一般線形モデル
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一般線形モデル(いっぱんせんけいもでる、英: general linear model)は、統計学で用いられる線形モデルの一つ。線形モデルのうち、残差が多変量正規分布に従う物が一般線形モデルで、任意の分布とした物が一般化線形モデル。どちらも GLM と略することが可能だが、R言語では一般線形モデルを lm()
、一般化線形モデルを glm()
としている。違いは en:Comparison of general and generalized linear models も参照。
概要
[編集]以下の式で表される[1]。
- Y = XB + U.
この式において、Y は多変量データ行列、X は計画行列、B は予測されるパラメータを含む行列、そして U は残差を表している。残差は多変量正規分布に従うとする。
一般線形モデルは、分散分析(ANOVA)、共分散分析(ANCOVA)、多変量分散分析(MANOVA)、多変量共分散分析(MANCOVA)、線形回帰、t検定、F検定など、いくつかの統計モデルに組み込まれている。Y の行数が1(つまり、従属変数が1)であれば、一般線形モデルを重回帰分析にも適用することができる。
利用
[編集]神経画像処理(neuroimaging)では、一般線形モデルによる解析が行われる。その場合、Y には脳スキャナーのデータ、X には実験に基づいて設計された変数が代入され、解析が行われる。また、統計的パラメトリックマッピング(statistical parametric mapping)における多変量解析でも、一般線形モデルが利用される[2]。
ソフトウェア
[編集]一般線形モデルを計算できるソフトウェアとしては、統計解析ソフトであるSPSSやRなどがある。
出典
[編集]- ^ K. V. Mardia, J. T. Kent and J. M. Bibby (1979). Multivariate Analysis. Academic Press. ISBN 0-12-471252-5
- ^ K.J. Friston, A.P. Holmes, K.J. Worsley, J.-B. Poline, C.D. Frith and R.S.J. Frackowiak (1995). “Statistical Parametric Maps in functional imaging: A general linear approach”. Human Brain Mapping 2: 189-210.