小沢一郎氏が民主党の代表に3選された。その所信表明を読んで、おやっと思ったのは「明治以来の官僚を中心とする国の統治機構を根本的に改革する」など、統治機構という言葉が3回出てくることだ。「格差是正」や農業保護などのくだらない政策が並んでいるのはこれまで通りだが、その財源が明示されていないという批判に答えて、統治機構を変えることで行政を効率化するというロジックになっている。 それにしても「明治以来の統治機構」という言葉が、政治家から出てきたのは珍しい。こういう観念的な言葉は、選挙向けのスローガンとしては役に立たないが、当ブログでもたびたび書いてきたように、これが日本経済の行き詰まっている本質的な原因である。バラマキの財源を捻出するために統治機構を変えるというのは逆で、「官僚内閣制」を変えないかぎり、どんな改革も法律として実現できない。 この意味で、高橋洋一氏が新著で書いている公務員制度改革