死刑という究極の刑罰を前に、市民感覚と公平性のバランスをどう保つのか。死刑と無期懲役で1、2審の判断が分かれた2件の強盗殺人事件の裁判は、最高裁決定により死刑回避で決着した。死刑を選択した裁判員裁判の判決が否定されたことに、遺族は「何のための市民裁判か」と憤り、審理に当たった裁判員経験者は複雑な胸の内を明かした。【川名壮志、山本将克、和田武士】 ◇遺族、強い憤り 「泣き叫ぶというよりも、涙が出ないくらい怒りを覚える」。2009年に千葉県松戸市で殺害された千葉大4年、荻野友花里さん(当時21歳)の母、美奈子さん(62)は声を震わせた。 友花里さんは、自宅マンションに侵入してきた竪山辰美被告(53)に包丁で胸を刺され、亡くなった。裁判員裁判の千葉地裁は死刑。出所直後から強姦(ごうかん)事件などを繰り返したことが重視されたが、東京高裁で減刑され、最高裁も支持した。荻野さんは「娘は殺されて、
日本で死刑制度容認派が80%を超え、否定派を大幅に上回っていることが24日、内閣府の発表した「基本的法制度に関する世論調査」で分かった。法務省は「(過去の結果と)傾向は変わらない」としており、国内の死刑容認論の根強さが浮き彫りになった。 それによると、「死刑もやむを得ない」と容認したのは80・3%。逆に「死刑は廃止すべきである」と否定したのは9・7%。 死刑容認の理由(複数回答)は「被害者や家族の気持ちがおさまらない」が53・4%で最も多く、次いで「凶悪犯罪は命をもって償うべきだ」(52・9%)、「生かしておくとまた同じような犯罪を犯す危険がある」(47・4%)の順。逆に否定の理由(同)は「裁判に誤りがあったとき取り返しがつかない」(46・6%)、「生かして償いをさせた方がよい」(41・6%)、「国家であっても人を殺すことは許されない」(38・8%)の順だった。 今回は、仮釈放のない
昭和41年に静岡県で一家4人が殺害された「袴田事件」で、これまで検察が存在しないと説明してきた証拠品が保管されていたことが分かりました。 検察は5日行われた裁判所と弁護団との協議の中でこれまでの説明の誤りを認め、謝罪しました。 昭和41年に静岡県で一家4人が殺害された「袴田事件」で、死刑が確定していた袴田巌さん(78)はことし3月、静岡地方裁判所が再審・裁判のやり直しを決定し釈放されました。 この決定では犯人のものとされる5点の衣類について捜査機関がねつ造した疑いがあると指摘しています。 これに対し検察は東京高等裁判所に抗告して決定の取り消しを求めていますが、弁護団によりますと、検察は5日までに、事件当時この衣類などを撮影した写真のネガを根拠にねつ造との指摘に反論する意見書を提出したということです。 しかし、この写真のネガは検察が「存在しない」と説明し続けてきたもので、5日東京高裁で行われ
覚醒剤を日本に密輸しようとした罪で中国で死刑判決が確定していた日本人の50代の男に対し25日午前、死刑が執行されました。 中国で日本人に対する死刑が執行されたのは、2010年4月に4人に対して執行されて以来のことです。 死刑が執行されたのは、知人の日本人の男と共謀して中国東北部の遼寧省・大連から日本に覚醒剤を密輸しようとした罪で、中国の裁判所で死刑判決が確定していた50代の死刑囚です。 政府関係者によりますと、大連市の中級人民法院から大連の出張駐在官事務所に連絡があり25日午前、大連の拘置所でこの死刑囚に対する死刑が執行されたということです。 中国で日本人に対する死刑が執行されたのは、2010年4月に、遼寧省の大連と瀋陽で合わせて4人に対して執行されて以来で、1972年の日中国交正常化以降5人目です。 今回の刑の執行については、今月になって大連にある出張駐在官事務所に対し、裁判所から、近く
