すき焼きにはろくな思い出が無い。 子どもの頃の冬休みは、父方の実家に帰省する習わしだったのだが、何が嫌って、 とにかく寒いこと、トイレが外であること(その後、家の中に移設された)、母が祖母や叔母に気を遣いまくって疲れていく様子を見ること(もちろん祖父や叔父にも母は気を遣うのだが、とにかく同性の親戚への気の遣いっぷりは尋常ではなかった、それは家事全般を女性が担うべきという田舎の風習のにおいとセットだったと思う)、出来の良いいとこ達のことを自慢するように見える・かわいがるように見える叔母および祖父母に対するしらけた感情(私たち三姉妹もかなり出来は良い方だったはずだが、自分の子らがかわいいという空気が当たり前のように漂っていて不快だった)、そして何となく不潔な感じがする家全体。布団を干すところから始めるが、ねずみも出てくる布団。嫌すぎる。滞在期間中はひたすら苦痛だった。 料理を教えたりもしていた