サントリー黒烏龍茶
製造元 | サントリー食品インターナショナル |
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販売元 | サントリーフーズ |
発祥国 | 日本 |
販売開始 | 2006年(平成18年)5月16日[1] |
関連商品 | サントリーウーロン茶 |
公式サイト | サントリー黒烏龍茶 |
サントリー黒烏龍茶(サントリーくろうーろんちゃ)は、烏龍茶を原料とする特定保健用食品で[2]、 2006年(平成18年)5月16日から販売している[1]。 サントリーが2009年(平成21年)4月1日のサントリーホールディングスへの移行するのに伴って[3]、食品事業を展開する「サントリー食品」に移管され[4]、サントリーフーズによる販売[5]へ移行した。
プレスリリースなどでは、特定保健用食品として許可された商品名の黒烏龍茶OTPP[6]と表記されることもある。
概説
[編集]サントリー(現・サントリー酒類)が特定保健用食品として開発[2]、 2006年(平成18年)5月16日から発売を開始した[1]。
茶葉の半発酵過程に生成されるウーロン茶ポリフェノールの一成分「ウーロンホモビスフラバンB」を含むポリフェノールの集合体「ウーロン茶重合ポリフェノール」(Oolong Tea Polymerized Polyphenols; OTPP。サントリーによる造語[7][8])を多く含んでいる。
その作用により、腸管からの脂肪吸収を抑え、食後の中性脂肪の上昇を抑えると共に、脂肪の排泄も約2倍に増加することなど効果を売りにしている[9]。 食事の際に摂取目安量の350ml飲むことで効果がみられると宣伝されている。
OTPPは色の濃い成分であり、通常のサントリーウーロン茶に比べ本品にOTTPが多く含まれることにより色が濃いことから「黒烏龍茶」の名が採用された[7]。味は、普通の烏龍茶と大差はないが、やや濃厚である[10]。
表示許可
[編集]食事から摂取した脂肪の吸収を抑えて排出を増加させるので、食後の血中中性脂肪の上昇を抑えるとともに、体に脂肪がつきにくいのが特徴です。脂肪の多い食事を摂りがちな方、血中中性脂肪が高めの方、体脂肪が気になる方の食生活改善に役立ちます。[11]
種類
[編集]特定保健用食品として許可されているのは黒烏龍茶OTPP[6]、黒烏龍茶 香るジャスミン[12]の2種で、以下のラインアップで販売されている。 2015年3月17日に「黒烏龍茶OTPP」について製品リニューアルを行い、苦渋を抑えてさわやかな飲み口にするとともにラベルデザインを更新。350mlペットボトルにはスリムな形状のボトルを採用した(自動販売機など一部販売チャンネルでは従来形状のボトルとなる)[13]。
- サントリー黒烏龍茶 350mlペットボトル(2006年(平成18年)5月16日発売)・1000mlペットボトル(2007年(平成19年)2月発売[9])・1500mlペットボトル(2013年6月発売)
- サントリーホット黒烏龍茶 350mlペットボトル(2007年10月発売)
- サントリー黒烏龍茶 香るジャスミン 350mlペットボトル(2013年5月発売)
CM
[編集]発売当初から2009年までの3年にわたって、架空の中国企業「黒烏龍茶公司」の会長と社長という設定の中年男性2人を中心に、脂っこいご馳走の供に黒烏龍茶を飲むCMシリーズが展開された。同シリーズでは中川俊郎作曲のオリジナル曲「黒烏龍茶の歌」が使用された[注 1]。2010年にサモ・ハン・キンポー出演のシリーズに変更。黒烏龍茶公司のシリーズからこのシリーズまでは風間杜夫がナレーターを務めた。
さらに2011年からは、藤子不二雄Ⓐの漫画『笑ゥせぇるすまん』の主人公・喪黒福造をメインキャラクターに、漫画化された芸能人が本人役で登場するシリーズが放映された。アニメ版の『笑ゥせぇるすまん』をベースにしたものではなく、原作漫画の様式を生かしてアニメーション化したものであり、CM中のセリフや効果音の多くがふきだしや描き文字で表現された。ただし喪黒福造の声はアニメ版と同じく大平透が務めた。このシリーズ中のキャッチコピー「脂肪にドーン!」がこれだけ飲めば問題ないと偏った食生活を助長するものとして、消費者庁からの2012年3月25日付の文書で改善を求められた[14]。
2013年9月から生瀬勝久・田口浩正・塚地武雅が演じるサラリーマントリオの新シリーズがスタート。同シリーズの楽曲には再び「黒烏龍茶の歌」が使用されている。
