VMI
ベンダー・マネージド・インベントリー。取引先が小売業に代わって、小売店舗内自社商品の在庫を管理する仕組み。小売業はPOSデータを取引先に日々提供し、取引先は出荷データとPOSの販売データによって自社商品の店舗別在庫を把握する。取引先は過去の販売動向と現在の在庫状況を分析することによって、商品を店舗に出荷し、棚入れを行う。商品が販売され、POS登録される時点までの在庫は取引先に属し、POS登録によって売上となる。日本の消化仕入と違うのは、POS情報の提供とマーチャンダイジング、販売の責任が明確に小売業側にあること。
ベンダー・マネージド・ インベントリー
VMI
VMI
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/04/17 01:49 UTC 版)
VMI(Vendor-Managed inventoryの略)とはサプライヤーが顧客との間で事前に取り決めした在庫レベルの範囲内で適切な在庫レベルと在庫ポリシーを決め在庫を補給すること。
小売業でのケースが多く散見される。顧客(カスタマー)は発注をしない代わりに情報をサプライヤーと共有する必要がある。情報とは製品の利用または売上げ記録、現在の在庫量、プロモーションなどのマーケティング活動の予定を含む。
サプライヤーは主には以下3点のメリットがある。まず、顧客の受注行動を考慮する必要がなくなり需要予測が比較的容易になる。結果、不必要な予備在庫を減らすことが可能である。次に、サプライヤーは予想外の短期需要に応えるための追加の生産コストを減らすことができる。3点目はストックアウトの頻度を減らすことが可能で顧客サービスを向上することが可能である。
顧客のメリットには、在庫レベルの減少、ストックアウト頻度の減少が考えられる。また、顧客は製品が使われるか売れるまで在庫に注意を払わないと言われていることからキャッシュ・フローへ改善の効果も期待できる。
VMIの例としては海外ではウォルマートとP&Gのケースが有名である。1985年に始まった提携はP&Gのオンタイムデリバリーと在庫回転率の向上に大きく貢献したといわれている。
関連項目
参考文献
- M・クリストファー 『ロジスティクス・マネジメント戦略』 田中浩二・e-Logistics研究会訳、ピアソンエデュケーション、2000年。
- D・スミチレビ他 『サプライ・チェインの設計と管理』 久保 幹雄監修 伊佐田 文彦・田熊 博志・佐藤弘一・宮本 裕一郎訳、朝倉書店、2005年。
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