三菱UFJ銀行、「フィッシング詐欺」対策で偽サイトに警告表示…国内企業での本格導入は初めて
完了しました
偽サイトに誘導し個人情報を盗み取る「フィッシング詐欺」被害の多発を受け、三菱UFJ銀行は、偽サイトの画面に「危険」と警告を表示する取り組みを開始した。米グーグルが開発した検知サービスを利用したもので、国内企業での本格導入は初めてという。
フィッシング詐欺では昨年来、メガバンクを装い「口座を凍結する」などとメッセージを送る手口が急増。「フィッシング対策協議会」(東京)によると、昨年の被害報告は過去最多の119万件に達した。
三菱UFJは、米グーグルの関連会社「グーグル・クラウド・ジャパン」(同)と戦略的パートナーシップ契約を締結。把握した偽サイト情報をグーグル側に送ることで、利用者が偽サイトに接続すると、「危険なサイト」「安全なページに戻ることをおすすめします」と警告文が画面表示される仕組みを構築した。
サーバー事業者に偽サイトの情報を伝えて閉鎖を要請する従来の手法より、短時間で利用者への注意喚起が可能になる。シンガポール政府や米大手銀行でも採用されているといい、担当者は「巧妙化するフィッシング詐欺から利用者を守りたい」としている。