概要
赦してもらう必要はなかった。おれは本当に呪われているのだから。
宝石国の皇帝は代々、カラヴィンカと呼ばれる特別な皇女が天の力で指名する。皇女キランに選ばれるため国入りするティフィスを追ってきた血色の髪の賞金稼ぎイールは、夜の王宮で思いがけない者に出会った。吹雪の底で数百年の孤独が解かれる物語。
第十回本物川小説大賞参加作品。
金賞ならびに長髪イケメン賞をいただきました。ありがとうございます。
制作舞台裏はこちら↓
『カラヴィンカの祝福:解題あるいは覚え書き、あと外伝』
https://kakuyomu.jp/works/1177354054890409085
第十回本物川小説大賞参加作品。
金賞ならびに長髪イケメン賞をいただきました。ありがとうございます。
制作舞台裏はこちら↓
『カラヴィンカの祝福:解題あるいは覚え書き、あと外伝』
https://kakuyomu.jp/works/1177354054890409085
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!細部にわたって設定が練られた神話の織りなす世界
コンパクトにまとまった模範的なファンタジー小説でした。リーダビリティも高く、あっと言う間に読んでしましました。すごくよくできていると思います。細部にわたって設定が練られており、神話の織りなす世界観も読み応えあります。素敵な表紙と挿絵をつけて本にしたいくらいです。本物川小説大賞は深い!
「神は細部に宿る」と言いますが、その世界を際立たせるちょっとした細部の描写がもう少しあると、設定と世界観がより豊かになったような気がします。それは服装、食べ物、髪型、習慣なんでもいいのですが、日常当たり前にあるもので、でも我々には明らかに異質で心を躍らせるなにかがあるものです。
小説では過去の設定や世界観、登場…続きを読む - ★★★ Excellent!!!長い孤独の終わり
何よりもまずこの作品で一番好きな一文。
「おれを呪う力を、時には誰かを助けるために使ってもいいはずだ」
忌まわれて故郷を出て、それっきり。
孤独でいることが唯一好きな人に報いる道だと、長い時を独りですごした男が、片翼を見つける物語。
雪と色を使った表現が美しく、引き込まれたまま物語はクライマックスへ。
こう、鍋島作品の魅力は言語化できる物もできない物もたくさんあるのですが、鍋島さんの名付けのセンスがとても好きで、とりあえず冒頭三文字で僕はやられました。
これは願望ですが、主人公が生を全うする能力を獲得したんだったらいいなぁと思ってます。
「今回も良かったぞ鍋島ぁっ!」
という私…続きを読む