ヘイトスピーチ処罰を=慰安婦問題、国家責任認めよ−国連対日勧告 【ジュネーブ時事】拷問禁止、表現の自由などに関する国連人権規約委員会は24日、日本政府に対し、ヘイトスピーチ(憎悪表現)など、人種や国籍差別を助長する街宣活動を禁じ、犯罪者を処罰するよう勧告した。また、旧日本軍の従軍慰安婦問題についても、「国家責任」を認めるよう明記した。 規約委は勧告となる「最終見解」の中で、ヘイトスピーチや「Japanese only」の表示など、外国人への差別をあおる行為が広がっているとして問題視。差別される側が「刑法、民法で十分に保護されていない」と懸念を示した。 その上で、「差別や暴力を誘う人種的優位や憎悪を助長するプロパガンダをすべて禁止すべきだ」と提言。日本政府に対し、犯罪者を処罰するルールを整備するよう促した。 一方、従軍慰安婦問題に関しては、元慰安婦への人権侵害が続いており、教科書への十
バグダッド(CNN) イスラム過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」に掌握されたイラク第2の都市モスルで、キリスト教徒が「改宗か死刑か」の選択を迫られ、逃亡を余儀なくされている。 ISISは18日、モスル市内のキリスト教徒に対し、19日正午までに改宗しなければ、55万イラクディナール(約4万8000円)の人頭税を納めなければならないとの通告を出し、いずれにも従わない場合は「剣で死刑にする」と言い渡した。 これを受けて19日早朝、計52世帯のキリスト教徒が自宅から逃げ出した。改宗や納税を拒否する住民は市外への退去を認められたものの、身に着けた服以外、現金や貴金属などを持ち出すことは禁じられた。 CNNが独占入手した現地の映像には、黒いペンキで「ISIS所有」と書かれた空き家がいくつも映っている。 一部の家族はクルド民兵が支配するイルビルを目指したが、大半はモスルから北へ約140
スイス・ジュネーブで開催中の国連規約人権委員会は16日までの2日間、日本の人権状況について審査した。2008年以来約6年ぶり。委員からは人種差別的なヘイトスピーチ(憎悪表現)や死刑制度、司法機関による捜査のあり方などについて質問が相次いだ。 審査は、委員からの事前質問に日本政府側が答える形で行われ、回答に対する質疑もあった。 ヘイトスピーチについては、委員側から「禁止するための具体的な法律はないのか」との質問が出た。日本政府側は「特定の個人や団体の信用を害する内容であれば、刑法の名誉毀損罪などで処罰可能」とし、民法上や刑法上で該当しない場合の対処については、「表現の自由との関係から慎重に検討しなくてはならない」と述べた。 委員側からは、死刑制度の一時停止の可能性や、「袴田事件」に関連して死刑囚の人権についての質問も出た。日本政府側は、死刑制度について「世論の支持」などを理由に一時停止の可能
即時抗告からやはり10年も待たせておきながら、 「確定判決の証拠は相当に強固で、事実認定に疑問は生じない」 と棄却を決めた安廣文夫東京高裁判事。彼は、袴田弁護団から「裁判記録や証拠を見ずに棄却決定をした」として懲戒申し立て請求をされながらも、定年まで勤め上げて中央大学法科大学院教授に就任した。この安廣氏が、村木厚子現厚生労働事務次官を冤罪に陥れた郵便不正事件の検証アドバイザーに選ばれているのは、皮肉と言うほかない。 「5点の衣類は長期間、味噌の中に漬け込まれたことは明らか」「共布の発見に証拠の捏造をうかがわせる事情は見当たらない」 と袴田さんの足かけ27年におよぶ再審請求を棄却した最高裁の判事にしても、今井功裁判長と中川了滋裁判官がともに旭日大綬章を受章している。 だが、司法は遅ればせながら自らの過ちに気付く。 2人の元最高裁判事が叙勲を受けた'11年の夏、静岡地裁は「5点の衣類」のDNA
