概要
※この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません。
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- ★★★ Excellent!!!私はみんなとは違うから
主人公の沙羅は混血で、「浅黒い手」を持っている。
背が高く、カーリーヘア。日本では目立つ容姿だ。
父はすでに亡く、日本人の母と二人暮らし。
夢は本場で学んでシンガーになること。
――とてもとてもお金がいる、遠い夢。
リズム&ブルース。
身体に流れるのはその音楽。
わたしの夢に連れて行って。あなたたちのところまで連れて行って。
音楽が鳴れば身体が揺れる。
他の子とは違う外観であることも、奇異の眼で見られることも、忘れてしまう。
だってわたしはあなたたちと同じだから。
血を絞り出すような哀しみと、拳を空に突き上げる解放感のR&B、この歌をうたっていたのは、わたしと同…続きを読む - ★★★ Excellent!!!宿るパッション、響かせちゃうぞ!
特筆すべきは、この物語は単なる『音楽をベースにした青春物語』じゃない、ということなのです。
縦軸には、音楽を志す若者たちのパッションが。
そして横軸には、音楽史とそれを創ってきた数多の物語。更には生み出されてきた理論に至るまで。これらが実に読みやすく魅力的な文体で紡がれていきます。読者をその深淵へと、ぐいぐい惹き込んでいくのです。
だからでしょうか、本来、経験薄く未熟であるはずの主人公たちが、深く分厚いものを背負っているかのように感じるのです。
…脈々と続く、先人達のパッションを。
色々と考えさせられるエピソード。そして爽やかで解放されるような読後感。
青春っていいなあーっ!
最高でした…続きを読む - ★★★ Excellent!!!さまざまな出会いや葛藤を経て「自分の歌」が歌えるまで
R&Bシンガーの夢を追う若者を飾らず等身大に描いた青春ドラマ。名曲に彩られた人間味のあるストーリー展開と、ヒロイン沙羅の瑞々しくしなやかな感性が魅力的です。
浅黒い肌を持つ自分の出生と、裕福ではない家庭環境、その中で夢を追うことへの葛藤、そしてまだスタートラインに立ったばかりのシンガーとしての不安。沙羅は色んな現実に直面しながらも、自分のやり方で歌と向き合っていきます。
沙羅をとりまく登場人物も個性的です。音楽業界だけにひと癖もふた癖もある人が多いのですが、それぞれの人生が多面的に描かれることで、親子や男女など、人間同士の複雑な心の機敏が感じられます。
そしてなんといっても随所にちりばめら…続きを読む - ★★★ Excellent!!!夢と現実の間で揺れる若き女性の成長と音楽への情熱の物語
この物語は、若者たちが抱える夢と現実の狭間での葛藤、自己実現への道を模索する姿を深く、繊細に描き出している。
沙羅という一人の女性が自らのルーツと向き合い、音楽を通じて自己表現を試みる過程は、まるでR&Bのリズムのように、読者の心を打つ。
この物語には、音楽がもたらす救済と変革の力が存分に描かれている。
沙羅が、R&Bという音楽ジャンルに情熱を注ぎながら、自分自身と向き合い、成長していく様は、読者に勇気と希望を与える。
また、キャラクターたちが抱える様々な問題や葛藤は、現代社会における若者たちが直面する普遍的な課題を反映しており、共感を呼ぶ。
特に、「沙羅の母親との関係」、「藤沢や…続きを読む - ★★★ Excellent!!!R&Bが物語の中心にあるのですが、外連味のない心情描写が魅力の小説です
最新話の9話まで読んだ状態でのレビューになります。
R&B(リズム&ブルース)を物語の中心に置いた話です。あ、ちなみに、私も知りませんでしたw 私の知っている音楽の世界はせまいので、勉強になってます。本当にありがたいのです。
ではなくて、本題。これ、普通に音楽の話に見えますし、実際、音楽の話なんですが、一番のウリは心の描写、移り変わり、そして、熱意。なんというか、心の変化の描写が、妙に生々しくリアルなんです。私は、音楽なんかそっちのけで、そっちの表現にメロメロです。なんとうか、今までいろいろな心情描写をみてきましたが、なんというか外連味がなく、直球なんですよ。これが、本当に私の心に刺さる…続きを読む