analogy
「analogy」とは、類似・類推・類推による説明・類推法・相似のことを意味する英語表現である。
「analogy」とは・「analogy」の意味
「analogy」は、名詞として用いられ、類似・類推・類推による説明・類推法といったことを意味する。「analogy」が生物学的な文脈で用いられたときは「相似」という意味をもつことがある。複数形は「analogies」である。「analogy」の語源・由来
「analogy」の原義は、「ある論理の上で似ている点」である。印欧語系で「寄せ集める」という意味をもつ「leg-」が古代ギリシャ語で「言う」という意味をもつ「lego」となり、これが古代ギリシャ語で「論理」という意味をもつ「logos」となり、「~の上に」という意味をもつ「ana-」が付属して、古代ギリシャ語で「割合」という意味をもつ「analogia」となった。これが変化してラテン語で「類似性」という「analogia」となり、最終的に英語で「analogy」という表現が用いられるようになった。「analogy」の覚え方
「analogy」は、「analogue(アナログ)」「analog(アナログ)」「analogize(類推する)」「analogous(類似の)」といった関連語と合わせて覚えるとよい。「analogy」の発音・読み方
「analogy」の発音記号は、「ənǽlədʒi」である。カタカナで表記すると「アナロジー」となる。実際に発音する際は、「アナァラァヂィ」のようになる。「ə」は、口を少し開け、弱くあいまいに「ア」と言う。「n」は、舌先を前歯の裏の歯茎につけて息が口から出るのを止めた状態を作った後、鼻に抜けるように「ヌ」という音を出す。「æ」は、口を横にあけて「ア」と「エ」の中間のような音を発音する。「l」は、舌先を前歯の裏の歯茎につけた状態で「ウ」と「ル」を同時に出すように発音する。ここで再び「ə」を発音する。「dʒ」は、唇を前に突き出し、息だけで「ヂュ」と発音する。「i」は、日本語の「エ」と「イ」を同時に言うイメージで「イ」と発音する。
「analogy」の類語
「analogy」の類語として、「metaphor」「simile」「equivalent」「similarity」などが挙げられる。「analogy」の対義語
「analogy」の対義語として、「difference」「discrepancy」「variation」「divergence」などが挙げられる。「analogy」を含む英熟語・英語表現
「by analogy」とは
「by analogy」は、「類推によって」という意味をもつ。用例には、「We can learn a user's tastes by analogy from their search history(私たちはユーザの嗜好を検索履歴から類推して知ることができる)」などがある。
「in analogy to」とは
「in analogy to~」は、「~と同様に」という意味をもつ。
「as an analogy」とは
「as an analogy」は、「類推として」という意味をもつ。
「false analogy」とは
「false analogy」は、「似て非なる事」という意味をもつ。
「draw an analogy between~」とは
「draw an analogy between~」は、「~の間の類似点を示す」という意味をもつ。用例には、「He drew an analogy between two things(彼は二者の類似点を指摘した)」「She drew an analogy between human and chimpanzee behavior(彼女は人間とチンパンジーの行動の類似点を示した)」などがある。
「a forced analogy」とは
「a forced analogy」は、「こじつけ」という意味をもつ。
「on the analogy of~」とは
「on the analogy of~」は、「~の類推により」という意味をもつ。
「have some analogy with~」とは
「have some analogy with~」は、「~にいくらか類似している」という意味をもつ。
「Analogy(彩音の曲)」とは
