しかと
「確かに」という意味の「しかと」は、多分に文語的な表現であり、今日の日常会話の文脈で用いられることは少ない。とはいえ「しかと受け取りました」のような言い回しで用いられることはある。
「しかと(確と)」の詳しい解説
副詞としての「しかと」は、漢字では「確と」と表記される。「聢と」とも書く。「しっかと」と読まれることもある。漢字の「確」は、送り仮名に応じて「確り(しっか-り)」「確か(たし-か)」「確かめる(たしか-める)」などとも読む。いずれも「正しい」「間違いがない」「疑わしいところがない」とった意味の表現である。そして「確と(しか-と)」も、ほぼ同様の意味である。
漢字の「確」の語源・由来
漢字の「確」は、「石」と「隺」という偏旁からなる会意文字および形声文字(いわゆる会意形声文字)である。「隺」の字も「冂」と「隹」からなる会意文字であり、「冂(→境界)」の内に「隹(→鳥)」を捕えてあるさまを示す。「石」は、堅固さを強調する意味があると解釈される。そうして「確」の字は「たしかに」「しっかりと」「かたく」という意味が生じたとされる。
「しかと受け止め」とは
「しかと受け止め」とは、非難・批判・指摘・叱責などに対して、「たしかにその通りである」と理解し、「自分の問題である」と認識すること、の意味で用いられる言い回しである。「受け止め」は「受け止める」の連用形であり、たいてい「しかと受け止め、今後このようなことがないよう努める所存」のような言い回しが連なる。
「しかと受け取る」とは
「しかと受け取る」とは、自分へ渡されたものを「間違いなく受け取った」あるいは「責任を持って引き受けた」と表明する意味で用いられる言い回しである。「しかと受け取った」という事後的な表現として用いられることが多い。「しかと見よ」とは
「しかと見よ」とは「気持ちを引き締めて注視せよ」という意味で用いられる表現である。「見よ(見ろ)」を強調する言い方である。「とくと見よ」「刮目せよ」などとも言い換えられる。「しかと伝える」とは
「しかと伝える」とは「間違いなく(当の相手に)(その内容を)伝達する」という意味で用いられる表現である。伝えたい相手に話が伝わらないということがなく、内容が曖昧に伝わったり誤解されたりすることもない、と確約する意味を込めて用いられる。名詞の「しかと(シカト)」の詳しい解説
名詞または動詞として用いられる「しかと」は、特定の対象を意図的に無視する・相手にしない・まともに取り合わない、という意味で用いられる俗な表現である。たいていカタカナで「シカトする」のように表記される。この「シカト」は戦前(昭和初期)頃に使われ始めた表現とされる。
「シカト」の語源・由来
「シカト」の語源は、花札の「紅葉に鹿」の札に由来するとする説が一般的である。「紅葉に鹿」の札は鹿がそっぽを向いたような絵柄であり、これが10月の10点札であることから、「鹿」と「十」で「しかとう」から「しかと」に転じたとされる。「シカト」は九州の方言に由来する、という説もある。
鹿戸
名字 | 読み方 |
鹿戸 | しかと |
鹿戸
姓 | 読み方 |
---|---|
鹿戸 | しかと |
しかと
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/12/31 10:00 UTC 版)
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しかと、シカトとは、特定の対象(主に人[注 1])を無視すること、つまり冷遇することや存在しないものとして扱うことを指す言葉[1][2][3]。元々はヤクザの隠語だったが、一般の間でも使用されている。
語源
花札で10月(紅葉)の10点札が、そっぽを向いた鹿の絵柄であることから転じて、博徒の間で無視の隠語となった[4][5]。
脚注
注釈
出典
- ^ “無視されてる?常に疎外感を感じている人、その原因はあなた自身に。さあ克服しよう。 (2014年10月17日)”. エキサイトニュース. 2019年6月20日閲覧。
- ^ 高史, 鈴置. “習近平の「シカト」に朴槿恵は耐えられるか:日経ビジネス電子版,日経ビジネス電子版”. 日経ビジネス電子版. 2019年6月20日閲覧。
- ^ “半島の約束を守らない人々とどう付き合うか?”. FNN.jpプライムオンライン. 2019年6月20日閲覧。
- ^ 広辞苑第六版 「しかと」
- ^ “なんで無視することを「シカトする」って言うの? (2019年5月16日) - エキサイトニュース(2/3)”. エキサイトニュース. 2019年6月20日閲覧。
関連項目
しかと(デザイン:うるまでるび)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/08 00:29 UTC 版)
「ウゴウゴルーガ」の記事における「しかと(デザイン:うるまでるび)」の解説
ヨーデルのBGMにあわせ、アルプス風の風景をのんびりと歩き回るヘラジカのキャラクター。無表情で何も考えず、仲間やガケが目の前にあっても気にせず悠々と進み続けることが多い。山頂の黄金の巨大なしかとの偶像に集団で集って山頂が崩れるということもあった。みかん星人同様にスクリーンセーバーが発売されている。
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聢
「しかと」の例文・使い方・用例・文例
- 彼は一日に二食しかとらない習慣だ。
- テストで33点しかとれませんでした。
- しかとは知りません。
- しかと相違ないか.
- 霧が立ちこめてしかと物を見定めることができなかった.
- あの監督は定石どおりの作戦しかとらない.
- この儀しかと頼んだぞ
- しかとしたところは言いかねます
- 二人はしかと組合っていた
- しかと明言することはできぬ
- (そうかもしれませんが)しかとは申しかねます
- しかと申しつけたぞ
- 親父は今晩にも帰るかも知れませんがしかとはわかりません
- しかとは存じません
- しかとわかっている
- しかとは覚えません
- しかとは受合われません
- 彼の行き先はしかとわからぬ
- しかとそうか
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