政府は31日、2021年度の森林・林業白書(森林・林業の動向)を閣議決定した。国内で消費する木材のうち国産材が占める割合を示す「木材自給率」が10年連続で増え、20年にほぼ半世紀ぶりに4割台に回復したことを紹介した。輸入の停滞で国産材への代替が進んだほか、バイオマス発電向けなど燃料向けの需要拡大が影響した。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で木材の総需要量は落ち込んだものの、20年の木材自給率
毎年、この時期になると太平洋戦争に関する話題がメディアで取り上げられる。あの戦争については様々な解釈が存在しているが、そのほとんどが政治的な視点か軍事力によるものであり、経済的な視点での議論は多くない。 だが歴史を振り返ると、戦争と経済は切っても切れない関係にあり、経済力は戦争遂行能力そのものであるというのが現実だ。経済という切り口で太平洋戦争を振り返った時、何が見えてくるだろうか。 国家予算の280倍をどう用意したのか 戦争に多額の費用がかかることは多くの人が認識しているが、実際にどの程度の金額が戦争に費やされるのかについて詳しく知る人は少ない。 突出して規模の大きかった太平洋戦争には、いったいいくらの戦費が投入されたのだろうか。実は、太平洋戦争における戦費の実態はよく分かっていない。戦争中といっても、日本政府は毎年予算を組み、記録も存在している。それでも金額がはっきりしないのには主に二
news.mynavi.jp というニュースが少し話題で、このブログでも何回かフッ化水素についての話をしているので今回もちょこっと触れておきます。上記の記事については森田化学工業の利益が減った、韓国国内でほかの素材含めて作っているという兆候が見られるというようなものですが具体的な数値については書かれていなかったので、そこらへんについてでも。 フッ化水素の輸出量の推移 具体的な数値については貿易統計のe-statから。品目コードは「281111000」。そして2018年からの日本からのフッ化水素の主な国への輸出量推移は以下の通り。 御覧の様に2019年7月という韓国への実質的な輸出規制以降輸出は激減しており、その数値は現状においても一切回復しておらず輸出量が多い月でも50トンほど。2019年の多い月には350トンというのを考えればこれが如何に少ない輸出量は語るまでもありません。そして韓国以外
安倍政権下でなぜ日本は「縁故資本主義」になったのか、その本質的理由 アベノマスク、持続化給付金問題の構造 コロナ禍以降、政治家や官僚との「縁故」が悪用されていると思しき事態が相次いだ。アベノマスクの生産では実績のない企業と随意契約が結ばれており、持続化給付金事業では実態のよくわからない企業が「再委託」を行って濡れ手に粟の金を稼いでいた。 今回だけではない。安倍政権下ではこれまでも、森友学園、加計学園の問題に象徴されるように、権力者との距離によって事業を有利に進められるか否かが決まっていると思われてもおかしくないような事態が起きてきた。 こうした縁故が物を言う資本主義を「縁故資本主義(=クローニー・キャピタリズム)」と呼ぶが、しかしこれは不思議な話ではないか。安倍政権は後で詳述するように「新自由主義的」な政策をとっていると見られてきた。新自由主義では、こうした非効率が打破され、効率的な行政サ
さて、インドネシアのジャカルタ-バンドン間高速鉄道の受注を日本は逃しました。 前回のブログで「今後、この新幹線ネタに関しても、彼(日本の大手メディア)らがどんな後付ジャンケンを書くかよく見ておいてください」と書きました。早速10月1日付の各社メディアの頂けない記事を確認してみたいと思います。 日経ビジネス 『インドネシア高速鉄道、ODA最大受け取り国の「変心」』 URL: http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/15/110879/093000095/?P=1 日経ビジネスから。前半部分では日本案不採用の簡単な経緯が書かれ、中後半で不採用の原因を解説しています。まずは、彼らのいう不採用の原因を、本文引用しながら確認していきます。(と書き始めたらこの記事、全文公開は初日だけでした。申し訳ありませんが、全文閲覧されたい方は日経への無料会員登録をお
戦国時代を戦国大名の分立的状況から天下統一へと至る過程として捉える一国史的立場に対して、東アジアの中に日本の戦国時代を位置づける見方も、近年非常によく見られるようになってきている。本書では、天下統一という志向とは一線を画した、大内、大友、松浦、島津、相良など西国大名のアジア志向について、彼らの交易と人々の流れの中で描こうとした一冊である。 室町時代に行われた日明貿易、合計十九回の遣明船が送られたが明応の政変(1493)以後幕府権力が弱体してからは、細川氏と大内氏の主導権争いを経て遣明船は大内氏が独占、大内氏の滅亡以後日明貿易は絶えた、ということになっているが、本書ではこれを「狭義の遣明船」とし、十六世紀以降、細川・大内氏だけでなく有力西国大名が次々と遣明船を送っていることを明らかにする。 各大名、とりあえず遣明船を送り、現地で明政府から朝貢貿易・公貿易として認められれば良し、そうでなければ
十六世紀初頭の石見銀山の発見と開発は日本列島だけでなく東アジア全体に大きな影響を及ぼした。その石見銀山の発見を契機として広がった「シルバーラッシュ」が戦国時代の日本を、そして東アジアをどのように変貌させたか、銀の流通をたどることで全体像を明らかにしようとする一冊である。 石見銀山で採掘された銀は博多商人によって列島へ、大内氏の遣明船によって東アジアへと持ち込まれ、1550年代、後期倭寇の活動を活発化させ、1560年代以降、福建商人、ポルトガル商人の来航を促進、列島内でもヒト・モノの広域的な流れを生み出した。まず西国大名によって交易を通じて日本産の銀が東アジアに広がったことで国際通貨として確立、遅れて国内でも貨幣として流通していったという流れであるらしい。 戦国時代という、中央政府の弱体化による権力の分散と旧来の荘園制市場構造の解体した状態の中で大名、国人、商人、海賊の共生関係を通じた経済活