『Analogy』は、2021年7月28日にリリースされた彩音の楽曲である。作詞を彩音が、作曲を志倉千代丸が務めた。テレビアニメ『ひぐらしのなく頃に 卒』のオープニングテーマとして使用された。『【限定盤】Analogy ~彩音 HIGURASHI Song Collection~』に収録されている。『【限定盤】Analogy ~彩音 HIGURASHI Song Collection~』には、『Analogy』のほか、書き下ろし曲『Invisible light』と彩音が歌う歌など、全13曲が収録されている。「analogy」の使い方・例文
「analogy」を用いた例文には、「There is an analogy between the heart and a pump(心臓はポンプに類似している)」「I see no analogy between your problem and mine(私の問題とあなたの問題との間には類似点はない)」「I used the analogy of basketball to explain the theory(その理論を説明するのにバスケットボールを例えとして使った)」「The event has an analogy in European history(この事件はアメリカの歴史に類例がある)」「Is this a good analogy?(これはうまい類推ではないですか?)」などがある。類推
類推(るいすい)または類比(るいひ)、アナロジー(analogy)とは、特定の事物に基づく情報を、他の特定の事物へ、それらの間の何らかの類似に基づいて適用する認知過程である。古代ギリシャ語で「比例」を意味する ἀναλογία アナロギアーといった概念に由来し、広義においてこれはロゴスに含有する。
類推は、問題解決、意思決定、記憶、説明(メタファーなどの修辞技法)、科学理論の形成、芸術家の創意創造作業などにおいて重要な過程であるが、論理的誤謬の排除が難しい場合も多く、脆弱な論証方法である。科学的な新概念の形成過程は、チャールズ・パースによるアブダクション理論として区別されることもある。
異なる事象に対し類推することで、共通性を見出す言語的作業が比喩である。 言語学では、言語自体に対する類推が言語の変化の大きな要因とされる。
アナロジズム
自然を客体化し、その属性や力を人体などの別の客体に照応させて類推する自然観を、フィリップ・デスコラはアナロジズムと呼んだ[1]。デスコラは「アナロジズム的存在論は、諸存在の特異性を繰り返し経験する中で、執拗に照応関係を用いることで、多様なものの増殖から来る無秩序の感覚を和らげようとする[1]」と述べ、アナロジズムは歴史上の諸文明にさまざまな形で見られる考え方と指摘している。例えば、マクロコスモスとミクロコスモスの照応は占いや中国の山水画の基本的な考え方であり、ストア哲学や新プラトン主義に哲学的アイデアを与えている[1]。
自然科学
物理学では、新たな理論が形成される際に、他の理論からの類推が大きな役割を果たした例が見られる。例えば、ファラデーは電磁気学の研究において流体力学からの類推を用い、マクスウェル方程式が導かれた。
量子力学の創成期(前期量子論)においては、ボーアが惑星の運動からの類推に量子条件を加えることで、原子構造を説明した。またかつて波と考えられていた光に粒子としての性質(光量子)があることが明らかとなり、さらに光と物質の運動との間に類似の原理(変分原理)があることから類推して、ルイ・ド・ブロイは物質にも波の性質(物質波)があると考え、これがシュレーディンガー方程式の発見につながった。
移動現象論においては、運動量、熱、物質量の移動に関して、アナロジーを用いて、同じ形の微分方程式で論じることが可能となっている。
言語における類推
言語表現において、表現される事物に関しての類推に基づいた表現方法を比喩という。これは大きく、類推であることを明示する直喩と、明示せずに別の(文字通りには別の意味にとれる)表現に置き換える隠喩(メタファー)とに分けられる。
一方言語学では、言語自体に対する類推が言語の変化の大きな要因とされる。これらは変化する時点では誤用のことが多いが、時代の推移とともに定着するものが出てくる。例えば動詞「死ぬ」は本来ナ行変格活用(連体形・口語体終止形は「死ぬる」:一部の方言には残っている)であったが、五段活用からの類推で五段活用に変化した。このように不規則変化が類推により規則変化に移行した例は、英語の過去形・過去分詞の語尾-edなど、多くの言語に見られる。
脚注
- ^ a b c 箭内匡『イメージの人類学』 せりか書房 2018年 ISBN 978-4-7967-0373-4 pp.165-168.
