焙煎(ばいせん)
英字-roast一般にローストともいいます。コーヒーの味や香りを引き出すため、コーヒー生豆に熱を加えて煎ることです。焙煎度合は加熱温度と時間によって決められ、この度合いによりコーヒーの味、香り、色調が相当変わるため焙煎技術が重視されています。浅煎り、中煎り、深煎りの三段階に大別され、またアメリカ式では浅煎りのライト・ローストからシナモン・ロースト、ミディアム・ロースト、ハイ・ロースト、シティ・ロースト、フルシティ・ロースト、フレンチ・ロースト、もっとも深煎りのイタリアン・ロースト、までの8段階に分かれています。
焙煎
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/27 04:22 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動焙煎(ばいせん)または乾煎り(からいり、英: dry roasting、単にロースト(roast)とも[1])とは、加熱プロセスの一つで、熱媒体として油や水を使わずに食材を加熱乾燥させる。他の乾式加熱の方法とは異なり、ナッツや種のような食材に使用される。むらなく確実に加熱されるよう、食材は攪拌して焙煎する。
焙煎にはフライパンや中華鍋 (一部料理での香辛料を乾煎りするのに用いられる[2])、もしくは専用のロースター(コーヒー豆やピーナッツなど)が使用される。焙煎することで、食品中のタンパク質の化学的性質が変化して風味が変わる。また香りや味が強くなる香辛料もある。香辛料を焙煎する際には一般に、さまざまなハーブや調味料を加えて、色がつくまで加熱する。
焙煎した食品には、ピーナッツバター(焙煎したピーナッツから作られる[3])、茶(摘採後ただちに、もしくは発酵させたのちに焙煎した茶葉から作られる[4])、コーヒーやチョコレート(焙煎したコーヒー豆、焙煎したカカオ豆[5]からそれぞれ作られる)などがある。
概要
焙煎は水分を飛ばし、あるいは消化しやすい性質に変えたり香ばしい風味を付けたりするために行われる。
コーヒー豆
コーヒー豆は専ら焙煎して用いられる。焙煎の程度によって、「浅煎り(あさいり)/シナモン」、「中煎り(ちゅういり)/ハイ」、「中深煎り/シティ」、「深煎り(ふかいり)/フレンチ」[6]などという。
茶葉
緑茶では茶葉を加熱処理する工程があるが、中国の緑茶や一部の日本茶(嬉野茶の伝統的な製法など)では焙煎により加熱処理を行い、「釜炒り茶」と呼ぶ[7]。また、緑茶を茶葉が変色するまで強く焙煎することを「焙(ほう)じる」といい、焙じた茶をほうじ茶と呼ぶ。
穀物
穀物では、玄米、大麦など、豆類ではピーナッツ、アーモンド、マカダミアナッツなどに焙煎がよくおこなわれる。
脚注
- ^ 英語でローストは、乾煎り以外にもっと広い意味で使われる。Roasting
- ^ (英語)“Healthy Cooking Tip and Recipe Idea: How To Dry Roast Dried Seeds and Dried Whole Spices”. Healthy.net. 2017年3月5日閲覧。
- ^ (英語)“Nutritional Value of Peanut and Peanut Butter”. Organic Facts. 2017年3月5日閲覧。
- ^ (英語)“Tea Obsession: Roast your own tea”. Tea-obsession.blogspot.com (2007年12月10日). 2017年3月5日閲覧。
- ^ (英語)“From Bean to Paste - How Chocolate Works”. Recipes.howstuffworks.com. 2017年3月5日閲覧。
- ^ コーヒーの絵本. mille books. (2014/10/8)
- ^ 多くの日本茶では、蒸すことにより加熱処理を行う。
関連項目
焙煎
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 01:08 UTC 版)
精製された生のコーヒー豆は次に焙煎されて、初めて実際に我々が口にするコーヒーの香りと味を生み出す。多くの場合、この工程は消費国でなされ、ロースターと呼ばれる大手のコーヒー豆卸業者が行うほか、コーヒー豆小売りを行う販売店や喫茶店などで自家焙煎される。一部の愛好家の中には自分で生の豆を購入して自家焙煎する人もいる。 焙煎は焙煎機と呼ばれる専用の機械で行われる。ただしフライパンや焙烙、ギンナン煎りに用いる金属製の手網や、電動ポップコーンマシンなどでも焙煎することが可能である。これらの装置は加熱原理と熱源の違いによって以下のように分類される。 直火焙煎 熱風焙煎 遠赤外線焙煎 マイクロ波焙煎 炭火焙煎 - 日本独自の手法 コーヒーが焙煎されるとき豆の温度は約200~300℃程度まで到達する。一般的な焙煎方法ではおよそ10-20分程度の加熱時間を必要とする。なお、直火方式の場合は、15g程度ごとに1分ほどが目安である。 焙煎は職人技を要するが、家庭用焙煎機では工程のすべてを自動で行うものもある。生豆の水分量はもちろん、その日の陽気や湿度によって焙煎の所要時間は異なる。焙煎が終了した後は、余熱で焙煎が進まないように冷風を当ててすぐに焙煎豆を冷やす必要がある。 焙煎により豆のpHは低下し(酸性が強くなる)、ミディアムあたりで最低値となり、イタリアンまで煎るとph5.7から5.8程度となる。また熱によってタンパク質が分解され、苦みのもととなるジケトピペラジンが増加する。従って浅煎りでは酸味が強く、深煎りでは苦みが強くなる。 なお、焙煎の工程で豆からは残っていた薄皮(銀皮、シルバースキン)が剥がれ落ち、そのくず(廃棄物)はチャフと呼ばれる。チャフの量は店舗では1日に数十グラムだが、大量に加工する工場ではチャフの量も大量になるため堆肥化する取り組みも行われている。
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