エヌ‐エム‐ディー【NMD】
NMD(えぬえむでぃー)
長距離ミサイルの攻撃をレーダーで探知し、その弾頭を識別して迎撃用ミサイルで空中爆破する。20個までの弾頭を破壊する計画となっている。さらに、実際には火薬を入れていない「おとり弾頭」を識別する技術も使われている。アメリカの国防総省は、この軍事技術の開発のため、すでに600億ドルを投入している。
1999年10月に初めての追撃実験が行われた。ICBM(大陸間弾道ミサイル)を標的に、キルビークルと名づけられた迎撃ミサイルが高度230kmで命中し、NMD実験は成功した。しかし、2000年1月に続き、3回目となる今回の実験も失敗に終わっている。
NMDを配備するためには、1972年に米ソ間で締結した弾道弾迎撃ミサイル(ABM)制限条約を改定する必要がある。現在のところ、ロシアと中国はアメリカのNMD配備に反対している。
クリントン大統領は、2005年までのNMD配備の正式決定を今秋にも行う予定だったが、2度も続けて実験失敗となったことや国内外の反対論などが大きく影響しそうである。
(2000.07.10更新)
NMD
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 13:53 UTC 版)
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