MX-1016計画とは? わかりやすく解説

MX-1016計画 (Tip Tow)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/07 23:39 UTC 版)

FICON計画」の記事における「MX-1016計画 (Tip Tow)」の解説

MX-1018計画コードネーム:"Tip Tow")は、ピストンエンジン爆撃機戦闘機護衛をつけるために飛行中結合/分離可能な翼端結合装置を介して戦闘機爆撃機繋げて初期ジェット機航続距離延伸させることを目指していた。ティップ・トウ用の航空機は、特別に改造されたETB-29A(シリアルナンバー:44-62093)と2機のEF-84Bシリアルナンバー:46-641と46-661)で編成された。一連の飛行試験実施され当初は1機と後に2機との飛行中分離/結合数度成功させた。結合する時にF-84機のパイロットロール軸動き補助翼ではなく昇降舵操作して手動制御していた。燃料消費抑えるために母機結合("tow")されている場合F-84機のエンジン停止され飛行中エンジン再始動成功収めたB-29機の主翼柔軟性と共に翼端乱気流にも配慮要し結合部分の機械機構は改良が必要であったB-29機と両翼F-84機との最初結合1950年9月行われた第10回目の飛行試験実施された。全結合状態での最長飛行1950年10月20日行われその飛行時間は2時間40分に及んだ。これらの飛行試験全て手動操縦F-84機により実施されたが、リパブリック社自動操縦装置を採り入れた実験継続する契約受注した。その一方で改善図りながら夜間飛行含めた更なる試験飛行続けられた。自動操縦改良1953年3月試験準備整い継続していた電系統の問題点の仕分け試みながら片側だけの結合試験数回実施された。1953年4月24日左翼側のF-84結合され自動操縦装置作動した。そのF-84即座にB-29主翼上に放り出されて両機は墜落、両機に搭乗していた全員死亡した右翼F-84Dパイロットだったクラレンス・E・「バド」・アンダーソン少佐は、実験テストパイロット協会Society of Experimental Test Pilots.)から出版された『Aircraft Wingtip Coupling Experiments』という記事でティップ・トウの実験について記している。

※この「MX-1016計画 (Tip Tow)」の解説は、「FICON計画」の解説の一部です。
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