ある漫画を読んでひどく憤慨している。 先日買った『月刊アフタヌーン』に付録として付いてきた、四季賞(2009、秋)の中の作品を一つ暇つぶしに読んでいた。十野七という人の『すみれの唄』という作品で、四季賞のなかの最も大きい賞である四季大賞を受賞していることから、付録冊子の巻頭に掲載されている。 内容は可もなく不可もなく、なぜ大賞を取ったかは判りかねる程度のものである。今回提起する問題はそこではない。物語のクライマックスの登場人物の一つのセリフにある。 「どうせ負けんのは最初から分かってたし、こっちのがずっと面白れーよ」 この、「のが」にひどく憤りを覚える! 以前にも別のところで愚痴をこぼしたことがあるのだけれども、ここでの「のが」というのは、「〜の方が(のほうが)(…)」というべきところを、「〜のが(…)」というように格助詞「の」と「が」の間に挟まる「方」が省略されている。「野球よりサッカー