ぞう‐けい〔ザウ‐〕【造形/造型】
造形
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/10/26 09:22 UTC 版)
Jump to navigation Jump to search造形(ぞうけい)とは様々な物質を媒介として、形あるものを作りだすこと。またある概念によって生みだされた形・もの。
使用例として「造形美」「造形芸術」。東京造形大学の略称。
意味の変化
本来、造形とは、形を造ること、すなわち英語でいうmodeling(模型製作)やmolding(型で作ること。鋳造)を意味する。 特に芸術の分野においては、「造形芸術」と言った場合、「物体」を作り出す芸術、つまり絵画や彫刻、デザイン(工芸、建築)などを指した。
しかし、現代美術において、オブジェ【objet(仏)】等の「他のジャンルに収まらない芸術作品」を、ひっくるめて「造形作品」という言葉で呼びあらわしたり、さらに現在ではメディアアートについても造形芸術に含まれるようになるなど、意味の変化が見られる。
関連項目
- 日本バイナリー株式会社:3D造形
造形(2000)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/05 16:39 UTC 版)
「ゴジラ (架空の怪獣)」の記事における「造形(2000)」の解説
通称ミレニアムゴジラ、ミレゴジ。書籍『ゴジラ2000ミレニアム超全集』では、本作品のゴジラを4代目とカウントしている。 基本デザインは西川伸司によるもの。全身の決定稿はなく、上半身のシルエットと頭部の決定デザインのみが描かれた。西川は、初代ゴジラをベースとしていたVSシリーズのゴジラとの差別化として、キンゴジやモスゴジを基にしている。初期案では、初代ゴジラをベースにしたものや、耳たぶがなく穴のみのものや、尻尾以外にも節の横線が首や足に加わったものや、背びれを立体的に表現したものや、銃身の首と撃鉄の背びれなど歩くビーム砲台とイメージした銃型のものなどが存在した。本作品の企画以前には、酉澤安施による背びれが2列あるゴジラのデザイン案が存在していた。原画はアナログ彩色によるものだが、部位や色調の変更はデジタルによるもののため、容易となっている。咆哮時には首が動いた際に息遣いを感じさせ、首筋が広がるイメージとなっており、実際のスーツも最終的に5センチ首を延長している。平成ゴジラは口の終端が首より前にあったが、それとの差別化として、顎の長さを変えず、顔全体を短くして頭部の印象を変えている。首筋はキング・コブラのようにふくらみ、口は大きく裂け、背びれも従来の倍以上もある鋭いものとなっており、アングルによっては、初代ゴジラなど過去のゴジラも想起させる微妙な造型となっている。恐竜を基にした顔に肉付けしていく方向性や、横方向にもトゲを出すものも背びれも検討された。 本作品では「怖いゴジラ」が一つのテーマであったが、特殊技術の鈴木健二は怖いだけのゴジラでは成立しないと思ったため、身近に感じる時もあれば、怖い時もあるなど、いろいろな面を持ち合わせた様々なキャラクターを入れたゴジラとしているが、インパクトのある、凶暴なイメージの方向性のデザインで作ったという。大きく口を開け、首は肩と一体になるように太く膨らませ、眼はどの方向から見てもゴジラに見つめられているような作り方となっている。84年の作品以降は、高層ビルが林立する現代の都会で巨大感を出すために身長は80メートルや100メートルと大きく設定されていたが、本作品では大きさを描き方で出せると方向を転換し、リアルな恐怖感を求めてあえて初代の50メートルに近い55メートルと設定された。 ゴジラの着ぐるみ製作は、『vsデストロイア』まで東宝内部で行われていたが、ミレニアムシリーズでは外部発注されており、『大怪獣総攻撃』以外の作品では若狭新一が代表を務める有限会社モンスターズが造形を担当した。若狭によれば、東宝プロデューサーの富山省吾は初代ゴジラを、特殊技術を担当した鈴木健二は『キングコング対ゴジラ』のゴジラをそれぞれイメージしていたといい、両者の希望に沿うよう心がけたと述べている。