腸管出血性大腸菌O-157
別名:病原性大腸菌O-157、腸管出血性大腸菌O157:H7、O-157
病原性大腸菌の一種。「腸管出血性大腸菌O-111」などと同じ腸管出血性大腸菌で、ベロ毒素を生産して人体に深刻な食中毒症状をもたらす。100個程度と極めて少数の菌数で感染する点も特徴となっている。
日本では1996年に岡山県で大規模な集団食中毒が発生し、その際の原因となった病原性大腸菌として広く知られるようになった。
2011年4月に、北陸の焼肉チェーン店で「腸管出血性大腸菌O-111」による集団食中毒事件が発生し、業界内での調査および再発防止の取り組みが進められていたが、2011年6月初頭に、別の焼肉チェーン店で腸管出血性大腸菌O-157による集団食中毒の感染例が報告され、波紋を呼んでいる。
なお、2011年5月には、ドイツで「腸管出血性大腸菌O-104」による集団食中毒が発生し、十数人が死亡する騒ぎに発展している。
オー‐いちごなな【O157】
O-157
O157
O157とは、食中毒菌である腸管出血性大腸菌O157:H7を略しO157と呼んでいます。 O157は1982年にアメリカのオレゴン州とミシガン州で発生したハンバーガーによる食中毒の原因菌として Rileyにより初めて報告されました。国内では1990年埼玉県浦和市の食中毒事件で初めて報告され、1996年の大阪府堺市における食中毒事件で一躍有名になりました。一般的に大腸菌は通性嫌気性のグラム陰性桿菌で、ヒトの結腸には107~108個/mlの割合で常在しています。大腸菌の中で経口的に体内に入り下痢を引き起こすものを下痢原性大腸菌と呼びますが、腸管出血性大腸菌O157はその一種です。O157による下痢は菌が産生するVero毒素が原因で、重症化すると出血性大腸炎やそれに続発する溶血性尿毒症症候群を引き起こして、死に至ることもあります。
腸管出血性大腸菌O157:H7
(O-157 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/22 02:54 UTC 版)
腸管出血性大腸菌O157:H7(ちょうかんしゅっけつせいだいちょうきんO157:H7、英: Escherichia coli O157:H7、以下O157と表記)は、腸内細菌科の細菌・大腸菌の血清型であり、志賀様毒素産生型として知られる血清型のひとつである。O157は病原性を保持し、典型的には汚染された食品や生乳や十分に加熱されていない牛ひき肉などの様な非加熱の食品を摂取することによって、食中毒を引き起こす[1][2]。O157の感染は出血性下痢や腎不全を引き起こす可能性があり、これにより5歳未満の子供、高齢の患者、および免疫不全患者の死亡を引き起こすと報告されている。
- 1 腸管出血性大腸菌O157:H7とは
- 2 腸管出血性大腸菌O157:H7の概要
固有名詞の分類
- O-157のページへのリンク