薩摩
「薩摩」とは、現在の鹿児島県のほぼ西半分に相当する地域の古い名称であり旧国名である。8世紀初頭から律令制に基づき「薩摩国」、17世紀からは幕藩体制に基づき「薩摩藩」と呼ばれた。明治の廃藩置県によって「鹿児島県」となった。
ちなみに鹿児島県の東半分の旧国名は「大隅国」である。薩摩国と大隅国が併合される形で「薩摩藩」となった。薩摩藩は「鹿児島藩」とも呼ばれていた。むしろ「鹿児島藩」の方が正式な名称であり、「薩摩藩」は通称と位置づけられる。
薩摩国の武人は「薩摩隼人(さつまはやと)」と呼ばれた。薩摩隼人は勇猛さによって広く知られていた。
「薩州」は「薩摩」の別名である。
「薩摩」という呼び名は、現代においても当該地域の別名あるいは美名としてが用いられることがある。また、薩摩郡、さつま町(旧薩摩町)、薩摩川内市など、薩摩の名を冠する地名は今もある。
「サツマイモ(薩摩芋)」は、17世紀頃に中国 - 沖縄 - 九州と伝来して、九州南部で栽培が始まて広く知られるようになったため、「薩摩の芋」ということで「薩摩芋」の呼び名が定着したといわれている。
「薩摩」に関連する用語の解説
薩摩焼
「薩摩焼」は、鹿児島県で生産される陶磁器の呼び名である。豊臣秀吉が主導した文禄・慶長の役によって、朝鮮から薩摩の島津氏の元へやって来た人によって発展したとされる。薩摩焼は「白薩摩」と「黒薩摩」に大別される。白薩摩は、かつては貴人のための焼き物として作られた、鮮やかな装飾を施した焼き物である。黒薩摩は、かつては大衆用に作られた、主に焼酎を飲むための器である。
薩摩揚げ
「薩摩揚げ」は、魚肉のすり身を油で揚げた食べ物である。今日では「さつま揚げ」と表記されることが多い。薩摩揚げは、中国から琉球を経由して薩摩に入り、日本全国に広まったことから、「薩摩」の名を冠するようになったとされる。薩摩芋と同じである。現代では日本全国で製造され食べられている。
薩摩切子
「薩摩切子」は、ガラスを用いた、鹿児島県の伝統的な工芸品である。無色透明のガラスと色のついたガラスが重ねられ、カット加工によって無色透明のガラスを露出させることで、鮮やかな模様を形作る。薩摩藩
「薩摩藩」は、江戸時代に、旧薩摩国、旧大隅国、ならびに旧日向国の一部を統合する形で置かれた藩である。島津家を代々の藩主とした。西郷隆盛や大久保利通をはじめとする日本上重要な人物も多数輩出している。薩摩川内市
「薩摩川内市」は、鹿児島県の北西部に位置する自治体の名称である。複数の市町村が合併してできた経緯を持つ。かつて薩摩国があった地域に所在し、かつ、合併の中心となった自治体が川内市である。薩摩蒸気屋
「薩摩蒸気屋」は鹿児島県に拠点を置き、九州に展開している菓子メーカーである。1988年創業の有限会社。正式な表記は「薩摩蒸氣屋」である。銘菓「かすたどん」をはじめ、蒸して作られる和菓子やケーキが主力商品である。さつま【薩摩】
さつま【薩摩】
薩摩
姓 | 読み方 |
---|---|
薩摩 | さつま |
薩摩
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/14 14:04 UTC 版)
薩摩(さつま)
鹿児島県
地名
元々は、薩摩国の行政地域を意味する言葉。
- 薩摩国 - 日本国内の令制国の一つ。鹿児島県の西半分。
- 薩摩藩 - 薩摩国および大隅国(宮崎県の一部を含む)を領国とする江戸時代の藩。幕末の雄藩の1つ。
- 薩摩郡 - 鹿児島県(薩摩国)の郡のひとつ。古くは現在の薩摩川内市を含む。
- 薩摩町 - 薩摩郡にあった町。現在はさつま町の一部。
- 薩摩閥 - 幕末明治の一大政治勢力。「元勲」「元老」なども参照。
その他
鹿児島県の薩摩に関連・由来する名称。
- 薩摩 (野球チーム) - 鹿児島県鹿児島市に本拠地を置き活動していた社会人野球のクラブチーム。
- 薩摩 (戦艦) - 大日本帝国海軍の戦艦。
- サツマイモ - 「薩摩」「おさつ」などとも呼ばれる。
- 薩摩焼 - 鹿児島県内で焼かれる陶磁器。たんに薩摩とも呼ばれる。
その他
- 薩摩町 (名古屋市) - 名古屋市瑞穂区の地名。
- 薩摩町 (彦根市) - 滋賀県彦根市の地名。古代、薩摩隼人が居住したためという。
- 薩摩氏 - 日本の姓のひとつ。薩摩治郎八等。
関連項目
- さつま
- Wikipedia:索引 さつ#さつま
- 「薩摩」で始まるページの一覧
- タイトルに「薩摩」を含むページの一覧
- ウンシュウミカン(英名がSatsuma)
薩摩
