週末、部屋に掃除機をかけている時、ソファ脇に積み上げられた本の中に見つけたスラヴォイ・ジジェクの『パンデミック2 COVID-19と失われた時』。その前年に出版された『パンデミック 世界をゆるがした新型コロナウイルス』は読破したものの、続編は未読のまま。買ったことすら忘れていた。奥付を見る。2021年2月24日初版と記されている。 いま読んだらまた別な面白さがあるかもね。夜11時、ハーブティを入れたボトルと本を手に、ラウンジチェアにどっかりと腰を下ろす。この椅子に身を沈め、オットマンに足を投げ出して本を読むのが就寝前の愉しみ。それは私の長年の習慣で――と言いたいところだけど、このラウンジチェアはコロナ下に購入したもの。 東京に外出自粛要請が出て、すべての打合せがオンラインに移行したため、その頃の私は一日中、自宅で机に向かう暮らしをしていた。運動といえばせいぜい散歩を30分ほど。そして仕事が