最近、日本経済の先行きについての1つの懸念材料として、経常収支黒字の減少、もしくは貿易収支赤字の拡大という問題が脚光を浴びている。そして、その背景にあるのが「日本企業の競争力低下」である。 まず確認をしておきたいのだが、日本の経常収支が減少し始めたのはここ数か月ではない。それにも関わらず、経常収支がクローズアップされているのは、今年にはいって日本の株式市場のパフォーマンスは冴えないためであると考えられる。これには、昨年の株価の上昇が「アベノミクス」成功の象徴であった丁度裏返しで、今年に入ってからの株価の不調が「アベノミクス」失敗の予兆として取り上げられる頻度が高まっているという事情がある。 日本の代表的な株価指数である
日本にいると500円玉の凄さに気付くことはありませんが、実は海外ではこれほど大きな額面の硬貨というのは見ることができません。いくつかの国では、一番大きな額面の紙幣でさえ500円玉に及ばないことがあります。ただ、この「世界で一番強い硬貨」も、円安の影響で5スイスフランに抜かれそうになっています(編集中注:記事作成時点)。 こんにちは、自転車世界一周の周藤卓也@チャリダーマンです。新しい国に入ると、現地通貨の使い方を学ばないといけません。札束を抱えたり、妙な額面に戸惑ったりすることもあるのですが、そんなとき、硬貨なのに海外では紙幣すら圧倒する500円玉の強さが気になりだして、今回は徹底的に調べてみました。 まず最初に抑えておきたいのが、日本円の紙幣と硬貨です。 ◆円 - 日本 紙幣=10,000、5000、2000、1000/硬貨=『500円』、100、50、10、5、1円 このようになってい
オバマを大統領に選んでおきながら、下院では共和党に大勝させる・・・・。 さすがアメリカの選挙民ってドSだなー。(挨拶) 信長の 「楽市楽座」 に対するイメージは、 豊田武っていう教授が1944年に発表した著書 「中世日本商業史の研究」 っていう本における記述が、現在でも通説になっているようです。 信長は 「座」 が持っていた特権や、「座」 そのものを打破するコトによって、 商工業者たちを 「公家」 や 「寺社」 などの古い権力から解放した。 「楽市楽座」 は織田政権の革新性を象徴する経済政策なのである。 ・・・まあ。たしかにこの本に書かれている 「楽市楽座」 に関する記述って 現在における通説と一致しますね。違和感がありません。 豊田教授はこの論文によって、東大の文学博士になったのですが、 実はけっこう昔から、この論文に対する異論もあったようです。 「公家」 や 「寺社」 が自分の縄張りに
・世界初!愛知県豊田市で誕生したコメ兌換通貨の凄味〜「腐るおカネ化」で流通の加速を目指す(ダイヤモンド・オンライン)(Yahoo!ニュース) 自分以外も何人か指摘していたが,これは要するに江戸時代の制度とほぼ同じである。江戸時代は金銀複本位制だったということになってはいるが,実際のところは金銀米複本位制だったというのが適当だろう。 誤解を恐れずざっくり説明すると,江戸時代は身分・階層・地域によって貨幣が異なっていた。武士は農民から米を現物で徴税し,それを上方(大阪)で換金。西日本の通貨は銀貨であったためここで銀貨に変わるが,さらに東日本・江戸幕府及び各大名は金貨を正規の通貨としていたため,これをそれぞれの歳入とする折,もしくは東日本の商人に流通させるべく,両替がなされる。この一連の兌換にかかわって大もうけしていたのが両替商である。大名や大商人への貸し付けもやっていたから,すでに銀行とほぼ同
ICT業界動向やICT関連政策を基に「未来はこんな感じ?」を自分なりの目線で「主張(Assioma)」します。 私も含めて日本に対するイメージはどういうイメージを持たれているでしょうか? 私の日本に対するイメージはこういうイメージを持っていました。 1) 経済大国日本は世界に対して大きな影響力を持っている 2) 日本人は貯蓄好きで、国全体で1400兆円の個人金融貯蓄がある 3) 高度な技術と、高品質で日本製品は一つのブランドであり、世界中で人気がある しかし、経済産業省から先日発表された、日本の産業を巡る現状と課題を見ると、今まで日本という国を何も知らなかったという事実に気づきました。50ページにもわたる資料ですが、その一枚一枚がとても重要な事が記載されていますので、是非一読される事をお勧めします。 今回はこの、「日本の産業を巡る現状と課題」の内容を基に、日本経済の不都合な真実を紹介してみ
陰暦 五月七日 江戸時代の経済の勉強するのは、現在の複雑な経済を理解する上で非常に有効です。基本的な仕組みは江戸時代に全てそろっていますし、江戸時代の方が単純なので分かり易い、更に変な漢語や横文字を使わず、生活に根ざした言葉を使っているので我々庶民にも理解がしやすいという利点があります。それにまだバーチャルマネーがそれほど発達しておらず、小判や米といった実態とマネーの対応関係がはっきりとしているので分かり易いのです。 先進国の経済の成長を邪魔しているのは、貯蓄です。格差を拡大させるのも貯蓄です。そして貯蓄の害を解消させるのは、政府による借り上げ、もしくは増税による所得の再分配です。 しかし、これを説明すると、昔気質で真面目な人ほど激昂します。貯蓄は善であり、借金や増税は悪であるという思いこみが染みついているからです。 さて私は以前、徳川幕府が財政再建に梶を切って経済がデフレ状態になると、御
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