「鬼畜の所業」に死刑判決は下されるのか。平成23年に堺市で象印マホービン元副社長と主婦を殺害し現金を奪ったなどとして、強盗殺人罪などに問われた無職、西口宗宏被告(52)の裁判員裁判で、検察側は2月26日、西口被告に死刑を求刑した。別の事件で服役して仮釈放後、わずか4カ月で及んだ残虐な犯行。遺族は法廷で「生きたまま溶鉱炉に突き落としたい」と声を絞り出し、検察側も論告で「鬼畜の所業で命を持って償わせることはやむを得ない」と指弾した。極刑回避を狙う弁護側は死刑の違憲性を裁判員に訴えようと、元刑務官らの証人尋問で「絞首刑は残虐」などと主張したが、裁判員からの質問はゼロ。異例の戦略は果たして裁判員に響くのか。遺体焼いた犯行、遺族は「生きたまま溶鉱炉へ」 「生きたまま溶鉱炉にでも落としてやりたい」 2月26日、大阪地裁堺支部の法廷。被害者の主婦、田村武子さん=当時(67)=の長男は、意見陳述で収まらな
(CNN) 米オハイオ州で16日、死刑執行のため薬物を投与された男が、約10分間にわたってあえぎ、体を震わせながら死亡した。執行に立ち会った記者などが明らかにした。 死刑を執行されたのはデニス・マグワイア死刑囚。妊娠中だった当時22歳の女性に対する強姦と殺人の罪で1994年に死刑を言い渡された。 死刑執行にはマグワイア死刑囚の子どもたちも立ち会っており、涙を流して動揺した様子だったという。同死刑囚は現地時間の午前10時53分、死亡を宣告された。 米国ではオハイオ州など多くの州が死刑執行の際に薬物を投与しているが、欧州の医薬品メーカー各社が自社の製品を米国の死刑に使うことを禁じたため、代替薬の使用を迫られていた。 オハイオ州は、デンマークのルンドベック社が製造する麻酔薬のペントバルビタールを使っていたが、ペントバルビタールの在庫が昨年9月で底を突いたことから、マグワイア死刑囚の死刑では初めて
死刑囚に絞首刑執行→死体安置所で生存を確認→集中治療で回復に向かう→再度死刑執行へ 1 名前:ラストボーイスカウト@空挺ラッコさん部隊 φ ★:2013/10/17(木) 17:52:50.12 ID:???0 ランで行われた絞首刑がおかしな結果に終わってしまった。この死刑囚、なぜか絞首刑の実施された後も生きていたため、もう一回死刑をやり直すことになった。地元のテレビJam-e-Jam Onlineのサイトが伝えた。 報道によれば、死刑囚アリレザ・M(37)は麻薬密売の罪で死刑を言い渡された。死刑執行は10月9日、イラン北東部のボジノルド監獄と決まった。 死刑囚は刑の執行後、死体安置所に運ばれ、1昼夜後、医師の死亡鑑定を受けたが、その翌日、親戚が死体を引き取りに来たところ、死体が「息をして」いることがわかった。 死刑囚は即刻病院へ搬送され、集中治療室に入れられた。医師らの話では、死刑囚の容
集団レイプ殺害事件の判決を待つインド・ニューデリーの裁判所前で警備に立つ警官(2013年9月13日撮影)。(c)AFP/MANAN VATSYAYANA 【9月13日 AFP】昨年12月、インドの首都ニューデリー(New Delhi)のバスの車内で女子学生(当時23歳)が6人の男に性的暴行を受け、2週間後に死亡した事件で同市の裁判所は13日、被告4人を死刑とする判決を下した。 ヨゲシュ・カンナ(Yogesh Khanna)裁判長は、極刑を言い渡すことが許される「最もまれな事件」の部類に同事件が入るとの判断を示した。 4人のうち、ビナイ・シャルマ(Vinay Sharma)被告は判決を聞き、泣き崩れた。 一方、亡くなった女子学生の父親は裁判所内で報道陣に対し「正義が下されて非常に満足している」と述べた。(c)AFP
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く