AK-105
AK105 | |
AK105 | |
---|---|
種類 | 軍用カービン |
製造国 | ロシア |
設計・製造 |
設計:ミハイル・カラシニコフ 製造:カラシニコフ・コンツェルン(旧:イズマッシュ社) |
仕様 | |
種別 | アサルトライフル |
口径 | 5.45 mm |
銃身長 | 314 mm[1][2] |
ライフリング | 4条、ピッチ195 mm[1][2] |
使用弾薬 | 5.45x39mm |
装弾数 | 30発(箱型弾倉) |
作動方式 |
ロングストロークピストン式 ロータリーボルト式 セミ/フルオート切替射撃 |
全長 |
AK105 824 mm(銃床展開) 586 mm(銃床折り畳み)[1] AK205 790 - 850 mm(銃床展開、伸縮最小-最大) 605 mm(銃床折畳み)[2] |
重量 |
AK105 3.2 kg(空弾倉込)[1] 3.6 kg(弾倉・弾薬込) AK205 3.7 kg(空弾倉込)[2] |
発射速度 |
600発/分(AK105)[1] 700発/分(AK205)[2] |
銃口初速 | 840 m/s[3] |
有効射程 | 400 m[3] |
歴史 | |
設計年 | 1990年代初頭 |
製造期間 | 1994年-現在 |
AK105(ロシア語: 5,45 мм автомат Калашникова малогабаритный АК105、「5.45mm小型カラシニコフ自動小銃 AK105」の意)(GRAU:6P47)[4]は、AK74Mのカービン仕様である。AK100シリーズは、輸出向けに造られたAK74Mの口径変更型および短銃身型である[5][1]。
概要
[編集]AK102・AK104・AK105は非常に似通った設計であり、口径と使用弾薬に対応する銃身やマガジン、ボルトの一部、フラッシュサプレッサーなどの差異しかない。AK105は5.45x39mm弾を使用する。AK105はロシア陸軍のAKS74U カービンを補完する。
AK74M・AK101・AK103のような共通の設計を持つフルサイズのライフルと比べてAK102・AK104・AK105は10 cm程短い銃身を持ち、フルサイズのライフルとAKS74Uのようなさらに短小の銃との中間に位置する。AK105は、AKS74Uより長いガスピストンを持ち、また短いスケルトンストックを特徴とするAKS74Uとは異なり、折りたたみとはいえ通常のストックを持つ[6]。
AK105は、金属部品へのコーティング、新型プラスチック部品の採用により酸化によって風化しにくい。太いストック内に野戦用キットを収納できる[7]。
AK100シリーズはどれもロシアのイジェフスク機械製作工場が開発している。
バリエーション
[編集]AK105-1
[編集]AK105-1(ロシア語: 5,45 мм автомат Калашникова малогабаритный АК105-1、「5.45mm小型カラシニコフ自動小銃 AK105-1」の意)(GRAU:6P47-01)[8]は、AK105のセミオートオンリー仕様。法執行機関や治安機関向けに開発された[9][10]。
AK105-2
[編集]AK105-2(ロシア語: 5,45 мм автомат Калашникова малогабаритный АК105-2、「5.45mm小型カラシニコフ自動小銃 AK105-2」の意)(GRAU:6P47-02)[11]は、AK105に3点バーストカットオフ機構を追加し、3点バーストとフルオート、セミオートで射撃できるモデルで、1999年に開発された[10]。3点バースト射撃の途中(1発または2発の発射後)でトリガーから指を離しても、次の射撃では再び3点バースト射撃が可能となっている[12][10]。
AK205
[編集]AK205(ロシア語: 5,45 мм автомат Калашникова АК205、「5.45mmカラシニコフ自動小銃 AK205」の意)(GRAU:6P47-1)[13]は、AK105にKM-AK近代化キット[14](GRAU:6Ch63)を予め組み込んだ状態で生産されているモデル。旧名称AK105M。AR-15タイプの伸縮折りたたみが可能の銃床と、より人間工学に対応したグリップ、ピカティニー・レールを上部に備えヒンジ式となったレシーバーカバー、ピカティニー・レールを4面に備えたハンドガード、新型のフラッシュサプレッサー、グリップを保持したまま操作できるセレクター等を備えている。また、各所へのピカティニー・レール装備により、AK100シリーズで標準装備されていたレシーバー左側面のサイドレールは削除されている[2]。
2022年8月、武器・兵器の国際フォーラム「ARMY-2022」にてカラシニコフ社は改良型のAK205を発表した。トリガーガードとグリップを一体化したグリップ・アセンブリ、従来のものより細身で軽量化された6段階伸縮折り畳み式ストック、左右どちらの親指でも操作できるように改良されたアンビタイプ・セレクター等、前年の「ARMY-2021」にて発表されたAK-12SPに準じた仕様へとアップグレードされている[15]。
-
旧仕様のAK205。
-
ARMY-2022にて展示されたAK205。AK-12SPに基づく仕様。
運用国
[編集]- アゼルバイジャン: State Border Serviceが使用[16]。
- ナミビア: Namibian Marine Corpsが使用[17]。
- ロシア: ロシア内務省の一部の部隊[18][19]、他にも一部の法執行機関[20]が使用。またロシア陸軍が限定的に使用[21]。
- シリア: 特殊部隊の一部が使用[22]。
脚注
[編集]- ^ a b c d e f “AK105”. Kalashnikov Group. 2023年9月20日閲覧。
- ^ a b c d e f “AK205”. Kalashnikov Group. 2023年9月20日閲覧。
- ^ a b AK102/AK104/AK105操作説明書 2003, p. 4.