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陸王郷士をトップとする不良集団『郷中隼人(ごじゅうはやと)』によって統治されている地域。領内の商業施設・交通機関などは陸王に掌握されており、その情報網によって、外部から来た人間の行動の全ては幹部に即座に報告される。 陸王 郷士(りくおう ごうし) “薩摩”を治める『平成の五大老』の一人で、不良集団『郷中隼人』のトップ。“七献宝樹”の一つである『珊瑚の鎧(さんごのよろい)』を所有する。対峙した正次が見上げるほどの巨漢で、背中には不動明王の刺青を入れている。カゴシマの英雄である西郷隆盛を崇拝している。老若男女を問わず地域住民たちからも慕われており、県知事とも親しい関係にあるなど絶大な影響力を持つ。 村雨と時を同じくして、『瑪瑙の刀』を狙って勝男の葬儀場に現れる。その際、手土産として最高級の黒豚を丸ごと一頭持ってくるなど、豪放磊落な人物。裏拳一発で正次を吹き飛ばし圧倒的なパワーを見せつけるが、その後の交戦で想定外の紀伊の実力を思い知り、その場は一旦矛を収めて引き上げた。 『紀伊浪』が薩摩に乗り込んできたことを知り、幹部たちと共に座してそれを迎え撃ち、幹部たちを次々と撃破する彼らとの対決を楽しみにしていたが、25歳の誕生日を迎えた直後に何者かに殺害され、その現場には『紀伊浪』の旗が残されていた。 陸王 羅門(りくおう らもん) 『郷中隼人』の幹部。陸王郷士の弟であり、強平の兄。兄の不在時にはチームを取り仕切るなど実質的なNo.2として認識されている。 薩摩に乗り込んできた『紀伊浪』を迎え撃つも郷士が殺害されるという非常事態に陥る。当初は『紀伊浪』を疑うも『珊瑚の鎧』が盗まれたことと犬塚の裏切りを知って、正次たちとともに犬塚と銀次を追い詰める。犬塚に罰を下していたところを止めに入った正次が『郷中隼人』100人近くを相手に大立ち回りを演じたことで何かを感じ、兄の死の真相を共に探すことを決意する。 陸王 強平(りくおう きょうへい) 『郷中隼人』の幹部。陸王郷士・羅門の弟。額には猛獣による古傷が残っており、普段はバンダナを巻いている。 かつては薩摩の看板を盾に悪さを繰り返しており、それを見かねた郷士によって自衛隊に入れられていた。そこで知り合った元に度々喧嘩を仕掛けるも相手にされず、逆に熊に襲われそうになったところを救われたことで借りを作る形となる。 薩摩に乗り込んできた『紀伊浪』を迎え撃ち、因縁のある元と対決。自衛隊を通じて肉体的にも精神的にも成長したこともあって元を追い詰めるも、渾身の一撃を受けて敗北した。郷士が殺害され、『紀伊浪』が羅門に犯人として疑われた際は影山と共に彼らの無実を信じていた。 影山 巽(かげやま たつみ) 『郷中隼人』の幹部。剣術の使い手であり、常に“武”を探求する求道者のような人物。 薩摩“第二の刺客”として正次と対決をするが、喧嘩を心から楽しむそのメンタリティに屈し敗北を認める。 犬塚 猛(いぬづか たけき) 『郷中隼人』の幹部。サイドを刈り上げ、綺麗に逆立てた髪型が特徴で、正次からは「ハブラシヘッド」と呼ばれた。 表向きには幹部として忠誠を誓っているが、実は郷士の死に乗じて『珊瑚の鎧』を銀次と共謀して盗み出し、薩摩を大混乱に陥れた張本人。不良にも関わらず地域に慕われる青年団としてチームを運営する陸王体制に不満を抱いており、郷士のことは尊敬していなかった。野心溢れる性格で銀次にも従っていたが、ゆくゆくは彼を追い落とそうとも考えていた。 『珊瑚の鎧』を盗み出して逃走しようとするも銀次に切り捨てられて羅門たちに捕まり、100人以上から凄惨な私刑を受けて殺されそうになるが、正次によって救われた。その後は羅門から尋問を受けるも、元々単細胞な性格だったことから有益な情報は持っていなかった模様。 郡司 利郎(ぐんじ としろう) 『郷中隼人』の幹部。パンチパーマで口髭を蓄えた風貌。元極道であり、かつては陸王の命を狙っていたこともある。 「客人には礼儀を払う」という陸王のポリシーにより、薩摩に乗り込んできた『紀伊浪』メンバーをねんごろに出迎え、気さくな態度で自家用車を運転するなどして観光名所を案内して回る。しかし、一通り巡った後で態度を豹変させ、薩摩“第一の刺客”として聖に挑みかかる。善戦したものの、“リミッター”の外れた聖の猛攻を受け敗れ去った。
※この「薩摩」の解説は、「元ヤン」の解説の一部です。
「薩摩」を含む「元ヤン」の記事については、「元ヤン」の概要を参照ください。
薩摩
「薩摩」の例文・使い方・用例・文例
- この薩摩芋は生焼けでがりがりする。
- タバコは薩摩の名産だ
- 栗の実のように,水分が少なく甘い薩摩芋
- 薩摩藩と長州藩
- (昔,日本で)薩摩という国
- 薩摩焼という陶磁器
- 薩摩節という歌
- 古代の九州南部の薩摩,大隈地方に居住した民
- 薩摩藩出身者から成る派閥
- 薩摩揚げという,魚肉に味付けをして揚げた食品
- 薩摩汁という料理
- 大薩摩節という江戸浄瑠璃
- (昔日本で)薩摩という国
- 薩摩下駄というはきもの
- 薩摩上布という,琉球産の麻織物
- (昔,日本で)薩摩という国の武士
- 薩摩琵琶という,琵琶の歌曲
- 薩摩琵琶という楽器
- 硫黄島という,薩摩半島南岸の南方にある島
- 薩摩絣という,薩摩から産出する木綿絣
薩摩と同じ種類の言葉
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