スリーディー‐タッチ【3D Touch】
3D Touch
別名:3Dタッチ
3D Touchとは、AppleがiPhone 6sおよびiPhone 6s Plusで初めて搭載した、圧力センサーを駆使した操作法および機能の呼び名である。
iPhone 6sおよびiPhone 6s Plusでは、マルチタッチに対応した従来のタッチインターフェースに加えて、ディスプレイに加えた圧力の度合いを感知・計測して操作に反映できる機能が備わっている。例えば、メールやツイートを軽くタッチしてコンテンツをその場で開く、強く押してコンテンツの掲載元へ移動する、といった操作の使い分けが可能となる。あるいは、アプリのアイコンを(普通にタッチすればアプリを起動する操作だが)、強く押すことでショートカットメニューを呼び出すといった使い方も用意されている。
3D Touchにおける「軽いタッチで呼び出す」操作は「Peek」と呼ばれ、「強いタッチで移動する」操作は「Pop」と呼ばれる。アプリアイコンを強く押してショートカットを呼び出す操作は「クイックアクション」と呼ばれている。
iPhone 6sおよびiPhone 6s Plusでは、タッチインターフェースを駆使した新機能として「Live Photos」も追加されている。これは写真を撮影する際に前後の動きや音声も保存するもので、静画を軽く押すと撮影時の模様を再生するといった使い方ができる。
参照リンク
3D Touch - Apple
iOSデバイス: | Smart Cover Smart Case 新型iPad 3D Touch 第5世代iPad 第6世代iPod touch 第3世代iPad |
感圧タッチ
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感圧タッチ(英: Force Touch)とは、Appleが販売しているMacBook、MacBook Pro、Magic Trackpad 2、Apple WatchやiPhoneシリーズ[注 1]に搭載されている、タッチの強さに反応する触覚フィードバックタッチパネルである。3D Touch(スリーディー タッチ)とも呼ばれる。
画面上をタッチし、一定以上の力を加えて押すと、通常のタッチとは異なる動作が実行される。
概要
2015年9月9日にサンフランシスコのBill Graham Civic Auditoriumで開催された「Special Event September 2015」でiPhone 6s/iPhone 6s Plusが発表された際にiPhoneの新機能「3D Touch」として紹介された[1]。
新たにディスプレイに圧力センサーのレイヤーを配置することで、画面をタッチするだけではなく、押す[注 2]ことで様々な機能を使用することができ、また、弱く押し込む、強く押し込むといった圧力差も検知する。なお2014年9月10日に発表された同社の腕時計型ウェアラブルコンピュータ端末であるApple Watchのディスプレイや2015年以降に発売されたMacBook、MacBook Proのトラックパッド及び周辺機器であるMagic Trackpad 2にも同様の圧力検知機能が存在し、それらの製品では感圧タッチという[2]。
2016年9月7日に発表されたiPhone 7では3D TouchがiOSに深いレベルで組み込まれており、さらに用途が広がったとしている[3]。
なお、iPhoneにおいてはiPhone XS、iPhone XS Maxに搭載されたのが最後である。iPhone XR、iPhone SE、およびiPhone 11、iPhone 11 Pro/11 Pro Max以降にはHaptic Touchが代わりに搭載された。これは圧力感知をしないで、触覚フィードバックのみを行う機能である[4]。
主な動作
3D Touchによる振る舞いはそれぞれの機能にクイックアクション、ピーク、ポップという正式な呼称が与えられている[5]。
クイックアクション
- ホーム画面のアイコンを押し込むとそれぞれのアプリの機能にショートカット。
- iOS 11においてのコントロールセンターでの様々な機能へのショートカット。
ピークとポップ
- Safari中のリンクを押し込むと現在のページを維持したままリンクを開き(ピーク)、手を離すと閉じる。そのまま強く押し込んだ場合はリンク先にジャンプする(ポップ)
- 写真を弱く押し込むと写真一覧を表示したまま写真をプレビュー(ピーク)、強く押し込むと写真が開く(ポップ)
なお、上記の動作はあくまで一例でありiOS 10以降では3D Touchとの親和性が増しているほか、サードパーティーにも開放されておりアプリケーション開発者は自由に3D Touchによる振る舞いを自身のアプリケーションに組み込むことができる[6]。
実装
3D Touch採用iPhoneでは通常のタッチと3D Touchの違いを使用者が区別できるように例外なくTaptic Engineという触覚フィードバック(ハプティクス)装置が端末に内蔵されている。
3D Touchが動作する際は必ずこのTaptic Engineによって端末が僅かに振動し、使用者に3D Touchがアクティブになったことを知らせるようになっている。
なお、Taptic EngineはiPhoneに留まらず、Apple Watch、2015年以降発売のMacBookとMacBook Proのトラックパッド、Magic Trackpad 2にも搭載されている[7]。
対応OS
- iOS 9.0以降[8]
- OS X Yosemite以降
対応ハードウェア
- iPhone 6s/6s Plus
- iPhone 7/7 Plus
- iPhone 8/8 Plus
- iPhone X
- iPhone XS/XS Max
- MacBook Air (2018)
- MacBook (2015)以降
- MacBook Pro(2015)以降
- Magic Trackpad 2
- Apple Watch(Series 5以前のモデル)
(2021年2月現在)
脚注
注釈
出典
- ^ “アップル、iPhone 6s/6s Plusを発表、9月25日発売”. ケータイWatch (2015年9月10日). 2017年7月12日閲覧。
- ^ “3D Touch - iOS - Apple Developer”. アップル. 2017年7月12日閲覧。
- ^ “iPhone 7”. アップル. 2017年7月12日閲覧。
- ^ “「iPhone XR」もワンタッチでカメラやフラッシュライトを起動可能に” (日本語). CNET Japan. (2018年9月13日) 2018年9月13日閲覧。
- ^ “3D Touch APIs”. アップル. 2018年4月6日閲覧。
- ^ “3D Touch - User Interaction - iOS Human Interface Guidelines”. アップル. 2017年7月12日閲覧。
- ^ “Apple's ‘force touch’ and 'taptic engine' explained”. The Guardian. 2018年4月6日閲覧。
- ^ “Adopting 3D Touch on iPhone: Getting Started with 3D Touch”. アップル. 2017年7月12日閲覧。
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