樋口敬二とは? わかりやすく解説

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樋口敬二

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/02 01:41 UTC 版)

樋口 敬二(ひぐち けいじ、1927年11月26日 - 2018年10月19日)は、日本の雪氷物理学者名古屋大学名誉教授[1]

来歴・人物

朝鮮半島(現在の韓国)の木浦で生まれ[1]京都で育つ。第三高等学校時代に氷の実験を試み、1949年、中谷宇吉郎に師事するために北海道大学に入学、1952年北海道大学理学部卒、1955年同大学院研究奨学生前期修了。1960年理学博士。1961年北大理学部助教授。航空機を使って石狩平野の降雪雲を観測し「紙の雪」の撒布実験などを行う。1966年名古屋大学理学部教授。現地調査・航空機によって雪渓氷河永久凍土などを観測し、地球温暖化の影響に関する先駆的研究を進めた。1973年『地球からの発想』で日本エッセイスト・クラブ賞受賞。1991年名大を定年退官、名誉教授、中部大学教授(-1997年)、1993年名古屋市科学館館長(-2005年)[2]

2018年10月19日に肺炎のため死去。90歳没[1]

指導学生に藤井理行国立極地研究所所長や[3]3Dプリンタ考案者の小玉秀男などがいる[4]

受賞・受章歴

著書

  • 『地球からの発想』1972 新潮選書 のち朝日文庫
  • 『氷河への旅』1982 (新潮選書)
  • 『食べものと日本人の知恵』(編)パンリサーチインスティテュート 1982
  • 『雪と氷の世界から』1985 (岩波新書)
  • 『新しい日本を創る』講談社 1988.12
  • 『地球温暖化と日本』第一法規出版東海支社 (県民大学叢書) 1999
  • 『夢を翔んだ翼ボイジャー 無給油無着陸の世界一周機』酣燈社 2010

出典

  1. ^ a b c d e f 【おくやみ】樋口敬二さん 名古屋大名誉教授、氷雪物理学”. 東京新聞 (2018年10月23日). 2018年10月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年6月2日閲覧。
  2. ^ 「沿革」名古屋市科学館
  3. ^ 国立極地研究所 国立極地研究所 所長 藤井理行氏多摩てばこネット2009.06.25
  4. ^ 3Dプリンターと名古屋大学名大ウォッチ2019年06月28日
  5. ^ 「2002年秋の叙勲 勲三等以上と在外邦人、外国人叙勲の受章者一覧」『読売新聞』2002年11月3日朝刊

参考文献

  • 読売新聞人物DB
  • 著書の紹介文
先代
岡田博
名古屋市科学館館長
1993年 - 2005年
次代
柳田博明



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