国際エネルギー機関
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国際エネルギー機関(こくさいエネルギーきかん、英語: International Energy Agency、IEA)は、29の加盟国が、その国民に信頼できる、安価でクリーンなエネルギーを提供するための諮問機関。国際と冠しているが、旧西側諸国のみで構成されており、IAEAのような国連の組織とは無関係である。所在地はパリ15区。
当初1973年の第1次石油危機を契機に、アメリカのキッシンジャー国務長官の提唱のもと、1974年に加盟国の石油供給危機回避(安定したエネルギー需給構造を確立すること)を目的に設立された。やがて、エネルギー市場の変化に伴いその役割も変化した。現在は「スリーE:(バランスの取れたエネルギー政策立案)、エネルギー安全保障、経済発展と環境保護」を掲げており、焦点は、気候変動に関する政策と市場改革、再生可能エネルギー技術開発におけるコラボレーションと加盟外国々へのアウトリーチ(特にエネルギー大国である中国、インド、ロシアそしてOPEC加盟国)である。2009年には意見の対立から国際再生可能エネルギー機関が生まれたが、現在は協力関係にある。
概要
[編集]- 加盟基準。次の二つの条件の双方を満たすもの。
- OECD加盟国(現在34カ国)
- 備蓄基準(前年の1日当たり石油純輸入量の90日分)を満たしていること
加盟国
[編集]現在の加盟国は以下の29か国。
- オーストラリア
- オーストリア
- ベルギー
- カナダ
- チェコ
- デンマーク
- エストニア
- フィンランド
- フランス
- ドイツ
- ギリシャ
- ハンガリー
- アイルランド
- イタリア
- 日本
- 韓国
- ルクセンブルク
- オランダ
- ニュージーランド
- ノルウェー
- ポーランド
- ポルトガル
- スロバキア
- スペイン
- スウェーデン
- スイス
- トルコ
- イギリス
- アメリカ
この他、欧州委員会もIEAの業務に参加している。
主な業務
[編集]IEAは、エネルギーに関する調査や統計作製を行い、各種の報告書や書籍を発行している。代表的なものとしては、下記のようなものがある。
なお国際エネルギー機関は環境団体から、価格競争力を理由に火力発電や原子力発電に依存し、再生可能エネルギーに消極的と批判されてきたが、2011年11月23日に代替エネルギーが普及に充分な競争力を持ちつつあるという声明を出した[3]。
詳細
[編集]- 所在地
- 組織構成
- 事務局長:ファティ・ビロル前IEAチーフエコノミスト(任期:2015年9月-。2018年1月の理事会で再選が決定し,2019年9月から4年間の任期で2期目を務めている。)
- 理事会:全加盟国代表から成る
歴史
[編集]- 1974年:設立
脚注
[編集]出典
[編集]- ^ “World Energy Outlook”. 国際エネルギー機関. 2023年9月30日閲覧。
- ^ “Key World Energy Statistics 2021”. 2023年1月23日閲覧。
- ^ “Renewable energy becoming cost competitive, IEA says”. ロイター. (2011年11月23日) 2023年9月30日閲覧。