SCMSとは? わかりやすく解説

エス‐シー‐エム‐エス【SCMS】

読み方:えすしーえむえす

serial copy management systemCDからMD・DATまたはCD-RDVD-Rなどへのデジタルコピー制限するDRM技術の一。デジタル音源からのコピー1度制限しコピーしたメディアから別メディアへのコピー拒否される著作権保護のために開発され技術で、デジタル記録のできるMD、DAT、DCCなどのオーディオ機器標準装備されている。


SCMS [Serial Copy Management System]


SCMS

シリアル・コピー・マネジメント・システムの略。1989年頃に登場した。直列複製規制の意味で、CDからのデジタルコピーは1世代限り、アナログ音源から記録したソースのコピーは1回のみ可という内容である。

(執筆:オーディオビジュアル評論家 三浦孝仁)
※この情報は「1999~2002年」に執筆されたものです。


SCMS

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/12/12 22:54 UTC 版)

SCMS(Serial Copy Management System、シリアルコピーマネジメントシステム)は、民生用のDATMini DiscDCCCDレコーダーなどのデジタル録音機器に付加されているコピー防止技術

概要

SCMS対応機器間では、デジタル接続によるコピーは1世代のみ可能。2世代目からは、録音側機器がデジタル信号に含まれるコピー情報を検出して、録音を行わないようにする。ただしアナログ接続によるコピーは無制限で行える。なお、音楽コンテンツの制作やそのメディアバックアップを主な用途としている業務用のデジタル録音再生機器では、SCMSの制限を解除できるものもある。 また、コピーコントロールCDの一部(主にEU製のもの)には、1世代目のコピーも許可しないものがある。

SCMS-T(派生規格)

auKDDI沖縄セルラー電話連合)向けのW44T、TiMO W44T II、LEXUS W44T IIIW52TW54TW56TW54SAW54SW63CAや、NTTドコモ向けのP902iSなどのBluetooth対応携帯電話で、付属のワイヤレスレシーバなどに音楽を転送する際に利用されている。 前述のau向け各機種や、ソフトバンクモバイル向けの910T911T912SH、ドコモのP903iTVP905iP905iTVワンセグの音声を転送する際)の場合は、派生規格のSCMS-Tという仕組みが使われている。

一部のAndroid搭載スマートフォン用を含むauのLISMO PlayerでBluetoothレシーバー、およびBluetoothヘッドフォンを使用するにはSCMS-T規格に対応したレシーバー、およびヘッドフォンを購入しなければならない。ただ、これらの情報は取扱説明書に小さく記述されているだけなので、知らない利用者も決して少なくない。

仕組

各トラックの最後に、コピービットという2桁の管理情報が記録されているだけである。ID6コードとも呼ばれる。

ソニーのDATデッキのDTC-55ES、DTC-77ESなど、SCMS搭載以降の一部機種においては、隠しコマンドでID6コードを表示させて、現在走行しているテープがコピー可能な物なのかどうか調べられるようになっている。


コピービットについて

00=無制限コピー可能

01=未定義(基本的に「一回だけ録音可」で処理)

10=コピー不可能

11=一回だけコピー可能 SCMSを制定する以前は、ここも未定義とされていた。


このコピービットを書き換えてコピー永久可能にするような装置を売り買いすると、1999年以降は著作権法不正競争防止法改正により、違法になる。ただし、自分たちで作詞、作曲、演奏などを手がけた音楽作品など、SCMSを解除する者がそのコンテンツの著作権を有している場合は、この限りではない。業務用のデジタル録音再生機器にSCMSの制限を解除できる機能が搭載されているのは、このためである。

かつては、秋月電子や共立電子などの電子工作専門店からSCMS解除装置作成キットが売られていた時期があり、音楽制作などで安価な民生用のデジタルオーディオ機器を活用する個人やアマチュアの音楽グループなどがコンテンツのバックアップを主な目的としてSCMS解除装置作成キットなどを購入する事があったが、1999年の不正競争防止法の改正に伴い、SCMS解除装置作成キットの日本国内での販売が禁止されたため、趣味などで音楽制作を行なう個人やアマチュアの音楽グループなどは、コンテンツのバックアップには、民生用に比べ高額な業務用デジタル録音再生機器を導入せざるを得なくなった。なお、秋月電子や共立電子から回路図を入手したとしても、部品が入手困難である上に、プログラムが開示されていないため、再現は不可能に近い。

MDでコピービットが異なるトラックを結合した場合、自動的にコピービットがコピー制限の大きいのものに合わせられる。たとえば、「一回だけコピー可能(11)」のトラックと「コピー不可能(10)」のトラックを結合すると、結合後のトラックは「コピー不可能(10)」のトラックとして処理される。尚、コピービットが異なるトラックを結合できない機種も存在する。

また、SCMS搭載DATデッキでアナログ録音したDATテープも、ID6コードは「11」なので、1回限りしかデジタルコピーが出来ないが、このようなテープをSCMS導入前(ID6=「11]が未定義とされていた)の懇談会仕様のソニー製DATデッキで再生すると、ID6コードは「00」として扱われて、デジタル出力される。録音側のデッキでデジタル録音しても、コピーした側のテープもID6=「00」なので、それ以降のデジタルコピーが無制限に行えるようになった。しかし、再生側がSCMS導入後の製品で、録音側が懇談会仕様のDATデッキの組み合わせだと、懇談会仕様のDATデッキのデジタル入力については、ID6=「00」以外のデジタル録音は認められないため、デジタル録音は出来ない。たとえID6=「11」(1回のみ録音可能)であっても録音できない。必ず送り出しを懇談会仕様のDATデッキで行う必要があった。

関連項目


SCMS(Serial Copy Management System)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 02:25 UTC 版)

コピーガード」の記事における「SCMS(Serial Copy Management System)」の解説

SCMS(Serial Copy Management System)は、民生用デジタルオーディオ機器MD・DATなど)が装備するデジタルコピー制御機構1つ詳細当該記事参照のこと。

※この「SCMS(Serial Copy Management System)」の解説は、「コピーガード」の解説の一部です。
「SCMS(Serial Copy Management System)」を含む「コピーガード」の記事については、「コピーガード」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「SCMS」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



SCMSと同じ種類の言葉


固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「SCMS」の関連用語

SCMSのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



SCMSのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
音楽電子事業協会音楽電子事業協会
Copyright 2025 AMEI.OR.JP
HiVi WEBHiVi WEB
(C)2025 STEREO SOUND Publishing Inc.
AV製品に関する用語辞典
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのSCMS (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのコピーガード (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS