パニック映画さながらになってきた。 西アフリカですでに死者3000人超、1時間に5人のペースで感染拡大を続け、米国にも上陸したエボラ出血熱について、国連の担当者が、これ以上流行が長引けばエボラウイルスが変異し、空気感染するようになる可能性が高まると警告した――2日付の英紙デーリー・メール(電子版)がそう報じ、ネット上でも「終わった」などと大騒ぎになっている。 新渡戸文化短大学長の中原英臣氏(ウイルス学)がこう言う。 「インフルエンザなどを引き合いに出すまでもなく、ウイルスは感染拡大し、“移動”し続けているうちに変異する場合があります。極めて低いとは思いますが、西アフリカで大流行しているエボラウイルスが、『接触感染』から『空気感染』に変異する可能性もゼロとは言い切れないのです。変異の予知は、火山の噴火予知より難しい」 ■20年前の米映画が暗示 95年に米国で公開された「アウトブレイ