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コローニ・C3

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
コローニ・C3
カテゴリー F1
コンストラクター イタリアの旗 コローニ
デザイナー ベルギーの旗 クリスチャン・バンダープレインドイツ語版
フランスの旗 ミッシェル・コスタ
先代 コローニ・FC188
後継 コローニ・C3B
主要諸元
シャシー アルミニウムおよびカーボンファイバーモノコック
サスペンション(前) ダブルウィッシュボーン, ショックアブソーバー
サスペンション(後) ダブルウィッシュボーン, ショックアブソーバー
トレッド 前:1,810 in (4,597.4 cm)
後:1,660 in (4,216.4 cm)
ホイールベース 2,800 in (7,112.0 cm)
エンジン フォード コスワース DFR (Mader) 3.5リッター, 595-620ps, V8 (90°) NA ミッドエンジン, 縦置き
トランスミッション コローニ/ヒューランド 6速 セミオートマチック
重量 500 kg (1,102 lb)
燃料 アジップ
タイヤ ピレリ
主要成績
チーム コローニ SpA
ドライバー ブラジルの旗 ロベルト・モレノ
フランスの旗 ピエール=アンリ・ラファネル
イタリアの旗 エンリコ・ベルタッジア
初戦 カナダの旗 1989年カナダグランプリ
出走優勝ポールFラップ
3 (28)000
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コローニ・C3 (Coloni C3, FC189) は、コローニ SpA1989年F1世界選手権に投入したフォーミュラ1カー。C3はその後のC3BC3CC4のベースとなった。

開発

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コローニ・C3は、チームが1988年の夏にAGSから獲得したクリスチャン・バンダープレインドイツ語版によって設計された。開発作業は9月に始まり、翌年の6月までに完成することになっていた。C3は前作のFC188とは異なり、スリムかつ軽量化した新設計のモノコックを有していた。しかしながらサスペンションはほとんど変更が無かった[1]。その年の他のF1マシンと比べると、C3のホイールベースは非常に短く2800mmしかなかった[2]。ボディのデザインは当時の流行に合わされ、スリムな車体とドライバー頭上にエアスクープを装備、カウルは後方に向けてなだらかに傾斜していた。サイドポッドは非常に低くデザインされた。エンジンはフォードコスワース DFRを装備、これはスイスハイニー・マーダー・レーシング・コンポーネンツドイツ語版がチューンした物であった。チームは1989年春に2台のC3を準備した。カラーリングは前作までの明るい黄色一色とは異なり、白と黒の塗り分けに黄色と青のラインが入った物となった。

しかしながら、AGSから2人のスタッフを引き連れての移籍だったバンダープレインは7月のドイツGPで「C3の製作も完了したのでコローニとの契約を解消した」と発表、マシンを熟成させることなくチームを離脱してしまった[3]。いくつかの文献では、C3はチームを上位にもたらす可能性があったと指摘している。チームの財源不足とチーム内での意見の相違が車の開発やチームの活動体制の発展を妨げた[4]

レース戦績

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コローニは1989年、2台体制でシーズンに臨んだ。C3は6月の第6戦カナダGPで初めて投入された。ドライバーは前年の国際F3000選手権でシリーズタイトルを獲得、フェラーリ639を開発しドライバーとして評価を得ていたロベルト・モレノと契約。セカンドカーには、前年のオーストラリアGPでのF1スポット参戦歴があり、いくつかのフランススポンサーを持ち込んだF3000ドライバー、ピエール=アンリ・ラファネルを起用した。ラファネルは開幕から第10戦ハンガリーGPまで予備予選不通過が続き、第11戦ベルギーGPからはマカオF3勝者であるエンリコ・ベルタッジアと交代することになった。モレノはカナダGPイギリスGPポルトガルGPで予選を通過し、決勝に進出したがいずれもリタイアしている。ポルトガルGPでは予選を15位で通過した。リタイア原因はギアボックスの破損が2回、エンジンの不調が1回であった。セカンドドライバーのラファネルとベルタッジアは全戦で予備予選落ちし、決勝レースを走ることは1度も無かった。

F1における全成績

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(key) (太字ポールポジション

チーム シャシー エンジン タイヤ 車番 ドライバー 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 ポイント 順位
1989年 コローニ SpA C3 コスワース V8 3.5 P BRA
ブラジルの旗
SMR
サンマリノの旗
MON
モナコの旗
MEX
メキシコの旗
USA
アメリカ合衆国の旗
CAN
カナダの旗
FRA
フランスの旗
GBR
イギリスの旗
GER
ドイツの旗
HUN
ハンガリーの旗
BEL
ベルギーの旗
ITA
イタリアの旗
POR
ポルトガルの旗
ESP
スペインの旗
JPN
日本の旗
AUS
オーストラリアの旗
0 -
31 ブラジルの旗 モレノ Ret DNQ Ret DNPQ DNPQ DNPQ DNPQ Ret DNPQ DNPQ DNPQ
32 フランスの旗 ラファネル DNPQ DNPQ DNPQ DNPQ DNPQ
イタリアの旗 ベルタッジア DNPQ DNPQ DNPQ DNPQ DNPQ DNPQ

参照

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  1. ^ Hodges: Rennwagen von A–Z nach 1945. 1994, S. 57.
  2. ^ Cimarosti: Das Jahrhundert des Rennsports. 1997, S. 409.
  3. ^ コローニのデザイナー バンダープレイン契約解消 グランプリ・エクスプレス '89西ドイツGP号 29頁 山海堂 1989年8月19日発行
  4. ^ Ménard: La Grande Encyclopédie de la Formule 1. 2000, S. 604.

参考文献

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  • Adriano Cimarosti: Das Jahrhundert des Rennsports. Autos, Strecken und Piloten. Motorbuch-Verlag, Stuttgart 1997, ISBN 3-613-01848-9.(ドイツ語)
  • David Hodges: A–Z of Grand Prix Cars. Crowood Press, Marlborough 2001, ISBN 1-86126-339-2.(英語)
  • David Hodges: Rennwagen von A–Z nach 1945. Motorbuch-Verlag, Stuttgart 1994, ISBN 3-613-01477-7.(ドイツ語)
  • Pierre Ménard: La Grande Encyclopédie de la Formule 1. 2. Auflage. Chronosports, St. Sulpice 2000, ISBN 2-940125-45-7.(フランス語)
  • The magazine "Formula 1". November 2000. ed. "Autopanorama". pp. 46-51. ISSN 1560-3571 

外部リンク

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