<裁判員裁判>経験者「人を裁く怖さ感じた」 裁判官、検察官、弁護士の法曹三者と裁判員裁判の経験者3人が17日、仙台地裁で裁判員裁判の在り方を巡り意見交換した。制度の改善点を探るのが狙いで、同地裁が主催した。 強姦(ごうかん)致傷事件で裁判員を務めた男性(69)は「裁判員になって初めて責任の重さや人を裁くことの怖さを感じた」と語った。同じ事件に参加した女性教員(57)は「被告を加害者と言い換えれば、若い裁判員も理解しやすいのではないか」と提案した。 「被告に質問しても『分かりません』と繰り返すばかりだった」。殺人事件で裁判員を経験した女性(53)はこう振り返り、素人による証拠調べの難しさを指摘した。 仙台弁護士会の松倉健介弁護士は「正確さと分かりやすさの両立は難しいが、平易な言葉でゆっくり話すことの重要性を学んだ」と語った。