STEINS;GATE 線形拘束のフェノグラム
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STEINS;GATE | |
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ジャンル | アドベンチャー、SF |
ゲーム:STEINS;GATE 線形拘束のフェノグラム | |
ゲームジャンル | 想定多元ADV |
対応機種 | Xbox 360 PlayStation 3 PlayStation Vita iOS PlayStation 4 Windows(Steam) Nintendo Switch |
開発元 | ニトロプラス 5pb. |
発売元 | MAGES.(5pb.) |
メディア | XB360:DVD-ROM PS3:BD-ROM PS Vita:PlayStation Vitaカード iOS/PS4/Steam:ダウンロード販売 Switch:Switchゲームカード |
プレイ人数 | 1人 |
発売日 | XB360/PS3:2013年4月25日 PS Vita:2013年11月28日 iOS:2014年9月25日 PS4:2018年9月20日 Steam:2019年2月20日 Switch:2019年3月20日 |
レイティング | CERO:B(12才以上対象) |
コンテンツアイコン | セクシャル、暴力 |
キャラクター名設定 | 不可 |
キャラクターボイス | フルボイス |
テンプレート - ノート | |
プロジェクト | ゲーム |
ポータル | ゲーム |
『STEINS;GATE 線形拘束のフェノグラム』(シュタインズ・ゲート せんけいこうそくのフェノグラム)は、MAGES.より発売された日本のアドベンチャーゲーム。
タイトルのフェノグラムとは、直訳すると「表現図」を意味する。
概要
[編集]本作は、『比翼恋理のだーりん』『変移空間のオクテット』に続く『STEINS;GATE』のファンディスク第3弾として、XB360版・PS3版が、2013年4月25日に同時発売された。その後、PS Vita版が同年11月28日に発売され、iOS版は2014年9月25日に発売された。
4年ほど経った後、HDリマスターされたPS4版が2018年9月20日に発売された。翌年には、Steam版が2019年2月20日、Switch版が同年3月20日に発売された。
美少女ゲームをテーマにした『比翼恋理のだーりん』とは異なり、シリアスな展開であるのが特徴である。
他のファンディスク作品と同様に、2024年現在までアニメ化はされていない。
本作をライトノベル化した、「STEINS;GATE 線形拘束のモザイシズム」が発売された。
あらすじ
[編集]基本的に、それぞれのストーリーは独立しており、本編「STEINS;GATE」を補完するような作品となっている。
初回ストーリー
[編集]- 走査線上のジキル (岡部倫太郎)
- ラウンダー襲撃から1年後……。岡部倫太郎は、秋葉原の平和を守る正義のヒーロー「アルパカマン」として活躍していた。非力で喧嘩も弱い岡部だが、Dメールやタイムリープマシンを駆使することで未来を予測し、危機や障害を乗り越えていく。そんな彼を、まゆりはすぐそばで応援していた。
- しかし、タイムリープによる世界線変動のたびに、「誰かを助けると誰かが不幸になる」という繰り返しで、岡部は精神的に疲労していく……。そんな岡部の前に、喪服姿の牧瀬紅莉栖が現れて、驚くべき「真実」を告げられる。
- 今まで岡部とともに過ごしてきたまゆりは「幻影」であり、岡部が自分で作ったアルパカスーツを着たときだけ、まゆりの幻影を見ていたのだ。1年前の「ラウンダー襲撃」によりまゆりは死亡しており、岡部がまゆりを救うため何度タイムリープしてやり直しても「まゆりの死」は変えられず、岡部が「まゆりの救出」を諦めた先の世界線だったのだ。
