M62 (天体)
M62 Messier 62 | ||
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球状星団 M62
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仮符号・別名 | NGC 6266[1] | |
星座 | へびつかい座 | |
見かけの等級 (mv) | 7.39[1] | |
視直径 | 15.0'[2] | |
分類 | 球状星団[1] | |
発見 | ||
発見日 | 1771年6月7日[3] | |
発見者 | シャルル・メシエ[2] | |
発見方法 | 望遠鏡による観測 | |
位置 元期:J2000.0[1] | ||
赤経 (RA, α) | 17h 01m 12.60s[1] | |
赤緯 (Dec, δ) | −30° 06′ 44.5″[1] | |
赤方偏移 | -0.000233[1] | |
視線速度 (Rv) | -70.0 km/s[1] | |
固有運動 (μ) | 赤経: -3.50 ミリ秒/年[1] 赤緯: -0.82 ミリ秒/年[1] | |
距離 | 22,500 光年[2](約6.90kpc) | |
物理的性質 | ||
直径 | 約100 光年[2] | |
他のカタログでの名称 | ||
Mel 159 | ||
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座標: 17h 01m 12.60s, −30° 06′ 44.5″ M62 (NGC 6266) はへびつかい座にある球状星団。
概要
[編集]球状星団としては扁平率が高く、均整がとれていない。これは、天の川銀河の中心部から6,100光年と近くにあるため、その潮汐力が影響を及ぼしていると考えられている[2]。
中心への星の密集度が高く、M15やM30、M70のように、これまでに星団の中心核が崩壊を起こしていた可能性がある[2]。2003年のX線天文衛星チャンドラX線観測衛星の観測では中心部で多数のX線連星が発見された。これらのX線連星は球状星団の恒星が接近・衝突する現象で生じると考えられており、M62ではそのような現象が頻繁に起きているものと想定される[2]。
双眼鏡では、まわりが急に薄くなっており、彗星のように見える。さそり座のM80と同じくらいである。口径20cmの望遠鏡でも見え方はあまり良くならない。口径30cmの望遠鏡では微星がボール状に集まっている様子は観測できるものの、中心部は星に分離できない。口径40cmの望遠鏡の高倍率で中心部も星に分解できる。
観測史
[編集]1771年6月7日にシャルル・メシエが発見したが、位置の測定は1779年6月4日に成されたため、カタログにはその日付で記載されている[2]。メシエは「非常にきれいな星雲で、やや彗星に似る。中心部はよく輝く。微かな光の取り囲まれている」と記している[3]。他のメシエ天体の球状星団と同様に、ウィリアム・ハーシェルによって初めて星の集まりとして分解して観測された[2]。ハーシェルは「星に分解される。M3のミニチュアだ」と記している[2]。ウィリアム・ヘンリー・スミスは「大きく綺麗な分解可能な星雲。中心部が輝く。微星は中心部で急に輝く」とした[3]。1847年にはジョン・ハーシェルによって扁平率が高いことが記録されている[3]。
脚注
[編集]- ^ a b c d e f g h i j “SIMBAD Astronomical Database”. Results for NAME M62. 2016年3月22日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j Hartmut Frommert, Christine Kronberg (2007年8月30日). “Messier Object 62”. SEDS. 2016年3月22日閲覧。
- ^ a b c d Hartmut Frommert, Christine Kronberg (2005年3月30日). “Messier 62 - Observations and Descriptions”. SEDS. 2016年3月22日閲覧。
参考文献
[編集]- 中野繁『新編 星雲星団の観測』(第1)恒星社厚生閣、1978年6月15日。ISBN 978-4769900559。