドン部位に存在する場合はmRNAに対してゆらぎ塩基としての作用が知られる。これは、イノシンが持つヒポキサンチン部位が、複数の種類の核酸塩基(シトシン、アデニン、ウラシル)と水素結合により会合して塩基対を形成できるためである。
リボース部位の5'位にリン酸が導入されたイノシン酸やそのナトリウム塩は、肉類に含まれるうま味成分として重要である。
合成と反応
合成
アデノシンに脱アミノ化酵素(アデノシンデアミナーゼ)を作用させる発酵法により、イノシンが得られる。
また、アデノシンに亜硝酸を作用させて6位のアミノ基をジアゾ化すると、その部位が酸素で置換されたイノシンが生成する。
反応
希硫酸中で加熱すると、加水分解を受けてヒポキサンチンとD-リボースに変わる。
利用
イノシンが細胞中に取り込まれるとATPサイクルを活発化させることから、臨床的根拠がないにもかかわらずスポーツ選手の持久力を高める効果が期待された。そのため、イノシンは健康食品(サプリメント)の成分として市場に流通している。
関連化合物
参考文献
- inosineのページへのリンク