2015年3月から製品リニューアルに合わせてミランダ・カーが出演するシリーズがスタート。楽曲は和田アキ子の「古い日記」の替え歌をMayuという女性シンガーが歌唱[15]。
2018年2月から「黒 LOVES BURGER」をキャッチフレーズに中条あやみが出演するシリーズがスタート。ハンバーガーマンとのダンスを披露し、ファーストフードとの相性のよさをPRしている[16]。
CMキャラクター
[編集]以下のシリーズ名はサントリーが公式に命名したものではなく、本節における区分として使用するものである。
- 「黒烏龍茶公司」シリーズ(2006年 - 2009年)
- 「サモ・ハン」シリーズ(2010年)
- 「喪黒福造」シリーズ(2011年 - 2013年8月)
- 「お肉巡り珍道中」シリーズ(2013年9月 - 2015年2月)
- 「新型 黒烏龍茶」シリーズ(2015年3月 - 2017年)
- 「黒 LOVES BURGER」シリーズ(2018年)
- 「糖避けて、脂避けない」篇(2020年2月 - )
サントリー「黒烏龍茶」事件
[編集]サントリーは2007年に商品名「黒烏龍茶」の商品を販売した2社に対して不正競争行為差止等請求の訴訟を提起した。損害賠償について一部認められたが、差し止め請求は棄却された。[7]
関連項目
[編集]- サン・アド - 広告制作
- 秘密結社鷹の爪 - 同作劇場版第2弾の命名権をサントリーが取得し、作品のサブタイトルに「黒烏龍茶」が入れられた。
- 福里真一 - 広告企画(2013年 お肉巡り珍道中シリーズ)
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b c “サントリー、「黒烏龍茶」が好調、販売目標を上方修正”. 日本食糧新聞 (日本食糧新聞社). (2006年6月21日)
- ^ a b “食品ヒット大賞特集:新技術・食品開発賞=サントリー黒烏龍茶OTPP(サントリー)”. 日本食糧新聞 (日本食糧新聞社). (2007年2月26日)
- ^ “サントリー、純粋持ち株会社へ グループ経営と事業執行を分離”. 日本食糧新聞 (日本食糧新聞社). (2008年8月22日)
- ^ “サントリー、飲料事業3%増狙う ブランド・収益力強化で業界2位を盤石に”. 日本食糧新聞 (日本食糧新聞社). (2009年1月30日)
- ^ “トクホ、問われる真価:外食事例=綾小路 免罪符効果で着実に注文増「黒烏龍茶」”. 日本食糧新聞 (日本食糧新聞社). (2010年5月19日)
- ^ a b 特定保健用食品:商品詳細 黒烏龍茶OTPP 国立健康・栄養研究所 「健康食品」の安全性・有効性情報
- ^ a b c 平成19(ワ)11899 不正競争行為差止等請求事件 2008年12月26日付判決
- ^ 商標登録異議申立 異議2008-900034 審決文より
- ^ a b “サントリー「黒烏龍茶」、発売1年で1000万ケース突破”. 日本食糧新聞 (日本食糧新聞社). (2007年6月1日)
- ^ “府食第204号「食品健康影響評価の結果の通知について」”. 食品安全委員会 (2005年3月3日). 2013年8月18日閲覧。 別添2「『黒烏龍茶』に係る食品健康影響評価に関する審議結果」に「本食品は、通常のウーロン茶よりも苦みが強めの商品設計である」との記述がある。ただし実商品は350ml当たりOTPP70mg含有であるのに対し、同審議でのOTPP摂取目安量は黒烏龍茶250ml当たり70mgとされている。
- ^ ホームページより原文ママ[1]
- ^ 特定保健用食品:商品詳細 黒烏龍茶 香るジャスミン - 素材情報データベース<有効性情報>(国立健康・栄養研究所)
- ^ 新型「サントリー 黒烏龍茶(特定保健用食品)」発売 サントリー食品インターナショナル ニュースリリース 2015年1月22日
- ^ “「黒烏龍茶」CMに改善要請 消費者庁 「脂肪にドーン」は不適切”. 日本経済新聞電子版. 日本経済新聞社. (2012年6月25日) 2018年8月6日閲覧。
- ^ ~新型「サントリー 黒烏龍茶」新TV-CM~サントリー食品インターナショナル ニュースリリース 2015年3月12日
- ^ “~「サントリー 黒烏龍茶」新TVCM~中条あやみさんがハンバーガーマンとミュージカルを共演『ファストフードに恋してる』篇 2月20日(火)から全国でオンエア開始”. SUNTRY. (2018年2月20日) 2018年2月20日閲覧。