論旨
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/29 20:51 UTC 版)
十体と有心体・心と詞の関係・秀逸体・本歌取りや題詠の方法・歌病と詞の用捨などの論が展開され、前後に修行稽古の心得が述べられており、定家歌論書の中で最も充実した内容を持つとされる。『毎月抄』の中心を成すのは有心体論と秀逸礼論であり、その他の部分は『近代秀歌』『詠歌大概』で説かれた技術論とほぼ同旨である。 本書で定家が提唱した十体とは、至高の体(有心躰)、崇高への志向性が感じられる(幽玄躰)、意味内容がなるほどと思われ確かさが感じられる(事可然躰)、表現に均整・調和などの整った感じがする(麗躰)、声調の緊張を保ち流麗感が強い(長高躰)、視覚的な描写が目立つ(見躰)、題に基づく趣向が知性的で巧みに行われている(面白躰)、着想の珍しさが目立つ(有一躰)、複雑な修辞技巧によって情趣美を濃厚にする(濃躰)、意味内容や詞使いに強さや恐ろしさが感じられる(鬼拉躰)である。
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