奈女沢温泉
奈女沢温泉 | |
---|---|
釈迦の霊泉 | |
温泉情報 | |
所在地 | 群馬県利根郡みなかみ町上牧3768[1] |
交通 |
上牧駅から車で15分[2] 上毛高原駅から車で20分[2] 水上ICから車で15分[1] 月夜野ICから車で25分[1] |
泉質 |
メタケイ酸含有[3] ゲルマニウム含有[4] 含ラジウム石膏泉[5] (硫酸塩泉[2]) |
泉温(摂氏) | 25 ℃[5] |
液性の分類 | アルカリ性[6] |
浸透圧の分類 | 低張性[6] |
宿泊施設数 | 1[7] |
総収容人員数 | 150[8] 人/日 |
外部リンク | www.shakanoreisen.com |
特記事項 | 国民保養温泉地[9] |
奈女沢温泉(なめざわおんせん、なめさわおんせん)は、群馬県利根郡みなかみ町にある温泉。みなかみ町に18か所ある温泉地「みなかみ18湯」の1つ[3]。通称「釈迦の霊泉」[5]。国土地理院の地形図では奈女沢鉱泉と記されている[10]。国民保養温泉地[9]。
泉質
[編集]温泉街
[編集]JR上越線・上牧駅の北東4キロメートル、板沢山・高檜山に挟まれた山あいに位置する[5]。利根川の支流・奈女沢川の源流部であり、標高は約780メートル[5]。温泉宿「釈迦の霊泉」が1軒あるのみである[7]。連泊する湯治客が多い[4]が、日帰り入浴も可能[11]。自然食を主体とした料理を提供する[4]。携帯電話は圏外であるが、公衆無線LAN (Wi-Fi) によるインターネットへの接続は可能である[12]。
地元では古くから「湯沢の湯」と呼ばれ、その発見は猟師たちによってもたらされたものと考えられている[13]。明治初め、地元の僧・神職にして教育者でもあった上杉正が源泉付近に小屋を建て、浴槽に泉水を汲んで沸かし、入浴に供した[13][14]。明治半ばには湯治場として知られるようになり、大正末に本格的な旅館へと改装、戦後になるとさらに客室数が増やされた[8]。温泉宿の名も「奈女沢館」、「月光館」と変遷していった[8]。1979年(昭和54年)3月27日、上牧温泉とともに国民保養温泉地に指定された(登録名称は「上牧・奈女沢温泉」)[9]。
温泉の効能は幅広く、「釈迦の霊泉」と呼ばれる[5]。地元の地誌『月夜野町史』によれば、「医師に見離された多くの人が霊泉によって快癒しているという」(引用)とのことである[8]。スポーツ新聞などマスメディアを通じて広く紹介され[15]、原爆症や脱毛症(ハゲ)にも効くと報じられたこともある[5]。美肌効果から訪れる女性客も多い[5]。入浴に合わせてコップ1杯の飲泉がよいとされ、「御神水」と銘打った当温泉の水を会員向けに頒布している[4]。
温泉地の周辺には苔谷、夫婦岩、一の世の滝、二の世の滝、浮島、千日堂、高橋お伝の生家があり、ゼンマイやフキ、ナメコの採集や、イワナ・ハヤ釣りが楽しめる[5]。春はシバザクラが美しい[5]。
伝承
[編集]- 上杉謙信の隠し湯
- みなかみ町の前身となった自治体の1つ・月夜野町は、合併前に町のウェブサイトで、当温泉が戦国大名・上杉謙信の隠し湯であったと紹介していた[16]。雪国観光圏のウェブサイトにある当温泉の紹介ページには、「古く500年前から『上杉の隠し湯』として歴史を秘め、埋もれたままになっていた温泉を再開発した」(引用)と記されている[17]。
アクセス
[編集]- 公共交通機関
- 上越線上牧駅から徒歩で1時間、または自動車で15分[2]。
- 上越新幹線上毛高原駅から自動車で20分[2]。
- 自家用自動車
- 関越自動車道・水上インターチェンジから自動車で15分間、または月夜野インターチェンジから自動車で25分[1]。水上インターチェンジ出口[18]や国道17号[19]、県道61号沿いなど[20]、至る所に案内看板が建てられている[1]。
脚注
[編集]- ^ a b c d e “アクセス”. 釈迦の霊泉. 2016年4月3日閲覧。
- ^ a b c d e f 村木定雄. “奈女沢温泉”. 日本大百科全書(ニッポニカ). 小学館. 2016年4月3日閲覧。
- ^ a b c “みなかみパーフェクトガイド みなかみ18湯”. みなかみ町観光協会. 2016年4月3日閲覧。
- ^ a b c d e f 『新・みなかみ紀行』95ページ。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n 『角川日本地名大辞典 10 群馬県』707ページ。
- ^ a b c d “癒しの温泉”. みなかみ町. 2016年4月3日閲覧。
- ^ a b “みなかみパーフェクトガイド 月夜野・上牧温泉郷エリアの泊まる”. みなかみ町観光協会. 2016年4月3日閲覧。
- ^ a b c d 『月夜野町史』1617 - 1618ページ。
- ^ a b c “国民保養温泉地一覧”. 環境省 (2015年5月1日). 2016年4月3日閲覧。
- ^ “地理院地図(電子国土Web)”. 国土地理院. 2016年4月3日閲覧。
- ^ “ご宿泊・ご入浴のご案内”. 釈迦の霊泉. 2016年4月3日閲覧。
- ^ “Wifiにつきまして”. 釈迦の霊泉. 2016年4月3日閲覧。
- ^ a b 『古馬牧村誌』740ページ。
- ^ 『古馬牧村誌』1280 - 1282ページ。
- ^ “マスコミ記事紹介”. 釈迦の霊泉. 2016年4月3日閲覧。
- ^ “観光情報 温泉・宿泊”. 月夜野町. 2005年9月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年4月6日閲覧。
- ^ “みなかみ町 奈女沢温泉”. 雪国観光圏推進協議会. 2016年4月6日閲覧。
- ^ “Google ストリートビュー”. Google. 2016年4月3日閲覧。
- ^ “Google ストリートビュー”. Google. 2016年4月3日閲覧。
- ^ “Google ストリートビュー”. Google. 2016年4月3日閲覧。
参考文献
[編集]- 「角川日本地名大辞典」編纂委員会・竹内理三編集『角川日本地名大辞典 10 群馬県』角川書店、1988年7月8日。ISBN 4040011007
- 月夜野町史編さん委員会編集『月夜野町史』月夜野町、1986年1月27日。
- 古馬牧村誌編纂委員会編集『古馬牧村誌 ―月夜野町誌・第二集―』古馬牧村誌編纂委員会、1972年9月20日。
- 旅行作家の会編集『新・みなかみ紀行』現代旅行研究所、2009年8月5日。ISBN 9784874820995
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- みなかみ町観光協会公式サイト みなかみパーフェクトガイド
- 釈迦の霊泉
- ブリタニカ国際大百科事典小項目事典、日本大百科全書(ニッポニカ)『奈女沢温泉』 - コトバンク
座標: 北緯36度45分16.4秒 東経139度0分48.9秒 / 北緯36.754556度 東経139.013583度