エレンスゲ
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この記事のほとんどまたは全てが唯一の出典にのみ基づいています。 (2015年10月) |
エレンスゲ (Erensuge[1], Herensuge) は、バスク地方に伝わる竜の名前である。元々は竜というよりは姿は蛇に近かったものであるが伝承化されるにつれて竜に固定化したと考えられている[1]。イラウンスゲとも言う[2]。
解説
[編集]「7つの頭を持つエレンスゲ」の竜退治が最も有名な説話で、竜退治の証拠として7つの竜の頭から引き抜いた7枚の舌の話が有名である[3][注釈 1]。凶暴な性格である一方、卵を額で割ると簡単に死んでしまうというスペインおよびバスク独特の竜退治説話も残されている[4]。
バスク自治州にある自治体アラサーテの別名は「モンドラゴン」であるが、モンドラゴンは「ドラゴンの山」という意味である。このドラゴンとはエレンスゲを指している。サンタ・バルバラ山に棲んでいたという。労働社会学的にも有名な「モンドラゴン協同組合企業」の名もここから来ている[要出典]。
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 「二人の兄弟」型説話の典型例である。
出典
[編集]- ^ a b 梶田 (1998d)、207頁。
- ^ 梶田 (1998c)、206頁。
- ^ 梶田 (1998a)、200-202頁。
- ^ 梶田 (1998b)、203-204頁。
参考文献
[編集]- 竹原威滋・丸山顯德編著 編『世界の龍の話』(初版)三弥井書店〈世界民間文芸叢書 別巻〉、1998年7月10日。ISBN 978-4-8382-9043-7。
- 梶田 (1998a):梶田純子「バスク 1 エレンスゲ」200-202頁。
- 梶田 (1998b):梶田純子「バスク 3 ウルディアインのエレンスゲ」203頁、「バスク 4 老婆から授けられた卵」203-204頁。
- 梶田 (1998c):梶田純子「バスク 6 サン・ミゲルと龍」206-207頁。
- 梶田 (1998d):梶田純子「バスク 解説」207-208頁。
関連文献
[編集]- "Herensuge". Auñamendi Eusko Entziklopedia (スペイン語). 2023年2月23日閲覧。 - 『アウニャメンディ百科事典』電子版の「エレンスゲ」のページ。
- Webster, Wentworth (1879) (英語). Basque Legends; With an Essay on the Basque Language (2 ed.). London: Griffith and Farran(Internet Archive版(1877年初版1); Internet Archive版(1877年初版2); Internet Archive版(1879年第2版)) - 20-41頁に「The Heren-Suge.—The Seven-Headed Serpent.」の章題でエレンスゲの解説あり。
- Miguel de Barandiarán, José Frederick H. Fornoff, Linda White, Carys Evans-Corrales訳 (2007). Jesús Altuna. ed (英語). Selected Writings of José Miguel de Barandiarán: Basque Prehistory and Ethnography. Basque Classics Series. 3. Reno, Nevada: Center for Basque Studies, University of Nevada, Reno. ISBN 978-1-877802-69-0 (pbk.), 978-1-877802-70-6 (hardcover) (リンク先はネバダ大学リノ校が公開しているオープンアクセス資料) - 93頁に「Erensugue, Iraunsugue」の節あり。他の頁にもエレンスゲ (Heren, Herensuge, etc) への言及あり。