関連項目
アナロジー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/21 00:40 UTC 版)
運動量移動について、移動方向に流れがある場合の運動量流束τf は抵抗係数f を用いてτf = -fρvx2/2 で表すことができる。これと流れがない場合の流束との比は次式のように抵抗係数とレイノルズ数で表される。 − f ρ v x 2 / 2 − μ v x / y = f R e y 2 {\displaystyle {\frac {-f\rho v_{x}^{2}/2}{-\mu v_{x}/y}}={\frac {fRe_{y}}{2}}} 熱移動について、流れがある場合の熱流束qf は熱伝達率h を用いてqf = -hΔT であるから、流れがない場合の熱流束との比はヌセルト数Nu またはスタントン数St で表される。 − h Δ T − λ Δ T / Δ y = N u = S t R e P r {\displaystyle {\frac {-h\Delta T}{-\lambda \Delta T/\Delta y}}=Nu=St\,Re\,Pr} 物質移動についても同様にして、流れがある場合とない場合の質量流束の比はシャーウッド数Sh で表される。 上記における運動量流束の比と熱流束の比は同じ流れでは等しいとすることで各種の相関式が提案されている。熱流束を質量流束に置き換えて作った相関式も成り立つ。 レイノルズのアナロジー(en:Reynolds analogy) レイノルズは、さらにヌセルト数がプラントル数にも比例すると考え次式を導いた。この式はプラントル数が1の場合、実験的に成り立つ。 N u = f 2 R e y P r {\displaystyle Nu={\frac {f}{2}}Re_{y}Pr} または S t = f 2 {\displaystyle St={\frac {f}{2}}} プラントル・テイラーのアナロジー レイノルズのアナロジーに対してプラントル数が1から外れた場合に、粘性底層を考慮してプラントルが提案した。粘性底層を実際より厚く見積もるため熱伝達は過小評価されている。平板に沿った流れについて S t x = f x 2 1 1 + 2.11 R e x − 0.1 ( P r − 1 ) {\displaystyle St_{x}={\frac {f_{x}}{2}}{\frac {1}{1+2.11Re_{x}^{-0.1}(Pr-1)}}} 管内流について S t = f 2 f 1 + 1.99 R e − 0.125 ( P r − 1 ) , f = T w − T c T w − T m u m u c {\displaystyle St={\frac {f}{2}}{\frac {f}{1+1.99Re^{-0.125}(Pr-1)}},\quad f={\frac {T_{\mathrm {w} }-T_{\mathrm {c} }}{T_{\mathrm {w} }-T_{\mathrm {m} }}}{\frac {u_{\mathrm {m} }}{u_{\mathrm {c} }}}} ここでT は温度、u は流速、添え字のwは壁面、mは平均値、cは管軸上を表す。 カルマンのアナロジー プラントル・テイラーのアナロジーからさらに、粘性底層と乱流層の間の遷移層を考慮したアナロジー式。Pr = 0.5~10で実験値とよく一致する。ベルタら、マルチネリによって拡張され、カルマン・ベルタ・マルチネリのアナロジーとも呼ばれる。 コルバーンのアナロジー 等温円管内の発達した乱流熱伝達の実験結果に基づいた経験式。jH はコルバーンのj因子と呼ばれる。平板の乱流熱伝達についても成り立つ。 j H ≡ S t P r 2 / 3 = f 2 {\displaystyle j_{\mathrm {H} }\equiv StPr^{2/3}={\frac {f}{2}}} マルチネリのアナロジー 低プラントル数Pr = 0.004~0.06 の液体金属について、熱流束一様の円管で用いられる。 リョンの式 マルチネリのアナロジーは数式が複雑なため提案された簡便な式。 N u d = 7 + 0.025 ( P r R e d ) 0.8 , P r < 0.1 , 10 2 < P r R e d < 10 6 {\displaystyle Nu_{d}=7+0.025(PrRe_{d})^{0.8},\quad Pr<0.1,\quad 10^{2}<PrRe_{d}<10^{6}} Subbotinの式 リョンの式と同様、マルチネリのアナロジーの簡便化された式だが、清浄な液体金属の実験値によく合うと言われる。 N u d = 5 + 0.025 ( P r R e d ) 0.8 {\displaystyle Nu_{d}=5+0.025(PrRe_{d})^{0.8}} チルトン・コルバーンのアナロジー(en:Chilton and Colburn J-factor analogy) 熱移動と物質移動のアナロジーを表す相関式。hは熱伝達率、kは物質移動係数、Scはシュミット数。たとえば空気-水蒸気系では S c / P r ≃ 0.62 / 0.7 ≃ 1 {\displaystyle Sc/Pr\simeq 0.62/0.7\simeq 1} であるためルイスの関係が成り立つ。 h k = c p ( S c P r ) 2 3 {\displaystyle {\frac {h}{k}}=c_{p}\left({\frac {Sc}{Pr}}\right)^{\frac {2}{3}}}
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