一方で、若狭自身は自身が愛好するキンゴジやモスゴジの雰囲気が入っていると述べている。若狭は、「平成ゴジラを感じさせない新しいゴジラ像」を要望されたことが一番難しかったと述懐している。検討用マケットは若狭と寒河江弘が手掛けた。 着ぐるみは海用とアップ用が製作された。そのほか、スーツと同サイズの爆破用モデルや上半身のマペット、右腕・右足・尾の部分モデルが用いられた。いずれもラジコン操作で頭部の可動や口の開閉が可能となっている。頭部メカは、喜多川の要望により動物の動作を再現できるようパーツごとに可動する仕様となった。当初は、前傾姿勢とするために足に高下駄を入れることが検討されていたが、スーツアクターの喜多川務はスーツを改修することなく前傾姿勢を維持することができ、若狭は喜多川がスーツを着たことでゴジラが完成したと述べている。手の指は、YSシリーズ時と異なり、中指と薬指を1本の指に入れているが、後年のインタビューで喜多川は、小指に力が入らずNGを出してしまうことが多かったと述懐している。 最大の特徴である背びれは、西川のシルエットデザインを元に巨大かつ鋭利なものとなり、配色も従来とは異なりメタリックレッドとなっている。今までより色を感じさせるために、尖端をパールピンクにしている。若狭は背びれが大きいと重くなり動きの邪魔にもなることを懸念したが、鈴木は迫力があるので良いとして大きいままとなった。しかし、背びれを発光させるため半透明のFRPを用い、強度を保つために軽量化が難しいことから、発光用と通常用の背びれを差し替える仕様となった。また、背びれや肩などに従来のゴジラにはないトゲが存在している。 体の色はグリーン。若狭は、従来の黒やグレーとの差別化から、アメリカでのゴジラのイメージであるグリーンとしたが、ナイター撮影や現場のホコリなどにより、当時のカメラの性能ではほとんどグレーにしか見えなかったと述懐している。 本作品以前の直立姿勢から若干前傾姿勢になり、口も大きめに造形されているなど、より爬虫類に近い印象をもつ。足の指の付き方は初代ゴジラのものと同様になり、歯並びもビオゴジの二列から一列に戻され、以降継承される。目はネコ科動物のものを参考にしており、どこからでも目線が合うことを意識したという。尾は、当初は29節であったが、撮影初期に改修され35節となった。また、従来との差別化から尾の先端が細くなっている。鈴木によると、「まだ成長しきっていないやんちゃな個体」としてこのゴジラをイメージしたという。 海中を泳ぐシーンではゴジラを初めてフルCGで描いている。上陸シーンでも、ヘリで空撮した実景映像にスーツのゴジラを合成するなど、デジタル合成が多用されるようになった。冒頭の尾で薙ぎ払われる居酒屋は、実物大セットの映像にCGの尾を合成している。 砂浜の足跡は、重機を用いて実物大のものが掘られた。 公開当時のアトラクション用スーツは、撮影用のものと異なり体色が明るいグリーンである。
※この「造形(2000)」の解説は、「ゴジラ (架空の怪獣)」の解説の一部です。
「造形(2000)」を含む「ゴジラ (架空の怪獣)」の記事については、「ゴジラ (架空の怪獣)」の概要を参照ください。
造形
「造形」の例文・使い方・用例・文例
- 造形美術
- この造形には高い技術を要する。
- その造形は高い技術によって作られている。
- 造形美術 《絵画・彫刻》.
- 造形美術.
- 人文主義的伝統の造形芸術−ハーバート・リード
- 通常、柱の基部の最も低い造形物
- 鋳造された鉄、または、構造形状に働く鉄
- 押し回しという,和船の構造形式
- 平面上に物のすがたや形を描き表す,造形美術の一種
- 美術的な工芸品を作る造形美術
- 造形芸術で,対象物のもつ量感
- 純粋芸術を志向している造形芸術
- 集団創造という,演劇の創造形態
- セノグラフィという,演劇空間を構成する造形
- 建築で,近代建築初期の造形を現代風に洗練させるデザイン手法
- 初源的構造体という,最小限の造形手段により制作された彫刻
- 空間主義という,造形美術の表現傾向
品詞の分類
- >> 「造形」を含む用語の索引
- 造形のページへのリンク