国制の種類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/13 04:02 UTC 版)
あらゆる共同体は国という共同体の一部分であり、共同体のそれぞれに応じてそれ相当のフィリア(愛)が存在する(第8巻第9章)。国制には「君主制」・「貴族制」・「ティモクラティア(有資産者制・制限民主制)」の三種があり、最善のものは「君主制」で、最低なものは「ティモクラティア」である。またそれぞれ三種の逸脱形態として、自己の功益を考える「僭主制」・国に属するものを価値に背いて配分する「寡頭制」・国制本来の形態から少し逸脱した「民主制」に移行していく可能性がみられる。父親の支配は「僭主制」のそれで、夫婦間の富と力に即しては「寡頭制」に変じ、主人がいなくみんなが均等である場合には「民主制」が行われる。支配者と被支配者とを通づるいかなる共同的なものも存在しない場合においては、「正」もないが、愛もまたありえない(第8巻第10、11章)。 「国制分類 (プラトン)」も参照
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