- 岡部は困惑するものの、もう一度まゆりを救うため過去に戻ることを決意して、タイムリープマシンで1年前へと旅立つ。
1度目の解放後
[編集]- 絢爛仮想のファムファタール (橋田至)
- 橋田至(ダル)は、コミケのコスプレ会場で、マイナーキャラの「チョップスティックガール」の女性コスプレイヤーとぶつかり、絆創膏をもらう。帰宅後、@ちゃんねるにて「チョップスティックガール」というコテハンが書き込んだ、黒服の男から手渡されたという「B14 7H 8H Y91」という暗号を目にする。
- コミケ会場で出会ったコスプレイヤーを思い出したダルは、同じく暗号が気になった牧瀬紅莉栖と共に調査に乗り出す。しばらくして、秋葉原にいるというスレ主のチョプ子から「暗号が解けたかも」「やばい爆弾ある」という書き込みがされるが、その後チョプ子が「釣り宣言」したことでスレは終息する。
- しかし、本人と会っていたダルは違和感を感じ、ネット情報からチョプ子こと阿万音由季の個人情報を特定して電話をかけるが、微かな呻き声があった後に切られてしまう。その後、携帯の位置情報を特定したダルは、ラジオ会館に突入するが、作業員姿の男たちにバレてしまう。そこに鈴羽が現れて、拳銃を撃ってくる男達に反撃して事なきを得る[注 1]。
- 鈴羽に協力を求められたダルは、暗号が「マンホールの識別番号」であることに気付き、そのマンホールを見つけて突入。地下にあった旧万世橋駅の一室で、由季を発見する。そこに桐生萌郁が現れ、ダルに「ラウンダーのテロ計画」について知っているか聞き[注 2]、抵抗するダルの足を銃で撃ち抜く[注 3]。
- 手錠で拘束されたダルは、残り11分のカウントダウン中の「時限爆弾」を発見する。ダルから電話を受けた鈴羽が駆けつけ、時限爆弾を持って遠ざかった所で爆発。ダルと由季は軽傷で済んだが、鈴羽は消息不明となる[注 4]。病院から抜け出したダルは、3日目のコミマに行こうとしたところで物語は終わりを告げる。
- 黄昏色のソーテール (牧瀬紅莉栖)
- タイムリープマシンが完成した直後、何気なく携帯電話を取った岡部の態度が豹変する。フェイリスが失踪した岡部を見つけ、ラボに帰ると部屋は血まみれになっており、錯乱する岡部から話を聞くと、SERNの実行部隊ラウンダーによって襲撃を受けた後、何度タイムリープを繰り返しても「まゆりが亡くなる」結果になるという。
- 紅莉栖は、さまざまな方面に影響力を持つ実業家であるフェイリスの父・秋葉幸高に相談する。彼によると、SERNのような秘密結社は世界中に存在するという。さらに幸高は、紅莉栖の父「ドクター中鉢」こと牧瀬章一と旧知の仲であり、若い頃は彼のタイムマシン研究に出資していたという[注 5]。
- 岡部のため、父に連絡を取って助力を求める紅莉栖。章一は紅莉栖に「過去に戻る」ことをアドバイスする。そして、岡部に青森まで謝罪させに来いと告げる。章一の助言を受け、紅莉栖はタイムリープを決意する。
2度目の解放後
[編集]- 幽霊障害のランデヴー (阿万音鈴羽)
- ラジオ会館屋上に放置してあるタイムマシンが激しい雷雨で故障し、落ち込む鈴羽の前に二人の自分が現れる。二人のうち一人は軍服を着ており、もう一人はメイドの姿をしていた。
- 雨鈴鈴曲のスクレイパー (天王寺裕吾)
- ブラウン管工房の店長・ミスターブラウンこと天王寺裕吾は宝くじで三億円を当て、ビルの建て替えを決意する。新ビルが完成するが、娘の綯は喜ばず、ラボメン達の反応も芳しくない。建て替えた事を後悔する天王寺。そんな彼に、岡部がDメールの使用を提案する。
- 桃色幻都のシャ・ノワール (フェイリス・ニャンニャン)
