「キムラヤ」の屋号で親しまれてきた木村屋の店舗。年末も多くの客でにぎわっていた=29日、福岡県久留米市 写真を見る 福岡県久留米市に本社を置き、長く地元に親しまれたパン製造・販売の老舗「木村屋」は29日、来年1月末で全店舗を閉鎖し事業を終了すると、公式フェイスブックで発表した。「経営環境の変化は大変に厳しく、経営体力を勘案した」という。 木村屋は1926(大正15)年創業で91年の歴史を刻む。あんパンを考案した東京の木村屋總(そう)本店からのれん分けを受けたとされ、あんパンのほか、メロンパン「まるあじ」や、ハムを挟んだホットドッグが看板商品。地元出身の女優、吉田羊(よう)さんが民放番組で紹介したことでも知られる。 信用調査会社の帝国データバンク福岡支店によると、従業員は200人程度。久留米市に本社工場、同市と佐賀県鳥栖市に「キムラヤ」の屋号で小売り5店舗を展開する。原材料の高騰やコンビ