定年退職される九大の先生方全員が寄稿する「さようなら九州大学」. 多くはご自身の来し方などを記されたもので,きわめて穏便な内容です. が,38名もいると,なかには,なかなか面白い発言もあります. 九州大学へ赴任して感じたことは,1)閉鎖的な社会である,2)頭脳明晰で優秀な人材が多いが,プライドが高い割に,日本あるいは世界のトップレベルになって活躍するという志を持って仕事をしている人が少ない,というものであった.博多で,九州大学出身のエリートとして暮らす事で満足している人が多いと感じた.(佐々木富男教授(医学研究院,脳神経外科学),「平成24年度さようなら九州大学~九州大学を去るにあたって~」13頁右) と,痛烈な批判コメント. もちろん,この後には,「幸い,我が教室員たちの多くは良い意味での意識改革ができて,現在は高い志を持って仕事に励んでくれている」とあり,落としておいての持ち上げがある