- 秋葉原で囁かれる噂の真相を突き止めるため、フェイリスは鈴羽と共に守護戦士「シャ・ノワール」に扮して調査に乗り出す。
3度目の解放後
[編集]- 迷宮錯綜のヘルマフロディトス (漆原るか)
- Dメールを使ってるかを男に戻すことなく、まゆりの死を受け入れる岡部。るかはタイムリープし、生前のまゆりの願いだった自分のコスプレ姿を彼女に見せてあげることを決意する。本編のるかエンドと似ている部分が多い。
- 悠遠不変のポラリス (椎名まゆり)
- 最近の岡部と紅莉栖の様子が自分のせいでおかしくなっていることに気がついたまゆりは、二人のために岡部と自分の親しい間柄を断つDメールを送り過去改変をする。
- 昏睡励起のクアンタム (桐生萌郁)
- 萌郁はラボメン達の温かさに触れ、仲間意識を深める。だがそれもつかの間、未来ガジェット研究所への襲撃とラボメン達の確保および抹殺が命じられる。
4度目の解放後
[編集]- 三世因果のアブダクション (鳳凰院凶真)
- 岡部はタイムリープの後遺症で記憶を失ってしまう。直後、まゆりを誘拐したと伝えるDメールが届く。
隠しシナリオ
[編集]- 月暈のビヴロスト (天王寺綯)
- 隠しシナリオ。天王寺の死から数年。父を失った綯は、行方不明だった橋田至と再会する。
主題歌
[編集]PS3、Xbox 360版
[編集]- オープニングテーマ「フェノグラム」
- 作詞・作曲 - 志倉千代丸 / 編曲 - オオバコウスケ / 歌 - 彩音
- エンディングテーマ「楽園のホログラム」
- 作詞 - 漆野淳哉 / 作曲 - 須田悦弘 / 編曲 - 磯江俊道 / 歌 - いとうかなこ
- エンディングテーマ「あの夏の日の想い出」
- 作詞 - 志倉千代丸 / 作曲・編曲 - 大島こうすけ / 歌 - Zwei
PS Vita版
[編集]- オープニングテーマ「邂逅のフェタリテート」
- 作詞 - makoto-ONP / 作曲 - 藤井雄大 / 編曲 - オオバコウスケ / 歌 - 彩音
制作スタッフ
[編集]- 企画/原作 - 志倉千代丸
- シナリオ監修 - 林直孝
- シナリオ - 下倉バイオ 、林直孝、三輪清宗、新井輝、坂本正吾、気賀沢昌志、安本亨、みかづき紅月、暁影二、打越鋼太郎
- キャラクターデザイン - huke
- 作画監督/原画 - 後藤圭二、松尾ゆきひろ
- ガジェットデザイン - SH@RP
- 主題歌 - 彩音
- 音楽 - 阿保剛
- エグゼクティブプロデューサー - 志倉千代丸 / でじたろう
- ゼネラルプロデューサー - 市川和弘
- プロデューサー - 松原達也
- ディレクター - 梶岡俊彦
- 制作 - MAGES. / ニトロプラス
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 鈴羽は「由季は自分の母親」だと言い、ラジ館の屋上で「タイムマシン」を見せて、2036年から来たと説明する。鈴羽が母親と会うために連絡を取りコミマ会場で会おうとしたが、その際に「謎の組織」から暗号を受け取った由季は、偶然にその暗号を解いてしまったことから、由季は誘拐されたのだという。
- ^ もとは萌郁がコミマ会場で受け取る予定だった暗号を、似たコスプレ姿をしていた由季が受け取ってしまったことが原因だったのだ。
- ^ 偶然ポケットに入れていた「メタルうーぱ」によって、銃弾が食い止められていた。
- ^ ラジ館の屋上のタイムマシンは消失しており、鈴羽が生存する可能性が紅莉栖によって推測される。
- ^ 2人の師匠の教授がアドバイザーとなり、「相対性理論超越委員会」というネーミングで活動していた。当時、幼い紅莉栖も父に連れられ、幸高の家でフェイリスで遊んだこともあったらしい。その後、幸高の会社の経営が行き詰まって出資を中止した結果、章一は実家のある青森に帰ったという。