- ^ AK102/AK104/AK105操作説明書 2003, p. 3.
- ^ Gun Professionals 2021年9月号 2021, p. 36.
- ^ http://world.guns.ru/assault/as06-e.htm
- ^ http://www.enemyforces.net/firearms/ak102.htm
- ^ AK102/AK104/AK105操作説明書 2003, p. 51.
- ^ AK102/AK104/AK105操作説明書 2003, pp. 51–52.
- ^ a b c NO Assoc. DEAL 2010, pp. 228–233.
- ^ AK102/AK104/AK105操作説明書 2003, p. 53.
- ^ AK102/AK104/AK105操作説明書 2003, pp. 53–56.
- ^ Pticin, Pavel. “Рукоятка передняя 6Ч64.Сб для АК-12, АК74 РМО, АК200-й серии. Описание, фотографии.” [AK-12、AK74 RMO、AK200シリーズ用フォアグリップ6Ch64.Sb。解説、写真。] (ロシア語). 2024年2月7日閲覧。
- ^ “Новый комплект модернизации автоматов Калашникова” [新たなカラシニコフ自動小銃近代化キット] (ロシア語). Kalashnikov Media (2017年7月11日). 2023年7月19日閲覧。
- ^ Максимов, Илья. “Автомат АК-205 прошел модернизацию” [AK-205自動小銃が近代化された] (ロシア語). ФГБУ «Редакция «Российской газеты». 2024年2月7日閲覧。
- ^ Jenzen-Jones, N.R. (September 2012). “The 100-Series Kalashnikovs: A Primer”. Small Arms Review 16 (3) .
- ^ “Namibia receives Russian small arms”. defenceweb.co.za. defenceweb. 18 June 2016閲覧。
- ^ Приказ Министерства внутренних дел РФ № 651 от 9 июля 2002 г.
- ^ Приказ Министерства внутренних дел РФ № 611 от 4 августа 2006 г. "Об утверждении перечней специальных средств, видов, типов и моделей огнестрельного и газового оружия, патронов и боеприпасов к нему, норм обеспечения ими работников военизированных и сторожевых подразделений ФГУП "Охрана" МВД России" (приложение № 2)
- ^ Постановление Правительства РФ № 776 от 2 октября 2009 г. "Об обеспечении боевым ручным стрелковым и иным оружием, патронами к нему, специальными средствами, оборудованием и снаряжением Федеральной службы судебных приставов"
- ^ “Russian Special Forces Federal Security Services to get new Kalashnikov AK-400 assault rifles TASS 2605162”. armyrecognition.com. 25 May 2016閲覧。
- ^ “Сирийский спецназ получил автоматы АК-105 в современном обвесе” [Syrian special forces received modern AK-105 assault rifles]. rg.ru. 1 August 2018閲覧。
参考文献
[編集]- Russian Close Combat Weapon. NO "Association "Defense Enterprises Assistance League". (2010). ISBN 978-5-904540-04-3
- Iannamico, Frank (2016). AK-47: the Grim Reaper (2nd ed.). ISBN 978-0-9823918-5-3
- ロシア連邦国防省 (2003) (ロシア語). АВТОМАТЫ КАЛАШНИКОВА АК102, АК104, АК105: РУКОВОДСТВО ПО ЭКСПЛУАТАЦИИ: 6П44, 6П46, 6П47 РЭ [カラシニコフ自動小銃AK102, AK104, AK105:操作説明書:6P44, 6P46, 6P47 RE]
- ロシア連邦国防省 (ロシア語). АВТОМАТЫ КАЛАШНИКОВА АК102, АК104, АК105: Каталог деталей и сборочных единиц 6П44, 6П46, 6П47 КДС [カラシニコフ自動小銃AK102, AK104, AK105:パーツおよびアセンブリカタログ 6P44, 6P46, 6P47 KDS]